◇ あらすじ
リーザス王国。
王女リアが治めるその国は温暖な気候と肥沃な土地に恵まれていた。
しかしそれ故に今、そのリーザスの王都は侵略者の驚異にさらされていた。
リーザスから北西に位置するヘルマン共和国の王子パットンが、突如3万の軍勢を率いてリーザス城に押し寄せてきたのである。
高いアルム山脈で隔てられ、一気に大軍で進行してくるのは不可能のはずだったが、ヘルマン軍は魔人を要し、一気になだれ込んできた。
完全に不意を付かれ、さらに魔人も加わったヘルマン軍の前にリーザスの命運は風前の灯火だった。
王女リアは敵軍に魔人が加わっている報告を受けると敵の狙いがリーザス地下に封印されている魔剣カオスであると考え、忍者のかなみに聖盾を託し、ある男に届させる為に城を脱出させた。
あとは待つしかない。あの男が助けにきてくれるのを…。
◇ ゲーム概要
ランスの三作目はタクティカルバトルを取り入れたRPGです。
街中の移動や街道の移動はコマンド選択によって行ないますが、ダンジョン内部などはフィールド上をキャラ操作して探索するオーソドックスなタイプ。
シナリオは1本道で随時発生するイベントをこなしていく事で物語が進展します。
また一度パーティに加われる人数はランスやシィル含めて8人で、イベントによって頻繁に入れ替わりが発生します。
◇ システム
コマンド選択などの操作感は前作までとほぼ同じような感じですね。
ダンジョン内部の移動はマウスでも操作でき、ドラッグするような感じでマウスポインタにキャラを引き付けて移動できます(但し壁などがあると止まっちゃうけど)。
個人的にはキーボード操作の方がなんかしっくりきました。
ゲーム中はキャンプを開いて体力回復やセーブが出来るのは前作までと同じですが、今回はセーブファイルに日付が表示されないのが微妙に不満。
ファイル数も8つと減ってたし…この辺は移植作全て合わせて欲しかったです。
おまけメニュー…と呼べるかはわかりませんが、毎度お馴染みのアリスの館ではスタッフの部屋などがあります。
CGモードはゲーム中のキャンプで「思い出」を選択すると今までにHしたキャラのCGや女の子モンスターのCGが見れるようになっていました。
◇ グラフィック
原画担当は前作までの「YUKIMI」さんをはじめ、「ぷりん」さんや「K」さん等複数の方がそれぞれ担当していたようです。
初代『ランス』や前作に比べて格段に良くなってるのが見て取れます(それでも今みれば当然見劣りしますけど)。
枚数も結構多いですし、キャラも豊富です。
◇ サウンド
MIDI音源のみです。
曲数は結構多かったし、リーザス軍が進軍するときの曲なんかは『鬼畜王ランス』でもお馴染みの曲だったり、他にも『闘神都市2』なんかで使われてる曲なんかもあってちょっと嬉しかったです。
音楽モードを追加して欲しかった。
◇ 感想まとめ
余計な経験値稼ぎは一切不要な事や、意地の悪いトラップなども無いのでストレスなくサクサクとプレイする事が出来ました。
タクティカル式の戦闘シーンも最初は面倒臭いなぁと思いましたが、やっていくうちに慣れてくるし、CGを全てフルカラーで塗り直せば今でも十分に単品で出せるゲームだと思います。
過去作で登場したキャラはもちろん、後のシリーズで頻繁に見かけるキャラ達も数多く登場し、世界観が一気に広がった感じですね。
当然ヒロイン級のキャラも大勢登場し「全ての美女は俺のもの」的なランスによって食われまくるのでエロシーンも豊富。
他のランスシリーズ作をプレイしてれば判ると思いますが、ランスは無理矢理することはあっても痛々しい描写はほとんど無いのが個人的にありがたかった(笑)。
またゲームの本筋とは関係ないやり込み要素も力が入っていて、女の子モンスターやラレラレ石や鏡の破片などを完全に補完するのは結構大変ですが、この手のコレクター魂を擽る要素は個人的に好評価だったりします。
不満点としては…まずシナリオとは関係無いけどバグがあったのが残念です。
これは後半のリーザス城内でフェリスを呼び出せるようになった後、フラグがおかしくなってしまう事があるのですが…まぁ早めにアリスソフトのサイトに修正ファイルがアップされていたので、それで回避できました。
後は最後の戦闘シーンがほとんど運まかせというのも…難でした。4〜5回はやり直したかな?(苦笑)。
全体的にどうしても古さを感じてしまいますが、RPGとしてはかなり楽しめる内容になっていると思います。
できれば前作までの1と2を(多少無理にでも)終わらせてからプレイするのを薦めます。
私的満足度: ★★★★★ ★★★☆☆
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