◇ あらすじ
西暦2020年に勃発した最終戦争で人類はその個体数が激減していた。
それ以来、全ての国家・宗教を排除した理想郷を築くというメガロアース計画が構築される。
それから数年経った2030年。
メガロアース計画を快く思っていない一部の人間達「ブラックウイドウ」は計画を阻止するためにゲリラ的な活動を続けていた。
そしてそんなブラックウイドウ達を排除すべく結成されたのが主人公「ジョー」が所属するスナイパー達だった。
スナイパーの中でも最高ランクであるクラスSSの主人公は、ブラックウイドウの暗躍が多発するこの街へ新人スナイパーという肩書きで配属されることになったのだが…。
◇ ゲーム概要
1991年にDOS版で出た『ELLE』の移植版で「見る」「話す」などのコマンドによって進行するADVです。
これらのコマンドは画面内をマウスカーソルを移動させて行います。
通常は「見る」状態になっているので調べたい箇所をクリックすることで調べることが可能。
そして人物の口元にマウスカーソルを移動させると「話す」となり、画面内に居るキャラには一通り話せるようになっていました。
エロシーンも同様で対象キャラの身体を「キス」「揉む」「×××」といったコマンドを駆使して進める昔のエルフでお馴染みのシステムになっています。
物語は一本道でエンディングも1種類のみ。
基本的にあちこち場所移動していけばイベントが発生していきますので難易度はそれほど高くないですね。
ただ、ちょっと寄り道…くらいの心のゆとりが無いと見逃すCGがいくつかあると思います。
◇ システム
インストールは最小・標準・最大から選択でき、最大インストールの場合は約600MBのHD容量が必要になります。
また最大インストしてもゲーム起動時にCD-ROMが必要。
画面サイズはフルスクリーン固定。
メッセージは速度調整はできませんが、表示速度は快適だしスキップもCTRLキーでできるので個人的には不満は無いです。
セーブやロードはコマンド受付可能な時のみ計5ヶ所まで登録できるようになってました。
ちょっと少ないですけど特に分岐点とかあるゲームではないし、セーブした時の画面状態も保存してくれるので、やっぱり個人的には特に不満は無かったです。
◇ グラフィック
キャラクターデザインはエンドのスタッフロールを見ると「Masaki Kawai」となってました。
絵的には特に好みという訳では無いですけど悪くもないですね。
CGの塗りは流石というべきか…枚数も多めで良かったです。
特に背景とかOPやEDに入る動画なんかはかなり綺麗でしたし、色々な処を調べると予想外な反応が部分アニメであるのも見ている分には楽しかったです。
CGモード、及びイベントシーンの回想モードは一度エンディングを迎えるとトップより入れるようになります。
◇ サウンド
PCM再生の全25曲。
思ったよりも結構いい感じだったと思います。
…とは言え特にお気に入りと言える程の曲とか、BGMモードで改めて聴いてみようと思えるほどのインパクトはありませんけど。
音声は主人公以外がフルボイス。
背景に描かれているどうでも良いような通行人にまでちゃんと声があります。
演技の方も特に不満は感じず、キャラのイメージと合っていたと感じました。
BGMモードは一度エンディングを迎えた後にトップメニューより入れるようになります。
◇ 感想まとめ
主人公は女好きでスケベだが、体力・知力ともに高く、行動力もあるというエルフの典型的な主人公タイプ。
その主人公達が敵組織の親玉のことを探ってるうちに一人、また一人と仲間が惨殺されていき(CGもエグくて良い)、僅かな手掛かりから段々と事件の真相に迫っていく…という個人的には好みの展開だったのでゲーム中は時間を忘れて一気にプレイすることができました。
まぁイベントの発生が突拍子もないのが多いので展開が急に感じたり、登場する男キャラが相変わらず主人公の引きたて役、または邪魔者扱いになってるのが少々萎えましたけど、ゲーム中はずっと「この後どうなる?」という気にさせてくれてシナリオへの吸引力はなかなかで楽しかったですよ。…あのエンディングを見るまでは(遠い目)。
このゲームのエンディング、思いっきりネタばらしをすると いわゆる「夢落ち」で、個人的にはそれまでの世界観が壊された気分になって凹みました。
言いたいことは何となく解りますが、何もこのゲームの設定でやらなくても…って感じです。
だってこれだと先に書いた不満点なんかは全て「そういうものだ」という物になってしまうし、もう何でもありですから。
私はオリジナルの旧版をプレイしてませんし、このリメイクも購入前はできるだけ情報を遮断していたんですけど、これは失敗でした。
このオチを知っていたら恐らく購入しなかったと思うし、例え購入したとしても事前に心構えが出来たでしょうから…。
エロシーンは普通にプレイすれば3人の娘とHできます(他に野球拳とかのサービスシーンもありますが…)。
シーン自体は概要で書いたようにカーソルでいぢり回さないと進行しないので少々鬱陶しいし、フラグになってるポイントを見つけられないと延々と同じ台詞を聞かされるのがマイナスかな。
回想モードではこれらの手間が全て省かれるので、活用するなら回想モードで…ですね(笑)。
まとめるとゲーム中は細かい不満はあるものの結構楽しめた。
システムも色々と凝ってるし、鬱陶しさや処理の重さは全く感じず快適だった。
しかし全てをぶち壊したあのオチで思いっきり冷めてしまった…ってとこですね。
◇ お気に入りキャラ
個人的には1991というバーの店員という設定になってる「クリス」が1番のお気に入りかな。
最初メガネをかけて登場した時はそれほどでも無かったんですけど、その後はずっとメガネを外してたし、主人公に向けてくるあからさまな好意がよさげでした。
◇ 備考
所要時間: 約6〜7時間
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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