Rascal・改 − Game Impression
[メニュー枠OFF]

INNOCENTな天使たち
発売日:2000.01.14 / for

◇ あらすじ

 主人公「由良 啓介」は大学入学の直前に事故で入院を余儀なくされ、秋から入寮して大学生活を送る事となった。  そんな折りに学長の娘である「瀬高 時枝」が何者かにレイプされ、その写真が学内の掲示板へ張り出されるという事件が発生。 主人公は流されるまま事件の真相を探る事を手伝わされるはめになる。 そしてその過程で関った少女達との物語は誰と、どのような結末を迎えるのだろうか。


◇ ゲーム概要

 選択肢によって進行していくオーソドックスなADV。 特に意地悪な選択肢や移動場所を選んだりする必要が無いので難易度は低く、シナリオに集中できる作りになってます。
 エンディングが用意されてるヒロインは5人。 それぞれハッピーエンドの他にいくつかのバッドエンドがあり、さらに意表を突くおまけ的なエンドがありました(笑)。 1プレイが1時間弱なので比較的お手軽にプレイできると思います。


◇ システム

 HDDへのインストールは標準(270MB)とフル(470MB)から選択でき、フルインストールの時はCDレスとなっていて有り難かったです。

 画面サイズはフルスクリーンorウインドウモードの切り替えが何時でも可能。 セーブやロードもゲーム中なら何時でもOKで、計10ヶ所に保存できます。
 メッセージはテキスト欄の右側にスキップとバックログ閲覧スイッチがあるのでかなり快適…なのですが、既読チェックを行なってないのが惜しいです。


◇ グラフィック

 原画は「富士屋好子」さん。 キャラクラーはなかなか可愛い系で良かったです。 ただ…「マリヤ」の服装が季節に合ってなく、雪が降る背景と重なると物凄く違和感ありました。

 CGはゲームのボリュームを考慮すればそれなりにありましたし、塗りもイベント、背景画ともに満足してます。 CGモードは最初からトップメニューにありました。


◇ サウンド

 BGMはWAVファイルのみ。 パッケージにはMIDIも対応しているような事書いてありましたが直前でWAVのみになったようです。 そのかわりMIDIファイルはCD-ROMの中におまけ画像と共にありました(笑)。
 曲は全部で15曲ほどあるようですが…私の環境ではDirectSoundの関係か雑音入りまくりで聴くに耐えられなかったのでBGMをOFFにしてプレイ。 ちなみに現在ではforのサイトにて同現象に対応した修正ファイルが公開されています。
※メーカーサイトが消滅したので、どこかのDL支援サイトから見つけてください(ぉ

 CVは女性キャラのみフルボイス。 平均して何とか許容範囲と言ったところでしょうか。 ヒロイン4人は結構よかったんですけどね。 ただ主人公名が固定なのに名前を呼ばれる時に無音になるのがちょっと残念でした。 音楽モードは最初からトップメニューより入れます。


◇ 感想まとめ

 シナリオの方は一見サスペンス物っぽいんですが、中身は恋愛系ADV色が強く「ちょっといい話」をお手軽な難易度と時間で肩肘張らず楽しむ場合には丁度良いゲームかと。 逆に推理物やサスペンス物を期待する場合は他をあたった方がいいでしょう。

 システムまわりも含めたゲーム全体の構成や物語の内容は悪くはないと思うのですが、主に演出面で少々作り込みが甘いと感じました。 少し表現しにくいんですが、イベントから次のイベントへ繋がる時の切れ目がわかり難く、ずーーとイベントが繋がってるような錯覚に陥ります。 実際はイベントの合間に数日が経過していて、気が付いた時には日付どころか季節まで変わっていてびっくり…という感じだったので、前後に一呼吸置いて状況説明なりを入れておいて欲しかった。  あとは表情パターンが少なく、ちょっと見栄え的に寂しいのも勿体無かったです。

 ボリューム不足というよりは描写不足と言った印象を受け、主人公の会話も個人的に寒かったのであまり物語に没頭することもなかったですけど、例外的に「片桐まみな」のシナリオだけは妙に力が入っている気がして楽しめました。 全員このくらいのインパクトがあれば良かったんですけどね。


◇ お気に入りキャラ

 薄幸の少女「片桐 まみな」で文句なし。 個人的に完全にメインヒロインの「秋山 菜々子」を食ってました。 ちょっと狙いすぎな感じもしないでもないけど…いいんです、可愛いから(笑)。


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO