夏の終わりに… |
発売日:1999.04.28 / deeps |
◇ あらすじ
来年の春に進学を控えた主人公「荒俣 翔」は、夏休み前に担任の教師から進路指導を受け、希望する学校へ行く為にははいくつか学力の足りない教科があることを知らされる。
翔は夏休みの間に頑張って勉強しようと誓い、幼なじみの茜と予備校に通う事を約束するが、翔の母親はそんな息子の決断はお構いなしに無理矢理に家庭教師を押し付けてしまうのだった。
しかもその家庭教師は全て女性というお約束な展開。
こうして翔は夏休みの間だけ数人の家庭教師の指導を受け、そして彼女たちと関わる事で少しづつ大人への階段を上がって行くことになる。
やがて夏が終る頃、翔はどのように成長しているのだろうか…。
◇ ゲーム概要
ゲームの期間は7月19日〜9月4日までの約2ヶ月。
その間プレイヤーは移動場所の選択、テストの回答、会話による選択肢といった操作を行い、イベントを消化していきます。
ヒロインは家庭教師5人と幼なじみの計6人。
まずゲーム開始直後に主人公が進学を希望する学校を選択することになり、それによって不足している教科が変化し、結果として攻略対象外になるキャラも出てきます。
各教科とも家庭教師として授業するのは週に1日だけで、国語は月曜、数学は火曜…と言った感じで固定になっていますが、家庭教師のキャラを攻略する場合は授業以外の曜日でのイベント消化が必須で他の家庭教師の曜日と重なるので同時攻略はせいぜい中盤までが限界でしょう。
◇ システム
画面サイズはフルスクリーンと640×480窓版の二通り。
会話などはテキストウインドウに文字が表示されますが、その他はノベルゲーのように画面全体に文章が表示される形式になってました。
メッセージ速度の変更やメッセージスキップ及びバックログ閲覧機能もあります。
セーブファイルは10ヶ所まで登録可能でゲーム中は何時でもセーブとロードが出来ます。
あと、このゲームにはいくつかのバグがありますのでオフィシャルサイトで修正ファイルをDLしてからプレイする事をお薦めします。
◇ グラフィック
原画は「フレッド=ケリー」さん。
はっきりと言ってしまえば私はキャラデザインに魅力は感じませんでした。
どうも頬が長いキャラデザインは属性外のようで…。
しかし、それよりも何よりも皆乳がでかすぎ!特にめぐみなんて顔よりでかいぞ…。
こまでくるとかなり嫌。
CGとしてはまあまあ綺麗と思いますけど、個人的にはやっぱりキャラデザインがね〜。
それと立ち絵とイベント絵でかなり雰囲気が違うような気がしました。
枚数もちょっと少な目かな。
ちなみにCGモードは一度スタッフロールありのエンディングを迎えるとメニューに追加されます。
エロシーンの回想モードもあり。
◇ サウンド
音源はCD-DAとMIDIのどちらかから選択可能。
曲数は10曲と比較的少な目ですが、悪くはないと思いますよ。
特にオープニングでかかる「夏の終わりに」は結構良いと思います。
それと各ヒロインのテーマ曲は同じメロディのアレンジになっていて面白い。
CVはパートボイスというのが不満でしたが演技の方は概ね良い感じでした。
音楽モードはCGモードと同じ条件でメニューに追加されます。
◇ 感想まとめ
マニュアルやゲーム中にはっきりとした記述がある訳ではないけど、このゲームの主人公は中学生ですな。
主人公が中学生のエロゲって初めてやった気がします(笑)。
ゲーム中もかなり子供っぽい言動が目に付き、正直言って感情移入度は皆無でしたが、こんな主人公だからこそエロシーンでの「お姉さんが教えてあ・げ・る」な展開に違和感を感じなかったのは良かった…のかな(苦笑)。
まぁ、こういう受け身系の展開が好きな人にとっては要チェックかも知れません。
あと、パラメータとして各ヒロインに対する「僕の気持ち」というのがあって、ヒロインが主人公の性的衝動(リビドー)を刺激するような言動を取ると上がっていき、この値がレッドゾーンを超えると暴走してDEAD ENDになるのが斬新でした。
この性的衝動を抑えるには健全に自慰して定期的に抜いておく必要があるのですが…プレイヤー的には何故にエロゲをプレイしてるのに野郎が一人部屋の中でハァハァ言ってるテキストを読まにゃならんのかと空しくなってきます(笑)。
不満点は、なんと言ってもゲームのテンポが悪いこと。
場所移動で発生するイベントは重要なもの(と思われる)が多いのですが、何処に誰が居るかわからない上にイベントの発生する日付が固定なので、毎日のように狙ってるヒロインを求めて全ての場所をチェックするのがかなり面倒でした。
しかもイベント数自体が少なく、何処にも居ない時の方が多いという無慈悲。
あとはテストの問題が現役から離れて久しい身には本気(マジ)で難しいとか、不要と思えるテキストを毎日見るのが鬱陶しいとか、細かい不満点がいくつかありました。難易度もちょっと高めですし。
ゲームとしては決して悪くはないのですが、なんとなく色々と詰め込み過ぎた為に却って「かったるさ」の方が際立ってしまったような感じがしてちょっと勿体無いですね。
私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆
| |
|
|