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お兄ちゃんへ
発売日:1997.07.25 / Guilty

◇ あらすじ

 人口1000人にも満たない髪緒岳村の名家「高木原家」の長男「高木原 俊彦」は4年前の両親の死をきっかけに上京しイラストレータの仕事に就いていた。
 そんなある日、唯一の肉親である妹の琴美が危篤であるとの電報が届き、急いで帰郷した俊彦だったが当の琴美は危篤ではなく電報も誰も出していないという。
 不審に思いつつも俊彦は暫く実家に滞在することになる。 やがて彼はそこで高木原家にまつわる真実を知る事になるのだった…。


◇ ゲーム概要

 選択肢を選んでいくタイプのADV。 大別すると「恋愛ルート」と「鬼畜ルート」の二通りのルートに別けられ、最初の選択肢でどちらのルートになるかがほぼ決定される作りになってました。
 両ルートの特定エンドを全て見るとTrueエンドルートが開放されます。


◇ システム

 激重でした…。特にフル(32bit)カラーで起動させたときの重さは半端じゃなかったです。 一応推奨スペックはクリアしてたはずなんですけどね。
 またセーブ領域が5個所…というのは別に良いのですけど日付や進行度はおろか、セーブしてあるかどうかさえも表示されないのは流石に不親切だと思う。 他にもプレイ中に見たはずのCGがCGモードに登録されない場合もあったりと色々と問題が多かったです。


◇ グラフィック

 原画は「相川亜利砂」さん。 女性キャラがかなり可愛く感じられた反面、野郎キャラに難ありという印象を受けました。 まぁ別に野郎なんてどうでも良いし、全体的に塗りも綺麗だったのでCG自体には特に不満はありませんでした。

 ただシステムのとこでも書いたようにフル(32bit)カラーで起動したときの動作が遅すぎ…。 ハイ(16bit)カラーで起動すると警告ダイアログが出ますけど描画速度が桁違いなので気にせずハイカラーでプレイした方が無難です。


◇ サウンド

 MIDI音源でした。 BGMは雰囲気的には悪くはなかったと思いますが特に印象に残ってる曲は無いなぁ…。
 音声は一部喋ります(フルボイスではない)。 演技の方は一部で使いまわしがあって違和感のあるシーンもありました。


◇ 感想まとめ

 主人公が妹に対して妹以上の感情を抱いていたり、全体的にダークな雰囲気が漂っていたりするので可愛いキャラ絵に惹かれて妹とイチャ付くような展開を期待すると恐らく外します。

 物語展開としては線愛ルートの方は文字通りメインキャラ別のストーリーが語られますが、それ以上に多く鏤められたBatEndが色々とインパクトがありました。 キャラによっては鬼畜ルートより悲惨な結果になったりしますので。
 一方の鬼畜ルートの方はどちらかと言えば物語の核心にせまる内容の物が多く、こちらがメインで恋愛ルートは「おまけ」と個人的に感じています。
 最後のTrue(琴美)ルートで全ての謎が明らかになていく過程は賛否ありそうですが、個人的には割と気に入ってます。

 妹属性を保有しているならプレイしてみるのも良いかも知れませんが、システム面や他キャラの扱い(ハッピーな展開が少ない)のが難点でしょうかね。


私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆

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