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しすたー・すきーむ 〜お姉ちゃんとのシかたについて〜
発売日:2005.12.29 / M de PINK
 全CGと回想を見てコンプ。 …とは言っても全てのエンドを見れば自動的に全CGと回想がONになってしまうのですけどね。 所用時間は1stプレイで約8時間、コンプまでは14〜15時間と言ったところでしょうか。

 男女交際に厳しい清綾学園に通う主人公「安城崎人」。 彼は風紀委員長である「日下勇美」に想いを寄せているが、姉である万里音にもシスコンと言われるほど可愛がられていた。 そんなある日、姉の万里音がトイレでの自慰を盗撮され、それをネタに脅迫されてしまう。 主人公は姉のために犯人の指示した指令通りの行為をすることになる…というあらすじ。


 ゲーム自体は選択肢を選ぶだけのADV形式で、基本的には「犯人から指令通知」→「指令の内容に沿って練習」→「指令実行」→「次なる指令通知」という流れで進行。 指令の内容は主に姉との恥ずかしい行為を写真に撮るという類のもので、最初は「校門でキス」程度のものが「ローター装着で授業」とか「トイレでH」など段々とエスカレートしていく展開。 指令実行前の練習パートである程度の経験を積んでおかないと本番で失敗してしまい、期日までに成功できないとゲームオーバーとなるので練習パートでのエロ行為がこのゲームの肝と言えると思います。 個人的には指令成功の為のフラグが少々判り難く、難易度は割と高めに感じました。

 ヒロインキャラは姉の万里音と風紀委員長の勇美の二人だけ。 中盤までは万里音メインで進み、途中で勇美を巻き込むか否かでルートが分岐します。 二人同時に手を出すハーレムルートも存在しますが、それを含めても勇美絡みのイベントは万里音に比べてかなり少なく、少々物足りなさを感じました。
 その分、万里音のほうはキャラ描写もシチュエーションも豊富で良く描けていたんじゃないかと。 弟である主人公に対して“だだ甘”なお姉ちゃんっぷりを披露してくれるので、甘やかし系のお姉ちゃん好きな人には満足できるキャラ描写だと感じました。

 脅迫とか指令とか穏やかならぬ単語が出てきますけど雰囲気は基本的にラブラブ和姦もの。 ぶっちゃけ二人のヒロインは共に主人公の事が好きだけど、それぞれの立場(万里音は姉、勇美は男女交際に厳しい学園の風紀委員)から自粛していただけ。 それが指令という“口実”が出来たことで不承不承な態度を取りつつもどこか満たされている…と言った設定と展開が上手く噛み合っている流れに好印象を抱きました。

 脅迫状の送り主は何だかんだで二人のヒロインの想いを知っていて色々と気遣ってる節が見えるので、鬼畜方面にエスカレートする展開は無し。 故に犯人の目星はすぐに付いてしまい、物語的な意外性は全くありませんが…逆に安心してラブエロ展開を楽しめるので個人的には良かったんじゃないかと思います。

 エロの方面としては本番挿入ありのシーンは後半に偏っているのですが、序盤の行為もなかなか良さげでした。 個人的には主人公が着替えさせるシチュエーションがかなり興奮した。 脱がせ方やブラの外し方などをのレクチャーを受けつつ練習していくのですが、テキストでの描写は特にないのにホックに手をかけたときやスカートの中に手を入れた時の体温や体臭を妙にリアルに感じてしまいましたよ。 普通のエロシーンなら1ステップに過ぎない“服を脱がす”という行為でここまで興奮できるとは…まだまだ私も衰えていないということですかね(苦笑)。

 本番エロシーンも回数や体位パターンがそれなりにあって満足度は高め。 両ヒロインとも声優さんの演技がなかなか良く、局部アップなどを取り入れて絡みのCGは頻繁に変化するので視覚的にも楽しめました。
 ただ、基本的にエロCGは体位差分のみで、Hする場所による差分がほとんど無いのが残念。 このゲームではHする場所をプレイヤーが選べるのですけど、トイレだろうが屋上だろうが空き教室だろうが内容的にはほとんど変化なし。 偶に特定の条件が揃ったときに発生する特殊なシーンがCG付きでありますけど、こういったものをもうちょっと用意して欲しかった。
 それと回想モードが今ひとつ使えません。 エロシーンの回想はハーレムルートの使い回しのみでほとんどが日常イベント。 練習や本番でのエロ描写は個別にセーブデータに退避させる必要があるのが面倒でした。 それにエロシーン中も選択肢が多数出てくるのが鬱陶しかったです。


 一応「あねもえアドベンチャー」という看板に偽りなしと言えるくらい万里音のキャラ立てや萌え度は高め。 少々エロシーンの使い勝手が悪いことと、各指令を成功させるためのフラグ探しが面倒なことが難点ですがラブエロ展開としてはそれなりの満足度は得られたかなと思います。


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

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