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陵辱奇行
発売日:2001.09.14 / たっちー

◇ あらすじ

 幼い頃に事故で両親をなくし、親戚に預けられて育った主人公「根津 彰」。 親戚連中には邪魔者扱いされあちこちにたらい回しにされていたが、大学卒業と同時に念願の一人暮らしを始めるようになった。 しかし学生時代から生活は苦しくてバイト三昧な日々を送っていたため、今までの人生で特に楽しい出来事もなく現在でもバイトに明け暮れる日々を送っていた。
 そんなある日のバイト中に主人公は突然倒れてしまい病院へと運ばれる事になってしまうのだが、そこで医者から「原因不明の病気により、あと一年の命」と宣告される。
 自暴自棄になった主人公は「どうせあと一年の命なら女を陵辱しまくって犯罪者になり、親戚連中に迷惑をかけまくってやる」ことを思い立ち、家財道具を一切売り払うと雑誌の懸賞で当ったキャンピングカーを改造して充ての無い旅へと出かけるのだった。


◇ ゲーム概要

 移動先の選択とゲーム中に出現する選択肢を選んでいくことで進行・分岐するADVです。 移動個所は牧場、神社、温泉など計6ヶ所で、それぞれの移動先に居るヒロインは牧場なら「小野 遥」、神社なら「天城 斎」という感じで固定となっていて、一つの場所毎に大体一週間ほど滞在することになります。 移動する順番によっては最終的に時間切れで移動できない場所も出てくるので注意が必要。

 移動場所を選択すると今度はその場所に居るヒロインとのイベントが始まり、選択内容によってはBadEndとなりますが、選択肢の数は1〜2箇所くらいなので陵辱シーンまで行くことは難しくありません。 その後はそのヒロインをさらうかどうかの選択を選べます。 攫った場合はそれ以降に場所移動をする度に再陵辱することも可能。

 登場するヒロインは計6人で、それぞれにHappyEnd、BadEnd、奴隷Endがある他、全員を攫った場合と誰も攫わなかった場合にも個別のエンディングが存在します。 ちなみに全CGを埋めると「おめでとうCG」が表示されます。


◇ システム

 インストール時に最小(200MB)、標準(400MB)、最大(550MB)から選んでインストール可能。 画面サイズは640×480の窓とフルスクリーンの二通り。 文字表示速度は標準/高速の切換え可能で、既読スキップや強制スキップ、メッセージの読み返し機能も完備されていて不満はなかったです。

 セーブやロードはゲーム中にいつでも可能で計36ヶ所まで保存できます。 セーブした時の画面状態や日付も表示してくれるのは相変わらずであり難かったですよ。
 アセンブラージュというと結構不具合の多いメーカーという印象があるんですが、今回は特に致命的な現象は発生しなかったです。 ただテキストの誤字は若干ありました(苦笑)。


◇ グラフィック

 原画は「神崎 直哉」さん。 同ブランドの『最後に奏でる狂想曲』や『神語』でも原画を担当されている方です。 ASM初のお抱え原画さんなんでしょうかね。

 キャラの描き分けがしっかりしていて個人的には気に入っていますけど、恐怖に引きつった表情や苦痛に歪んでる表情はちょっと怖いかも。 塗りの方も独特の雰囲気があります。 このゲームは立ち絵の表情はそれほどパターンがないんですけど、テキスト枠の横に表示される顔CGのほうで色々と表情変化を見せてくれるので特に不満はないかな。 脇役などがシルエットで表示されるのは違和感ありましたけど、まぁ我慢できる範囲かと思います。

 背景やイベントの1枚絵も概ね満足できる出来になってました。 枚数的には若干少ないかなぁとも感じましたけど押さえる所はしっかり押さえてると思いましたよ。
 おまけでCGモードとHシーンの回想モードがあります。 CGはトップメニューやゲーム中のコンフィグから見ることが可能で、回想はトップメニューからしか見れません。


◇ サウンド

 BGMはPCM(DirectSound)で再生され、曲数は計8曲です。ちょっと少ないですね。 どの曲もイベントの雰囲気に合っていましたが特にお気に入りと言える曲は無かったです。 ボーカル曲などもありませんでした。

