あねいも2 〜Second Stage〜 |
発売日:2007.04.27 / bootUP! |
全てのCGを埋めてコンプしました。
所要時間は1stプレイ時で5時間くらい、コンプまでは約17時間弱といったところだと思います。
ちなみに前作は未プレイ、予備知識もほとんど無し、キャラ絵に惹かれたのとエロが多そうだなぁと感じたのが購入理由。
主人公「小野寺拓巳」は隣に住む幼馴染みの姉妹「霧島深月&皐月」らと家族ぐるみの付き合いをしていた。
そんなある日、突然主人公の家に「白川沙織&唯」の姉妹が同居することになる。
同居に至る経緯を両親に尋ねてもはぐらかされ、何故か姉の沙織には嫌われているという状況に困惑する主人公。
そして白川姉妹の突然の登場に危機感を募らせる深月。
はたして主人公はこの二組の姉妹らとどのように過ごしていくのだろうか…というあらすじ。
二部構成になっているADVで、第一部は放課後にヒロインを選んでいくことで進行する恋愛パート、第二部は一部で恋人関係になったヒロインとのラブエロパートとなってました。
ヒロインは4人。
第一部は基本的にオンリープレイをしてれば問題ないので難易度は低いですが、第二部はデート先の指定と累積好感度によってイベントエロシーンが発生したりしなかったりするのでCGやイベントをコンプするには色々と試す必要あり。
まぁ回想モードの並び順を見ればどのタイミングで発生するシーンかはすぐ分かるので、それほど苦労することは無いでしょう。
全員のエンディングを見た後はハーレムルートが開放されます。
序盤の展開としては基本的に白川姉妹とのコミュニケーションがメインで、色々と気を使って親睦を深めようとする主人公とそれをアシストする霧島姉妹という形で進行していきます。
やがて一人のヒロインを気にかけるようになるものの、主人公の言動とヒロインの設定から一度関係が拗れてしまい、そこを周囲の後押しによって乗り越えてめでたく公認カップルになる…というのが第一部で全ヒロイン共通の流れ。
一度ヒロインとの関係が拗れてから恋人関係になるまでの一連の“演出”は素晴らしいものがあります。
ボーカル曲とイベント絵のカット割り演出との連携で主人公とヒロインの感情がよく表せており、第二部のOPに入るタイミングなんかも見事でした。
ただし…残念ながら素晴らしい演出=素晴らしいお話では無いんですよね…。
正直、第一部の最後のイベントは凄いとは感じたけど作中のキャラ達にシンクロして気分が盛り上がったかと言うと…個人的には「否」だったんですよ。
主人公を始め、ヒロイン達にもほとんど感情移入できず、気合の入ったイベント演出も白けぎみに眺める破目になってしまいました。
その理由としては一言でいうと「全てが予定調和に感じられる」こと。
ライターさんの手によるお話である以上は当たり前の事ですけど、私的には登場キャラ達が物語のプロットに沿った言動を“させられて”いるようでキャラが薄っぺらく不自然に感じてしまったのです。
後半の演出を活かすはずの伏線が不自然さ故にプレイヤーにはそれが直ぐに伏線だとわかってしまい、同時に後半に発生するイベントの流れも予想できてしまっては白けもします。
もう少し読み手にとって自然な流れに感じられるよう努力して欲しかった…というのは贅沢な要望でしょうかね?
あとは上とも関連しますが少々ワンパターンの繰り返しが気になります。
例えば主人公の鈍感っぷりを演出する手法としてヒロインの肝心なセリフを聞き逃すというのは良く使われますが、これがまた辟易するほど多用されているんですよ。
しかも「もう…鈍感なんだから…。」「え?何か言った?」「ううん…なんでもない」ってなパターンばっかり。
直前まで普通に会話していて声質も特に下げてないのに聞き逃すとは…凄くピンポイントな難聴ですね。
ってか絶対わざとだろ?
