いちょうの舞う頃 −Autumn Colors− |
発売日:1998.10.09 / Types |
◇ あらすじ
茜の花が咲き乱れる茜川、そして美しいいちょう並木の二つの名所を持つ街「茜ヶ丘」。
生まれた時からこの街に住む主人公「秋山悠介」は勉強もスポーツも趣味もこれといった取り柄の無い平凡な人間だった。
悠介と姉弟のように育ってきた幼なじみの「吉沢まこと」はそんな悠介を昔から何かと世話をやいてきたが、そのことを最近の悠介は鬱陶しいと感じるようになっていた。
そんなある日、悠介は突然下級生の「若月みやこ」からラブレターを貰う所からこの物語は始まる。
いちょうの舞うこの季節、悠介はどんな物語を綴っていくのだろうか。
◇ ゲーム概要
オーソドックスなノベルタイプのADV。
ゲームの期間は10月9日〜11月下旬の約1月半となっていて、登場するヒロインは幼なじみの「吉沢まこと」、学院一の美人の先輩「綾瀬杏子」、主人公を慕う後輩の「若月みやこ」とその友人の「松山千枝」の計4人。
ゲーム中に出る選択肢の選択内容によって4人のヒロインそれぞれの物語に分岐します。
◇ システム
画面サイズは640×480の窓モードとフルスクリーンモードがありますが、ハイカラーだと何故かフルスクリーンになりません。
以前はオフィシャルサイトから修正ファイルがDLできましたが、現在は立ち消えているので、どっかから拾ってきましょう(ぉ
セーブは8ヶ所まで登録でき、ゲーム中はいつでもセーブとロードが可能です。
メッセージスキップは既読文章のみ次の選択肢まで飛ばせるようになっていました。
◇ グラフィック
原画は「わがすりあ狂介」さん。
原画さんには申し訳ないですが、このゲームの唯一の不満点がキャラクターデザインでした。
なんか同じキャラでもポーズやイベントCGによってはホントに同一人物?って感じるものもありましたし、デザインそのものも個人的にはヒットしませんでした。
背景なんかは凄く奇麗に描かれているのでやっぱり不満な原因は原画でしょうね(苦笑)。
CGモードは最初からメニューにありました。
◇ サウンド
BGMは全26曲で全てCD-DA再生になっています。
音質に張りがあって(?)全体的にレベルが高いと思いました。
個人的にお気に入りの曲は「明るい未来」ですね。
なお、エンディングテーマの「Autumn Breeze 〜Timeless Mind〜」はボーカル曲。
とてもエロゲーのエンディング曲とは思えない程かっこいい曲で満足しました。
音楽モードは最初からメニューにあります。ちなみにCVはありません。
◇ 感想まとめ
平凡な高校生の平凡(でもないか)な恋愛模様を描いた作品って感じで、良くも悪くもオーソドックスな恋愛ノベル…という印象です。
この辺はBlue Bellの流れを受け継いでいるんでしょうかね。
物語としては純愛系のお話で、恋愛に慣れていない主人公とヒロインの挙動や行動が初々しく、その辺りの心理描写もプレイヤーに上手く伝える事ができていると思います。
プレイしていて非常に丁寧に作っているのを感じる事ができ、イベントシーンもドカンと強烈なイベントでプレイヤーを魅了するものではなく、地味ながらもソツのないイベントで少しずつ確実に物語に引き込まれていくような感覚が好感触でした。
不満点としては、主人公があまりにも無気力で鈍い性格をしていて嫌悪感を抱いた事かなぁ…。
それに女の子の手を握るのにも躊躇するような主人公なのでエロシーンにもあまり必然性を感じませんでした。
実際Hなしのバッドエンドの方が印象に残ってるキャラもいましたしね。
あとはやっぱりこのゲームは原画でかなり損してると思います。
私もネットでこのゲームを薦められなければ購入する気にはならなかったでしょうし…。
そんな訳でCGに激しい抵抗を感じなければプレイして損はないゲームです。
特に幼なじみの「まこと」や後輩の「千枝」のシナリオは個人的に凄く気に入ってます。
私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆
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