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ツインズストーリー きみにつたえたくて…
発売日:1998.09.25 / 富士通パレックス

◇ あらすじ

 双子の兄妹の兄である主人公「成雄」とその妹の「成美」はこの春から名門学園高等部の男子部と女子部にそれぞれ通う事となった。
成雄:「俺も高校生になった事だし、そろそろ彼女なんか欲しいかなぁ」
成美:「…無理のような気がする」
成雄:「なんだよっ!それは!」
成美:「だぁ〜って……ねぇ?(^o^)」
成雄:(クソー)
という訳で、主人公「成雄」は無事に彼女を作ることが出来るだろうか。


◇ ゲーム概要

 ゲームの期間が1年間の恋愛SLG。 主人公は「学力」「運動」「スタイル」などのパラメータがあり、主に平日はそれらパラメータの鍛練、休日は街中を徘徊してヒロイン達との好感度アップを行います。 休日は1日で最大3人までのヒロインと会話できますが、狙ったヒロインは毎月2回は街中で会ってイベントを発生させる必要があるので同時攻略は1度に2〜3人までが限界ですね。

 攻略可能なヒロインは10人で、それぞれ必要なパラメータが異なってきますが、妹の「成美」がその辺の事は教えてくれるので、それほど大変ではないと思います。 ちなみに主人公や双子の妹は名前の変更が可能です。


◇ システム

 ゲーム開始時に毎回フルスクリーンか640×480の窓を選択できます。 もちろんゲーム中でも右クリックから入れるシステムメニューからも変更可能で、他にもメッセージスキップ、速度の変更も出来ます。 ただ…いちいちシステムメニューを抜ける操作(右クリック等)をしなければならないのが少し面倒でした。

 セーブは10ヶ所まで登録可能で保存日時はもとより、ゲームの中の日付も表示してくれるのでわかりやすくて良いです。 それとこのゲーム、CD-ROM3枚組になってますが実際にゲーム中に使用するのは2枚で残り1枚はインストール時に使用する他はアクセサリー集となっています。
 ゲームのおまけモードの方にもCG閲覧と音楽鑑賞が存在します。


◇ グラフィック

 原画は「上里 竹春」さん。 キャラはなかなか可愛く描かれていて良いと思いますが、イベントCGが少し迫力不足…というか躍動感が足りないような気がしました。
 ヒロイン1人あたり約10枚前後のCGがあり、成美も含めて全体で120枚くらいでしょうか。 CD-ROM2枚を使ってる割にはやや少ない気もしますね。


◇ サウンド

 曲数は全26曲、OPの「distance」とEDの「mental pain」はCD-DA再生のボーカル曲。 他のBGMはPCMになっています。 特に気に入った曲というのは無かったのですが、ゲームの雰囲気をよく演出していて全体的に良い感じです。 ただ、曲の出だしで音量が絞られるのか、非常に聞き取り難くなるのが気になりました。

 音声の方はフルボイスでは無いものの、全体的に凄くレベルが高いです。 特に妹役の野上ゆかなさんの演技は素晴らしかった。 他は下手ではないんですけど、幼なじみの沙姫の声が微妙にキャラに合ってないような感じがしました。


◇ 感想まとめ

 双子の兄妹ならではの会話やイベントがとても新鮮なゲームでした。 朝の会話のやり取りなんかは笑えて楽しかったですし、シスコンとかブラコンとか言った類の物とは別の「お互いを凄く大切に思ってる」って感じが出てて微笑ましかった。 妹キャラとしては珍しく普段は主人公の事を名前、もしくは「あんた」と呼ぶのも新鮮な感じ。 偶に「お兄ちゃん」と呼ぶときは下心ありありの時だったりるんですけど、その時の声優さんの演技がまた良いんですわ(笑)。
 そんな魅力的な妹キャラですが、残念ながら攻略できません。 エロゲでは無いのでエロシーンは勿論、いわゆるサービス的なお色気シーンも無し。

 妹以外のヒロイン達は「幼なじみ」「内気な娘」「スポーツ少女」「お嬢様」「金髪の外人」「ロリ」と一通り揃ってる感じですね。 巫女さんが居ないあたり詰めが甘いですけど(笑)。

 肝心のシナリオの方ですが、キャラによって差が大きい印象を受けました。 大体は各属性を活かした無難な感じに纏まっていますけど、唯一の年上キャラ「菖蒲川 瑞穂」のシナリオ(特にバッドエンド)はかなり強烈なインパクトがあります。 この手のゲームではめったに見ない展開で、瑞穂バッドエンドの後は暫らく呆然としちゃいました。 それとお嬢様キャラの「菊岡 華乃」のシナリオも個人的にかなりお気に入り。

 難点を挙げるとすればヒロイン数が多い上に1プレイ時間が4〜6時間と結構かかってしまう事でしょうかね。 値段が微妙高いのもマイナスかな(貧乏なもので)。 ただまぁ個人的には「瑞穂」「華乃」の二人と、妹とのやり取りだけで満足度はかなり高くなったゲームでした。


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

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