ちなみに主人公は優しさだけが取り得のような流されやすいエロゲ標準タイプ。
恋愛ごとには鈍いがヒロインをネタにしたエロ妄想は頻繁に行う(つかこれも多用し過ぎ)という不自然な思考をしています(笑)。
女子からは密かに人気があり、学力は赤点ギリギリで部活(スノボ同好会)もサボりまくりだけど一流企業の社長さんからは後継者になって欲しいと思われていてスノボも超上手いという…妄想乙と言いたくなる設定。
まぁ極端にヘタレでは無いのは救いでしたがツッコミや切り返しにキレがなく、会話に面白みが無いのは難点ですね。
せっかく皐月というノリの良いキャラがいるのに「な、なに言ってるんだよ。そ、そんな訳ないだろ(汗)」とかつまらんリアクションばっかりで凄く勿体無く感じます。
なんか同じことを『プリいも』の感想でも書いた記憶があるので恐らくはライターさんの特徴なんでしょうが、全体的に登場キャラ全て行動パターンが単調で語彙も乏しく会話で楽しめないためにプレイを続ければ続けるほどテキスト読むの面倒臭くなってしまいました。
まぁライターさんとセンスが合わないんでしょうね根本的に。
そんなこんなで不満たらたらだった第一部でしたが、第二部のラブエロ展開のほうは割と満足できる出来でした。
私にとってはヒロインに対する思い入れがほとんど無い状態でのラブエロ展開でしたけど簡易デートとエロシーンのみの構成で物語としての山場がほとんど無かった事が幸いして単純にキャラ設定とエロのシチュエーションのみでも十分に堪能できましたです。
最初は挿入箇所がわからず焦ったり速攻で射精しちゃったりしてたのが、回数を重ねる毎に慣れていく感じが良い味出していたんじゃないかと。
それとエッチ後の添い寝シーンでのイチャつき描写も私的には高評価ポイント。
エロシーンの発生回数は唯が9回、他の3人は15回となかなかの数字でこれまた満足。
大体は3回目あたりからフェラをするようになり、4回目以降はヒロインの子宮をコンコンと小突くようになってエロエロに喘いでくれます。
累積好感度が溜まってくるとコスプレHをさせてくれるようになり、こちらもなかなか良さげでした。
声優さんの演技は安定しているし、CGは枚数的に申し分なくローアングルからの構図が多いのも嬉しいところ。
CGに惹かれて購入した身としては第一部の苦行を耐えた甲斐があったと思っています。
なおハーレムルートは霧島姉妹丼、白川姉妹丼、姉二人のWパイズリ、妹二人のWフェラという構成。
いちおう深月エンド後という設定になっているので深月以外の3人は丼プレイで処女を散らすことになります(笑)。
まぁハーレム好きな私としてはこういうノリは大歓迎なのでぶっちゃけ本編よりも楽しめましたよ。
一応まとめておくと第二部のラブエロ展開は質・量ともに満足できた良作。
反面、第一部は不自然な展開とライターさんの会話センスが私の嗜好と決定的に噛み合わなかったことで凡〜駄作級と言ったところ。
まぁCG・BGM・演出などの各素材は素晴らしいものがあったので総合的には良作一歩手前の凡作って評価に落ち着きますけど、この作品の狙い通り第一部でキャラへの思い入れが増していたらと思うとちょっと残念ではありますね。
以下、ヒロイン毎の雑感(ネタバレあり)。
霧島深月
主人公に対して最初から恋愛感情MAXな幼馴染みのお姉さん。
母親もいるのに毎朝主人公を起こしに来て弁当も作ってくれる甘やかし系。
あからさまに主人公へアプローチをかけていて周囲の反応としては半ば公認カップルのようなものだが主人公は持ち前の鈍感っぷりを発揮してスルー。
最早ビョーキとしか思えないくらいの鈍感っぷりなので深月の告白から関係が拗れる流れは「茶番」に見えて白けぎみでした。
それと深月は主人公充てのラブレターをこっそり処分する行動を可愛いと感じるか酷いと感じるかで評判が分かれそうですね。
個人的にはやりすぎと感じたけどスキー場でのヤキモチっぷりやH後のおっぱいとかはお気に入り。
霧島皐月
幼馴染みの同級生。
主人公のことは憎からず思っているが深月の想いを知っているため気楽な友人という関係を維持してるっぽいですね。
それでも偶にパンツ晒したり胸揉ませたりと主人公を挑発してくる。
個別ルートでは皐月にちょっかいを出す久坂というキャラが出てきて主人公の所属する同好会を廃部にしようと画策し、それを阻止するため皐月は久坂と付き合おうとするが、主人公はそんな皐月の想いなどに気付かず悶々と過ごす流れ。
下ネタも含めてノリの良いキャラだが相方の主人公のノリが悪く自己中キャラっぽくなってしまってるのが勿体無いかな。
白川沙織
主人公の一つ上のお姉さんキャラ。
主人公の父親のせいで両親が自殺に追いやられた事で主人公のことも嫌っていて二言目には「関わらないで」と突っぱねる。
でも方向音痴でよく迷子になり主人公に探し出される。
このキャラで目指そうとした方向や展開は理解できるんですが、実際にやってることが学校やバイトの送り迎えの繰り返しだけだし会話内容もほとんど同じというボキャブラリーの無さが思いっきり足を引っぱってる気がします。
風呂で鉢合わせして険悪になるのも一度なら歓迎ですが二度も同じパターンでやるなよ。
白川唯
主人公の二つ下の妹キャラ。
主人公を「お兄さん」と呼ぶ。
先天的に心臓が弱く、白川姉妹が主人公の家に来た理由も唯の身体の件が理由。
沙織ルートでも唯の身体のことが語られるのため、先にに沙織ルートをプレイしてた私は「どうせ主人公が原因で病気が悪化して沙織にビンタでもされて唯と付き合うんだろ」とか思ってたらその通りの展開すぎて苦笑してしまった。
キャラとしても正直あまり好きではないですね。
特に沙織ルートでは自分の姉のことを主人公にまる投げでしたから。
お気に入り順は
皐月 > 深月 > 沙織 > 唯
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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