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眠れる森のお姫さま
発売日:2000.08.04 / ペンギンワークス

◇ あらすじ

 剣と魔法により秩序が守られ、怪物や妖精たちの存在する「アストゥーリア」。 その世界のに存在する小さな王国ファルエンは古より「魔女カラクラム」に守護され、現在でも平和な王国だった。
 ところがある日、王国を守護する筈のカラクラムが突然国王に呪いをかけ、エミーリア姫を拉致するという事件が発生する。
 この一大事に国が取った対策は国民に知られぬよう小数の部隊でカラクラムの棲む魔の森へのり込み、姫を救出するというもので、遠征部隊には姫の近衛騎士「イリーナ」を隊長としたわずか5人が選ばれた。 王国の騎士である主人公「アドニス」もこの遠征部隊に入ることになり、一行は魔女カラクラムの棲む魔の森へと向けて出発するのだった。


◇ ゲーム概要

 まるでRPGの王道的な幕開けですけどゲーム自体は純粋なADVで、途中に出る選択肢を選んで行くことで進行します。 戦闘シーンも選択肢を選ぶだけなので特に難しいことはありません。

 エンディングが用意されてるヒロインは4人。 森の分かれ道などでお目当てのヒロインの意見を取り入れたり、休憩中に誰と話すかによってフラグが立つようで難易度は割と低めと感じました。


◇ システム

 インストールは最小〜最大まで4種類の中から選べるようになってます。 最大インスト時の容量は約600MBほどで、この場合はメディアレスで起動可能です。

 画面サイズはフルスクリーン固定。 メッセージは速度調整などはできませんけどスキップはかなり快適で未読・既読のチェックをしてくれるのが有り難かったです。
 セーブやロードはゲーム中にいつでも可能で、計35個所まで登録できます。 先にも書いたように難易度は低いので十分な数ではないでしょうか。
 このシステム、どっかで見たことあるなぁと思ってたらU・MeSoftから出てる『暁の岩礁』や『天藍の夏』を手掛けたボルボ本部長が関わってたんですね…。


◇ グラフィック

 原画は「てぃんくる」さん。 メインキャラの4人に限っては線の細いキャラと淡い色使いの塗りがなかなかよさげですね、まぁ皆似たような顔立ちでキャラの書き分けはイマイチと感じましたけど個人的にかなり気に入ったことは確かです。 ただ…その他のサブキャラ達がどうにもお粗末に感じます。 女性キャラはまだ良いとして男キャラが酷い。 まぁ確かに野郎連中なんてどうでも良いんでしょうけど(笑)。

 CGは先にも書いたように淡い色使いが良い感じです。 ただ城内の背景なんかはかなり不満がありますけど…。
 枚数は計84枚とそこそこに見えるんですが同じCGのパターン違いなものが別々に登録されるので実際は若干少なめと思います。

 CGモードはトップメニューの「おまけ」より入れるようになってました。 エロシーンやエンディングの回想モードもあります。 また付属のアクセサリCDには壁紙が多数収録されていて、なかなかよさげでした。


◇ サウンド

 PCM再生の計23曲。 ここまで感想を書き連ねてきてふと思たんですが…そういえば全然印象に残ってない…。 まぁそれだけゲーム中に違和感を感じなかったってことでしょう、きっと(汗)。

 音声は主人公以外フルボイス。 演技の方は一部の男性キャラや某敵キャラ以外はなかなか良かったと思います。 個人的にはエミーリア姫の声がお気に入り。
 音楽モードはトップメニューの「おまけ」より入れます。 また付属のアクセサリCDの方にCD-DA版が収録されていました。


◇ 感想まとめ

 いざ姫を救出しに魔の森へ!…って処で主人公達一行はいきなり魔物に襲われ、主人公と女騎士イリーナを残して全滅してしまいます。 この間、普通にテキスト読んでると10数秒…。 冒頭でしっかりとキャラ紹介をしつつ、このサブキャラ達の扱いは如何なものでしょう?(苦笑)

 まぁこれだけなら男キャラ不要のエロゲらしくて良いんですけど(良いのか?)、彼らの死を悲しんでると思ったら次のシーンではいきなりギャグになるし、この後もシリアスとコミカルが入り乱れてキャラ達の言動にプレイヤーである私は付いて行けませんでした。
 コミカルなシーンとシリアスなシーンがお互いに相殺し合ってる…という感じですけど、どっちかにして欲しいというのでは無く、使い所をもう少し考えて欲しかったかなと。

 物語の中身の方でもどのイベントを取ってもパンチ力不足で、見せ場となるシーンでも盛り上がりに欠ける印象を受けました。 特にラストの魔女との対決はヒロイン毎に様々な描写が可能なのに、どのヒロインも特に何の変化もないのにはかなりがっかり…。 ヒロインキャラは結構個性があって良いんですけど、それをゲーム中に上手く取り入れていないって感じがしました。

 エロシーンは各ヒロインとも終盤に一回。 シーン自体は割とあっさり目かもしれませんが、4人のヒロインが皆揃って炉利系というか…まぁ微乳なので、そっち方面の嗜好をお持ちなら満足できると思います。 使われているCG枚数も比較的多め。

 基本的には純愛系で陵辱的なシーンは皆無だし、ちょっとメルヘンチックな世界に逝ってみたいと思っててキャラデザインが気に入った方はそれ以上の物を期待しなければプレイしてみても良いと思います(条件多いな(^^;)。 実際私なんかはアクセサリ集の壁紙あたりはかなり気に入ってたりします(ぉ


◇ お気に入りキャラ

 魔の森で出会う魔法使いの「メリアン」でしょうかね。 彼女とイリーナ以外はどうも登場期間が短くて思い入れとか萌えとかの前にゲームが終わってしまいますし。


◇ 備考

 所要時間: 1プレイ2〜3時間 ×4人


私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆

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