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巫女舞 〜ただ一つの願い〜
発売日:2004.11.26 / etude
 全CGを埋めてコンプリート。 購入動機は主題歌がI'veで巫女ゲーだから(笑)。 あとは原画の植田亮氏の絵も割と好きだし…というのもありました。

 生まれ故郷の路線が廃線になるという報を聞き10年ぶりに宮合村へ訪れた主人公。 ところが滞在するはずの宿を勘違いから確保しそこねて途方に暮れていたところ、幼馴染である夏希と再会し、彼女のツテで草壁神社に滞在することになった。 折しも神社は祭りを一週間後に控えており主人公も滞在中は神社の手伝いをしていくことになる…というあらすじ。

 攻略対象キャラは5人ですが、最後のTRUEエンドは神社の巫女さんキャラ4人のエンドを見た後でないと見れないようになっています。

 過疎化していく村が舞台ということもあって序盤はのんびりした「田舎の夏」な雰囲気が漂っていて居心地は良い感じだし、神社の仕事を手伝う際に各ヒロインの性格とか考え方などがプレイヤーに理解しやすい構成になっていて前半の流れは悪くないです。

 中盤の祭り前後になると各ヒロインの背負ってる悩みや問題に踏み込んでいくことになって少し雰囲気が重めになりますが、ストーリーテンポが結構早くてシンクロ率はちょっと弱い感じがします。 これはゲーム期間が短いというのも影響してるんでしょうけど、主人公が適応力ありすぎなんですよ(笑)。 ヒロインの抱えてる悩みや問題というのはキャラによって唐突感を感じたり奇抜だったりするのですけど「それがどうした?」と言いかねないくらいあっさり受け入れてしまいます。 まぁウジウジ悩まれるよりは良いのかも知れませんし、主人公はヒロインにとっていわゆる救世主とか王子様っぽい役どころなのも個人的には気に入ってますけどね。

 ストーリー展開の不満点としては攻略対象ヒロイン以外はほとんど話しに関わらなくなること、それと巫女舞がシナリオの本筋からあまり必要性を感じることができなかったのが残念かな…。

 それとTRUEルートではそれまでにクリアした4人のエンディング後に出てきた“お話”を踏まえた上での流れなのですけど…それでも前4つのシナリオ以上に展開を急ぎすぎな感じがしました。 特にお互いに惹かれあう描写がほとんど存在しないのに突然好き合ってもねぇ…プレイヤーの私はちょっと置いていかれましたですよ。 期間的な融通は他のシナリオよりきく筈だから、もう少し丁寧に描いて欲しかったです。 あとTRUEルートでの巫女服やナツキの髪型(というかリボン)は設定的にどうかと思った(笑)。

 CGは質・量共に個人的には満足しています。 立ち絵のパターンも多く表情と一緒にポーズもころころ変わるのは好印象ですし、どのヒロインのどの衣装でも細身な女の子の身体のラインを上手く表現してるのが個人的にグッジョブって感じでした。

 エロシーンはヒロイン毎に1回のみ。 尺はそれほど長くはありませんし声優さんの演技に助けられてる感じはしますがシーン単体としては個人的に及第点かな。 ただ、どのキャラの場合も愛撫→挿入の流れだけしか存在しないのでフェラ好きな人には厳しいかも知れませんね。 ちなみに愛撫は半脱ぎ、挿入時は全部脱がして行うキャラが多いので巫女服での挿入シーンに期待するのも駄目です(笑)。

 ゲームの雰囲気・設定・展開は決して悪くはありませんでしたが、全体的に描写不足を感じるのが非常に惜しいと感じました(作中によく出る大岩なども最後にさらっと説明されるだけでしたし)。

 幸か不幸かこのゲームは割と安値で売られたりしてるので原画さんのファンや巫女属性の方は抑えておいても良いかも知れません。

私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO