紅い瞳のセラフ |
発売日:1998.05.01 / BISHOP |
◇ あらすじ
主人公「賢吾」とその恋人「愛」は付き合いはじめて2年になる恋人同士。
しかし、まだ2人の間でHをした事がなく、賢吾は不安感を抱いていた。
そしてある日、2人の両親が旅行に出かけた折に賢吾は愛の身体を求めるが、ここでも愛は拒絶し、2人の仲が気まずくなってしまう。
愛はなんとか仲直りをしようと賢吾に「恋人達の未来を占うおまじない」で天使を召喚しようと持ち掛けるが呪文に失敗。
結果、愛は自らの精神世界に閉じ込められてしまう。
召喚された天使「セラフ」が言うには愛を救う為には賢吾自らが愛の精神世界に入り込み、その世界の住人達と直接干渉し、限られた時間内に助け出す必要があるらしい。
はたして賢吾は無事に愛を救出する事が出来るだろうか。
◇ ゲーム概要
ゲームは「見る」「話す」と言ったコマンド選択型のADV。
ただし、これらコマンドによってシナリオが分岐することは無く、ストーリーは一本道になってました。
一応制限時間が設定されていて、それまでに愛を救出できなければBadEndとなるらしいですが、これってBadな展開を見る方が苦労するくらい難易度は低いと思います。
◇ システム
640×480の画面サイズ固定で、セーブは8ヶ所に登録できます。
メッセージスキップ等はないですが、特にストレスは感じませんでした。
一応おまけモードとしてCGモードが存在しますが、閲覧してると途中で意味不明な画像に切り替わり、勝手にメニューに戻ってしまうというバグがありました。そんな訳でCG総数などは確認していません。
◇ グラフィック
原画は「天乃御剣」さん。キャラデザイン的には特に可も不可も無いと言った印象でしたが、塗りの方でやや不満あり。
一応フルカラーで描かれているようですが、256色と言っても通用しそうな地味な塗りで見栄えが少々悪いかな…と感じました。
◇ サウンド
音源はCD-DA。
曲数は失念してしまいましたが数は割りと多めで、音質も良好。
印象に残る曲は残念ながら思い当たりませんけど、一応シーン毎に違和感を感じないくらいにはBGMとしての役割ははたしていたんじゃないでしょうか。
◇ 感想まとめ
鬼畜ゲーメーカーとして名を馳せるBISHOPの処女作にあたる作品(と思う)ですが、鬼畜描写の無い流れなので、『迷図』以降の同メーカーのつもりでプレイするとかなり違和感を感じると思います。
恋人の精神が作り出した世界で、恋人の感情の1つ1つである精神世界の住人達と関わり、悩み等を解決したりして恋人の本体を救っていくという設定は中々面白いと思いますが、シナリオ展開は淡々としていて盛り上がりに欠ける印象を受けたのが残念。
なんとなく「知的な娘、家庭的な娘、野生的な娘、などなど各種取り揃えました。どうぞ順番にご賞味下さい」いう感じがしてしまったのですよ(笑)。
天使「セラフ」と悪魔「ルーファ」が阿呆っぽい性格設定をしている事もあって、雰囲気的には軽いノリのお手軽Hゲーと言った感じで進行するため、恋人を救うという重めの設定とゲーム中の雰囲気がイマイチ合っていないのも気になりました。
エロシーンは少々あっさり目でエロ目的の人にとっても物足なさを感じるんじゃないかと。
それと個人的にはナレーションのキザな言い回しにどうにも違和感を感じてしまい、少々萎えました。
他にもテキストの「文字抜け」「文字化け」が目立ち、色々な中途半端さ…というか作りの荒さが目に付いてしまうのが難点ですね。
原画さんのファンでお手軽ゲーを求めてる人以外にはオススメし難いゲームかなと思います。
私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆
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