◇ あらすじ
20世紀末、「大日本総合教育本部」が打ち出した大規模な教育制度改革は厳しい学歴社会を構造し、それから落ちこぼれた者は「はみだし者」として社会不適合者のレッテルを張られていた。
やがて、そんな「はみだし者」を束ねる組織「暗黒鳳凰団」が結成され教育本部と対立するようになる。
対立組織弱体化の策として教育本部は全ての学校を週休二日制にする事を決定し、その許可証を発行する為に本部まで学校印を持ってくる事を全国の学校へ通達したのだった。
そしてここ、沖縄のとある学校でも許可証を発行してもらう為に教師を1人本部へ派遣する事になった。
だが道中は暗黒鳳凰団の刺客が待ち受けている事は明白。
そこで学校側は社会不適合者として数年間も座敷牢に監禁していた二十歳の高校2年生「猿藤吾郎」をボディーガードとして同行させる事になった。
成功報酬は卒業証書だが、猿藤はそれよりも同行する教師「三蔵法子」に一目惚れし、同行を決意する。
猿藤と同じように同行する「四万十 沙織」「八神 ちょこ」を加えた一行は「大日本総合教育本部」目指して旅立つのであった。
◇ ゲーム概要
シナリオは1本道ですがエンディングは複数あるマルチエンドADV。
現在では隔週で週休二日の学校も少なくないので、あらすじで「?」と感じる人も居そうですけど、当時は休日といえば日曜か祝日のみだったのですよ。なんか時代の流れを感じます(苦笑)。
ゲームは8つの章に別れていてコマンド選択によって進行していきます。
選択肢でストーリーが変化する事はありませんが、選択内容によってはエロシーンがカットされたり、エンディングを迎えられるヒロインが限定されたりします。
それと途中に何度か戦闘シーンが入ったりもしますが、多分どのように選択しても負ける事はないと思います。
◇ システム
System3上で動作しています。
DOSゲームをそのまま窓で動作させてる感じで、メッセージスキップなどの気の利いたものは存在しません。
セーブは7ヶ所まで保存可能でゲーム中に「システム」のコマンドが出てる時に保存する事ができます。
また、システムメニューの中にはエロシーンのCGやBGM鑑賞をはじめ、ゲーム中に取得したビデオや本を見ることも出来るようになっています。
◇ グラフィック
メインのキャラクターデザインは「k」さん。
他に「むつみまさと」さんや「栗林」さん、「ラッシャーヴェラク」さんも一部デザインを担当されたようです。
CGは今見るとかなり荒いし、配色もちょっと物足りなくて古さを感じさせます。
枚数もちょっと少な目。ただゲーム中に取得した本やビデオのCGがかなり多くて驚きました(笑)。
このゲームらしいとも言えますが、個人的にはゲーム本編のCGにも力を注いで欲しかったところです。
◇ サウンド
BGMはCD-DA再生で全15曲。
曲の感じとしてはまずまずといった所ですが、何故か2回ループするとそれ以降演奏しなくなります。
これって私の環境だけでしょうかね?
それと各メインキャラの自己紹介が後半のトラックに収納されていたりします。
これは恐らくWindows版だけでしょう。
◇ 感想まとめ
全編ギャグオンリーのストーリー展開なのですが…もう濃いです。キャラもギャグも濃過ぎます。
最初は西遊記の現代日本版パロディかと思ったのですが、はっきり言って内容めちゃくちゃです(笑)。
ギャグネタとしては1970年代のアニメネタにはじまり、90年代までの各方面の少年少女漫画ネタ、さらには『Dr.STOP!』などの古いアリスゲームネタに精通していないと何言ってるのか理解不能な場面が多々あると思います。
実際私も3分の1は意味わかりませんでしたよ…。
アリスの館でとりさんが書いてますが、「凄いえんたぁていめんとゲームで娯楽の為のソフト」という事で、もうほとんど同人ソフトのノリです。
また、ゲーム自体は凄く簡単なのですが、お使いイベントとかコマンド総当たりとかが随所にあってストレスが溜まる場面もしばしば…。
ですのでこのゲームのノリやギャグに付いて行けるか否かで評価はがらりと変わると思います。
ひたすらハイテンションなノリでプレイヤー無視して進んで行くので、ネタに付いて行けない場合は疎外感を感じるだろうし、ギャグ自体も寒いでしょうから正直言って苦痛だと思います。
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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