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とってもハーレム
発売日:2005.09.02 / ArkShell
 全CGと回想を見てコンプリートしました。 所用時間は1stプレイで5時間強。コンプまでは12時間くらいだったと思います。

 家庭を顧みず仕事に没頭する父親に反発して一人暮らしをしている主人公「沢田 俊之」。 ある日、憧れの先輩「藤崎若菜」を階段転落から庇うものの自身は利き腕を怪我してしまった。 責任を感じて主人公を世話しようとする若菜だが、彼を慕う義妹の「まみ」や幼馴染みの「三崎絵理」も面倒を見たがり、以前から何かと主人公に絡んできた教育実習生の「水谷千春」や父の後妻である「麻衣」も関わってきて主人公の周囲が慌しさを増す…というあらすじ。


 5人のヒロイン達が主人公を獲り合う御都合主義ハーレムADV。 ゲームは選択肢を選んでいくことで進行・分岐するオーソドックなタイプ。 好感度累積で分岐し、お目当てのヒロインを決めてプレイする分には難易度は低めですが、セーブデータを途中から使い回すと序盤の個別イベントが見れない可能性大なので注意。 エンド総数はヒロイン4人の個別エンドとハーレムエンドの5種類。 ハーレムルートは他のエンドを全て見た後に入れるようになります。 また義母の「麻衣」は個別エンドはありませんでした。

 このゲームの特徴はヒロインが二人一組であること。 つまり個別ルートでもお相手となるヒロインは常に二人で、エロシーンもほとんどが3Pシーンとなります。 具体的には「まみ&絵理」「若菜&千春」という組み合わせで、例えば若菜狙いの場合、千春にどれだけ冷たい態度を取っても若菜と千春の二人と恋人として付き合う事になるのです。
 この組み合わせのヒロイン同士は互いに好きあってたりするので主人公が二人と付き合うことに不満を訴えるどころが「それが一番」とか「そのくらい甲斐性がある方が良い」と歓迎される非常に都合の良い展開なのがグッド。 主人公は無個性で優柔不断というエロゲ定番タイプでヒロイン達の“お誘い”に流されるだけなのですけど、二人と付き合う事に対する後ろめたさとか倫理観も一緒に流してくれるのでプレイしていて白けることも無く、良い意味で無個性だったのも個人的に好印象でした。

 特に主人公の無個性っぷりが素晴らしかったのがハーレムルート。 4人の女性を皆好きになったことを義母の麻衣に相談した主人公は「皆と付き合えば?」とアドバイスされ、自分もハーレムに加えて欲しいと麻衣に童貞を奪われ、その後は主人公が何もしなくても麻衣が4人をハーレムに加えていく…という流れ。 その時に麻衣が用いた手段というのが「恐喝」「強姦」「洗脳」「緊縛」というもので主人公は麻衣に「犯罪スレスレだよ」と嗜めつつも流されるまま思いっきり中出ししまくる展開なのが笑えた。 つーかそれ、スレスレどころか思いっきり犯罪のような(笑)。

 シナリオ展開は一応ヒロイン毎に設定が用意されていて、個別ルートの終盤ではその設定に踏み込んだ話が展開するのですが、突っ込みどころ満載な上にドラマ性も高くないので期待しない方が吉。 序盤も主人公に対してあからさまに好意を示してるだけで、ヒロイン達の魅力を演出するにはあまりにも会話やイベント数が不足していてヒロインに対する萌え度もそれほど高くありませんでした。 シナリオ展開はともかく萌え的な演出はもう少し頑張って欲しかった気がします。
 あとは…思いっきり個人的な意見なのですけど、テキストセンスが少々お寒いんじゃないかなと感じました。 日常会話や選択肢の端々で薄々感じつつも敢えて無視していましたが、某ルートでヒロイン二人が裸エプロンでお出迎えした際の主人公のリアクション「がちょーん」を見たときは流石に血管がピクピクって…額に青筋がピクピクって!(落ち着け)

 エロシーンは先にも書いたようにほとんどが3P以上。 回想枠も39枠と多めで、ハーレム好きとしては満足いく数字。 加えて主人公が複数回発射可能な絶倫で尺もそれなりにあるのも良し。
 シーン内容はテキスト描写よりも無修正卑語・淫語の乱発で興奮させるタイプ。 フィニッシュ近くなるとヒロインは「好き」を乱発してくるので嬌声好きな人には満足できるんじゃないでしょうかね。 個人的には少々語彙が乏しいかなと感じたことと、音声の音質と一部声優さんの演技に若干の不満を感じたことが残念。
 3Pの場合、ヒロイン同士がイチャイチャし過ぎで主人公(プレイヤー)がやや疎外感を感じることがありましたがWフェラやWパイズリなど3Pならではのシチュエーションが多く、なかなかよさげだと思います。
 ただ、義妹のまみが無類の精液好きな娘になってしまってパンに精液ぶっかけて食べたり、コーヒーゼリーに精液をぶっかけさせたりするシチュエーションがちょっと引いた。 まみは他にも母娘丼でのセリフが印象的でした。
「ふぉぉぉ、まみが出てきたところにお兄ちゃんのが入ってるぅ」
…コーヒー超吹いた。

 CGは枚数不足を感じることはなく、構図も個人的にはツボにはまったものがいくつかあったので視覚的な満足度も高め。 局部は当然モザイクが掛かってますけど、しっかりと描かれてるのが分かり、精液を垂れ流しながら横たわる5人の図などはハーレム好きとしてはかなりそそられる構図でした。

 とりあえずシナリオ展開やキャラ萌えは意識せず、ちょっとバカゲーテイストの入った御都合主義ハーレムゲーとして楽しむ分には及第点と言ったところ。 個人的にはキャラ萌え要素が不足ぎみでしたので、この辺りにもう少し気を使ってくれたらなぁと感じました。


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

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