◇ あらすじ
6年前に突然引っ越してしまった初恋の相手「鳴瀬 真奈美」。
彼女が桜美町を去る事になった日、駅まで走って追いかけるも、間に合わず彼女に想いを伝える事は出来なかった。
「もっと早く走れていれば…」そんな想いではじめた陸上への道。
そしてそんな主人公をいつも見守ってくれていたもう一人の幼なじみ「氷川 菜織」と共に6年の歳月が流れた。
そんなある日、主人公と菜織の前に昔の面影を残したままの真奈美が突然帰ってくる。
初恋の娘と自分を支え続けてくれた娘。
はたして主人公は二人の幼なじみの間にどのような絆を築いていくことになるのだろうか。
◇ ゲーム概要
ゲームは選択肢を選んでいく事により進行するオーソドックスなタイプです。
プレイヤーが選択した内容によって2人のヒロイン「真奈美」と「菜織」のどちらか寄りのシナリオが進展していきます。
どちらに偏ってるかは画面左上に表示されてる「絆ゲージ」の色で判別する事ができます(真奈美ルートが青で菜織ルートが赤)。
同時進行をしようとするとBadEndになるので欲張らない方が吉。
ゲームの期間は5月下旬から6月下旬までの約1ヶ月間となっています。
◇ システム
F&Cゲームのシステム=admというイメージでしたが、今回は異なっていたのが嬉しい…なかなか軽くて快適でした。
インストール後にゲームを立ち上げると画面解像度の設定をし、一度設定すると以後は立ち上げる度にその設定でゲームが起動されます(もちろん途中で変更する事も可能)。
セーブも10ヶ所まで登録可能で、ゲーム中いつでもセーブ/ロードができます。
さらにそれらとは別にクイックセーブ用として3つのセーブ領域をリング状に使用していく事ができ、個人的には重宝しました。
コンフィグ面も充実していて『Piaキャロ2』よりも圧倒的に快適なメッセージスキップをはじめ、キャラ別の音声ON/OFF機能や主人公以外のテキストを表示させないドラマチックモードなど至れり尽くせりですね。
おまけ項目としてCGモードと音楽モードがあります。
ちなみに初回限定版だと音楽モードとほぼ同様のCD-ROMが付いてきます。
◇ グラフィック
原画は「橋本タカシ」さん。個人的にですが結構気にってます。
このゲームを買おうと思ったのも「菜織」のキャラデザや設定が気に入ったからだし…。
CGの枚数はADVとしてはちょっと少ない感じもしますが、ほとんどのCGで台詞に合わせて口パクがあったりと1枚1枚の質は高いと思いました。
◇ サウンド
全16曲で音源はFM音源とGM、GS(SC-55orSC-88)のMIDIから選択できます。
なんというか…一言で言えばカクテルらしい曲が揃っています。
特に気に入った曲というのは無かったのですが、主題歌の「みつめていたい」は曲、歌詞共にお気に入り。
CVの方はF&Cでよく聴く声のお馴染みな方達なので安心して聞いてられます。
一部でちょっと不満なキャラもいましたけど…まぁメインキャラじゃないのでいいか。
◇ 感想まとめ
「真奈美」と「菜織」二人のヒロインがいますが、メインは完全に真奈美です。
シナリオの力の入れ具合やCGの枚数が段違いでした。
私は活発系で巫女さんな菜織がお気に入りなのでかなり不満…。
まぁそれでも世間的に圧倒的人気ながら不遇な扱いを受けている乃絵美に比べればまだ恵まれてると思いますけどね(笑)。
内容的には菜織が学園青春ラブストーリーっぽいのに対し、真奈美の方はちょっとファンタジー入ってる感じで終盤ちょっと冷めちゃいました。
物語としては…う〜ん、ヒロインを2人に絞った事によって主人公を含めた幼なじみの3角関係な恋愛ストーリーを深く楽しめるかと思っていたのですが、真奈美ルートでは菜織の影が非常に薄くなるし、逆もまた然りでちょっと拍子抜け。
ヒロイン2人以外のサブキャラ達も出番が少なく、せっかく魅力的で良い味だしてるキャラクター達が今イチ活かしきれてないような気がするのが残念でした。
数少ないサブキャラ達のイベントを見る限り、結構良い感じなので本当に惜しい。
それとこのゲーム、コンシューマ移植を念頭に置いてる為かどうかわかりませんが、エロシーン描写がヌルくて18禁ゲームとして見た場合もかなり不満があると思います。
難易度の方はかなり簡単な部類。
選択する内容によっては即BadEndになる場合もありますが、大体は選択した直後に絆ゲージが光ったりして好感度の上昇を確認出来るのでクイックセーブを駆使すればあっさりとエンディングまで行く事が出来ます。
なんか不満点しか書いてないような気がしますが、割と万人受け…というか初心者向けのゲームだと思います。
キャラは可愛く描けてるしCGやBGM、操作性も良いので、後はシナリオがプレイヤーに合うかどうかが鍵でしょう。
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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