Rascal・改 − Game Impression
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7Days Girl
発売日:1999.07.09 / Pocket

◇ あらすじ

 主人公「三津原 祐介」はとある地方の名家の跡取りだが今は東京で一人暮らし。 そんな彼の元に実家から見合いの話が持ち上がり、同じ地方の名家の娘と見合いをすることになった。 その見合い相手「姫里(きり)」は幼い頃に姉のように慕い、憧れていた「由里」の妹で、しかも彼女は7つの人格が24時間周期で入れ替わる多重人格者でもあった。
 やがて見合いが終わり、東京へ戻ってきた主人公の部屋へ突然「姫里」が訊ねてきて、一ヶ月の間だけ共に生活することになる。 戸惑いと混乱の中で主人公は彼女に何を感じる事になるのだろうか。


◇ ゲーム概要

 ゲームは選択肢(移動先や行動内容や会話等)選択によって進行するマルチエンドADV。 曜日毎に人格の異なるヒロインそれぞれ別々に好感度のようなものがあり、最終的に最も好感度が高く、且つ条件を満たしてるヒロイン(っていうか人格)とのエンドになるようです。

 各人格別のエンドに関しては、一度何らかのエンドの後におまけでスペシャルモードというのが出現し、そこで各人格毎のストーリーを検証できますので、ある程度の選択肢の組み合わせを試せば比較的容易に補完できると思います。 ただし全ての人格がまとまるTureエンドを見るための条件はかなり厳しいです。


◇ システム

 画面は640×480のウインドウモードのみ。 私の環境では24bitカラーで立ちあげると文字化けでゲームになりませんでした。 それとOSの解像度がVGA(640×480)モードだと立ち上がらないという不具合もあります。 ま、これに関しては修正ファイルが公開されてたりしますのでDLするかメーカーに送ってもらうなりすればOKだと思いますけど。

 セーブは7ヶ所まで登録可能ですが、ゲーム中は1日の終わりのときしか保存できなかったです。 ロードは選択肢が出ていない時ならいつでも可。
 メッセージスキップは無し、かわりに「次の選択肢まで進む」というのがあり、これを選択すると途中のテキストやCGを一気に飛ばして文字通り次の選択肢の状態まで進みます。 はっきり言って状況理解が困難。 でもメッセージ速度が遅くて使わないとストレス溜まりまくりでした。


◇ グラフィック

 原画は「木桜麦酒」さん。 私がこのゲームで唯一満足した点といえばこのキャラデザとCGになるでしょう。 それでもデザインは女の子にしてはちょっと体格よすぎるような感じ(特に肩幅が広すぎ)なのが気にはなりましたけどね。

 CGは全体的に良い感じです。 特に背景は外注さんらしいですが、かなり丁寧に描かれていて満足しました。
 CGモードは一度何かのエンドの後に追加されます(サムネイル表示)。 それと初回版だけかもしれませんがグラフィック用のおまけCDが付いてきました。 ただこのCDを見るためにはエンディング後のパスワードが必要になります。


◇ サウンド

 評価不能…。
というのも私の環境では(Update2.exeまでをあてたが)BGMが鳴ってくれなかったので…。 なんかVolume Controlの「Video、Modem、CD」をチェックすれば良いみたいな事書いてありましたが、私の環境にはそんなの無いです。 もしサウンドボードに依存するような作りだったら納得できないんですけど…。 一応音源はCD-DAで15トラックまであったのでBGMは14曲って所でしょうね。 曲だけ聴いた感じでは結構良かったですけど、ゲーム中に鳴ってくれなきゃ意味無し。

 音声はヒロイン「姫里」とその姉「由里」のみ喋ってくれます。 姫里は全ての人格を1人の声優さんがあててるのですが、結構雰囲気が出ていて良かったです。 音楽モードは無しでした。


◇ 感想まとめ

 ゲーム内容以前に不具合を何とかしてくれぃ!ってのが本音です(苦笑)。
大体パッケージ開封して最初に目に入った物が修正Diskって時点でヤバそうな気はしてたんですが…。 まあ、ここまでに書きたい事は書いちゃいましたけど、とにかく動作は重いし、BGMは鳴らないし、よくフリーズするしでもうボロボロでした。 これが私の環境だけだとしたら余程メーカーさんとの相性が悪いのかもしれませんね。

 そんな中で頑張ってプレーしたゲーム内容の感想ですけど、ゲームの作りとしては各人格の持ってる悩みとかコンプレックスとかを解消させてあげる…というような感じになっていて、この辺は各人格に合った内容になっていたと思うし、選択内容によって微妙に変化するイベント等も凝っていて良かったと思います。
 欲を言えば火曜日の姫里であったような、

姫里「他の私ってどんなだ?
主人公「皆、いい娘だよ。お前が一番問題児だけどな

といった他の人格を気にするようなイベントがもっとあれば良かったかな。

 それとTureエンドへの条件が厳しすぎ。 私は某攻略サイトにお世話になってようやく見れました。 もう少し難易度を下げても良かった気がします。

 まぁ直接は語られていない「姫里が多重人格になったきっかけ」なんかはプレイしていくうちに想像する事ができますし、プレイ時間としても1ヶ月はちょうどいいと思うので、ゲーム内容に関してはテーブルひっくり返したくなるような不満はありませんでした。
 それだけにシステム面のお粗末さが残念。 このゲームのテーマに興味を持った方も一通り修正ファイルや高速化バッチ(でるのか?(^^;)が出そろうまで待つべきかも…(既にメーカーは消滅しました(苦笑))。 決して安くはない金額を出して購入する訳ですから、せめてバグ対策はきっちりして欲しいですね。


私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO