魔法はあめいろ? |
発売日:2004.12.03 / Sirius |
割と難易度が高くて早い段階から攻略サイトのお世話になってしまいましたが、その甲斐あってなんとかCG100%達成。
他人には言えない特殊能力を持つ主人公がとある理由で教師への道を進むこととなり、その過程で教育実習のために学園へやってきた。
その学園で主人公の能力のことを知る顔見知りの女の子達と出会い仲良くなっていく…というあらすじ。
ヒロインは4人ですが、指導員の恵美先生はサブキャラという感じなので実質3人ですね。
そのメイン3人のエンドを見るとハーレムルートへの選択肢が追加されるようになります。
魔法(特殊能力)が出てくる世界なので、てっきり何でもアリのコメディ調の話かと思ってましたが、意外と言っては失礼ですけど恋愛物の話としてしっかりと纏まってたのは好印象でした。
加えて魔法の部分もちゃんとシナリオの重要な要素になっていて設定倒れになっていませんし、主人公もその能力故に今まで他人と距離を置いて生活してきた為に、肉親以外で初めて心許せる他人となったヒロイン達とのぎこちない言動や戸惑いが良く現せていたんじゃないかと思います。
ヒロイン達もなかなか魅力的。
日常会話では3人のヒロインの持ち味がよく活かされていて姦しくも楽しいやり取りが多く、主人公よりも更に年食ってる私は色々と癒されました(笑)。
更に各ヒロインの個別シナリオに入ると日常生活で見せる性格の裏に隠された本性の部分が良く描かれている点も見逃せません。
明るく元気でマシンガントークが印象的なキャラが人一倍寂しがり屋だったり、無口で感情を表に出さないキャラが人一倍感受性豊かだったり…と、定番パターンと言ってしまえばそれまでですが、それが上手くシナリオに組み込まれていて演出としても効果的だったと思います。
また、ヒロインの個々の設定だけでなく横の繋がりとして女の子達の友情が非常に良く描かれていて、これもヒロイン達を魅力的に見せている大きな要因になってますね。
個別ルートに入ると対象ヒロイン以外は影が薄くなってしまうゲームは多いですが、ここでは恋愛事に不慣れな主人公とヒロインを何とかサポートしようと色々と関わってきて、皆それぞれ主人公に好意を抱いているけどそれでも親友の為に何とかしようとする様が見ていて微笑ましかったですよ。
エロシーンは一番多いキャラでも3回、少ないキャラは1回のみで回数だけ見ると前作『まいにち好きして』より減っています。
ただし1回のシーンでの分量がかなり多く、花苗を例に取ってみても愛撫→正常位→フェラ→騎乗位→側位とかなりのボリュームがあり、テキスト描写よりも喘ぎ声の方にかなり力を入れていて実用性は十分。
個人的なお気に入りシーンは環との2回目Hですね。
髪を下ろした環が可愛すぎだし、どうも私は屋上でフェンスに手を付けて後ろから…というシチュエーションが好きみたいなので(笑)。
また、日常シーンでのヒロインの設定がしっかりしている為に、エロシーンでの普段とのギャップが上手く表せていたのもマル。
天真爛漫なひよこが、しっかり者の環が、無口な花苗が、それぞれエロシーンで淫らに喘ぐ様はそれだけでもう興奮ものだと言うのに、最後の方は絶叫に近いものがあって、その感情の高まり具合の演出が非常に良かったです。
ハーレムルートに関してはちょっと無理があるかな?とは感じましたが、ふとしたきっかけで共同生活をするようになって、本編では見ることのできなかったヒロイン達のあられもない姿とか主人公を独占しようと牽制し合う様はラブコメっぽくてなかなか面白かった。
ただ肝心のエロシーンが少々やっつけぎみで個別ルートに比べて物足りなさを感じます。
それに初4Pの後の物語やエロシーンも見てみたかったですし。
その他、不満点の方を挙げておくと…まずは何と言っても互いに惹かれる経緯が不明という点でしょうか。
ヒロインの方は何となくわかる気もしますが主人公がヒロインに惹かれた訳が全く見えません。
次いで主人公…。先にも書きましたがこの主人公は年齢の割に恋愛どころか人間付き合いにも不慣れで、初めて人を好きになる(動機は不明)ことに戸惑ったり逆に浮かれまくったりするのですが、その描写が非常に痛々しいのです(苦笑)。
まぁそれがあってこそのシナリオなのですがヒロインによってはストレートに考えなしに感情のまま行動しすぎで「お前はどこの中学生だよ」と突っ込まずにはいられませんでした。
あとはシナリオ進行を引っ張る展開がいくつかあって、いくつかのイベントでは内容の割に時間がかかる…ということも一応不満点として挙げておきます。
システム的には画面のエフェクト処理が遅いこととアイキャッチが鬱陶しいこと以外は特に不満はなかったかな。
キャラ絵はちょっと癖があるけど前作に比べれば随分と一般受けする絵柄になったと思います。CGの枚数的には特に不満はなし。
ヒロインや主人公の魔法(特殊能力)以外は特に目新しさを感じない内容ではありましたが、全体的に水準は高いですしヒロインへの愛着が沸けばより楽しめると思いますので恋愛ゲー好きな方は抑えておいても損はないと思います。
私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆
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