 音声は一部を除く女性キャラがフルボイス。 このメーカーのゲームは声優さんの演技力は比較的安定してるんですけど、今回は温泉旅館の娘がどうもぎこちない感じがしました。
 音楽鑑賞モードはトップメニューやゲーム中のコンフィグメニューから入ることが可能です。


◇ 感想まとめ

 この感想を書いている時点では前作の『最後に奏でる狂想曲』(以下、最狂)は積んでいるんですけど、伝え聞く話ではそうとうなモノだったらしく、このゲームもそれなりの覚悟をして臨んだわけですが…結論から言えば少なくとも鬼畜度に関してはそれほどでもなかったかなと思います。

 ゲーム進行は「移動」→「ヒロイン別イベント」→「陵辱」→「拉致」→「移動」という感じで流れていくんですが、「ヒロイン別イベント」のほうでもうひと捻り欲しいと感じました。 というのも、ヒロインと出会ったばかりの主人公はそのヒロインを陵辱してやろうという気は全く無く、すっかり良い人になって最初の数日間はほのぼのとした雰囲気で物語が進んでいくんです。 まぁその後にヒロインの何気ない一言で主人公がキレてしまい、レッツ陵辱〜♪となる訳ですがそれ自体はいいんですよ。
 問題は、他の場所で別のヒロインを拉致した後でも殆ど同じほのぼのした展開なので「お前、女を数人さらっておいて今更なにを幸せに浸ってるの?」という感じで違和感を感じてしまうことです。 一番最初に出会うヒロインはそれでも良いのですけど、一度誰かを攫った後はトコトン鬼畜に突っ走る展開の方がしっくりきたと思うんですけどね。

 陵辱シーンは一番最初が一番の見せ場になっていてCG枚数も多めに使われています。 加えて登場キャラは全員処女なので処女スキー&破瓜シーンが好きな人には嬉しい展開かと。 攻め方はどのキャラもオーソドックスかな、ただ主人公が頑張って2〜3回程してくれるので実用度はあるのではないでしょうか。 陵辱後のヒロインが放心してる状態のCGが表示されてる状態で保存し、ロード画面に並べると結構そそられます(ぉ
 再陵辱シーンは一人につき3つ+絡みシーンの計4つが存在します。 こちらはアブノーマル系。 ただしシーン自体が短いのが残念なところ。 更に絡みのシーンはヒロイン毎に誰と絡ませられるかが決まってるので、その組み合わせを見つけるのに苦労しました。 このあたりはもう少しお手軽でも良かったのではないかと。

 あとHappyEndがあるんですけど、陵辱シーンは必ず通る上に先に書いたようなほのぼのしたシーンでも互いに惹かれ合う描写が弱めなため、自分を陵辱した主人公を許して尚且つ幸せなその後を築くのには少々無理があるというか、取って付けたような印象があって少々白けました。 HappyEndがあること自体はハッピーエンド至上主義者の私にとってはあり難いのですけどね。 まぁこの辺りの両立は難しいということでしょうか。

 主人公は『最狂』や『神語』のようなスーパーマンではなく、不幸のどん底にいる性格の屈折した兄ちゃんなので今までの主人公よりは親近感沸きました。 ちなみに『神語』の主人公とその相棒が友情出演していて結構おいしいとこ持っていきます(笑)。

 結論としては、あくまで鬼畜モノとして見た場合、私にとってはキツ過ぎずな展開でしたし、キャラもそれなりに魅力的な娘が揃っていたので結構満足のいく内容でした。 とことん痛い展開がご所望の人にとっては物足りなさを感じるかも知れませんけど、先にも書いたように処女スキーな方はプレイしておいて損はないと思いますよ。 鬼畜ゲーに耐性の無い人は間違っても手を出さないように。


◇ お気に入りキャラ

 神社の一人娘の「天城 斎」です。 彼女の1'st陵辱シーンは巫女服バージョンと袴バージョンがあるのが何気に嬉しかった。 素直だし照れた表情も可愛いのです。


◇ 備考

 所要時間: 1'stプレイ約1.5時間。コンプリートまで約8.5時間


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO