Rascal・改 − Game Impression
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夢幻夜想曲
発売日:1995.04.22 / apricot

◇ あらすじ

 夢幻の館…そこは外界と完全に隔離され、時の流れさえも無縁の場所。 心に深い傷を持ち現実社会で生きていくことを拒否した人間が行き着く場所。
 大学生である「柏木慎一」は夏休みを利用して山奥で一人大自然を満喫していた。 しかしある嵐の夜、不運にも誤って崖下へ転落して意識を失ってしまう。 そして気が付いたとき慎一は見知らぬ洋館の一室にいた。 そこで初めて慎一は夢幻の館の存在を知り、そして館から出る事を決意する。 はたして慎一は夢幻の館の風となり閉ざされた外界との扉を開くことができるのだろうか。


◇ ゲーム概要

 このゲームは一本道ストーリーのADVです。 目的は元の世界へ戻ること。 その過程で主人公はさまざまな人物(?)に出会いますが、そのほとんどは心に深い傷を負っていて外界で生活することを拒否している女性たちであり、主人公は彼女達の心を救っていくことで物語が展開していきます。


◇ システム

 私がプレイしたのはWindows版ですが、ユーザインタフェースに関してはどうやら98DOS版のベタ移植のようです。 解像度の変更等もできません。 ただまぁメッセージの速度設定が付いていたりセーブ/ロードが何時でも出来るなど、コレと言って不満点はありませんでした。 何より軽いですし(笑)。


◇ グラフィック

 CGは256色で描かれています。 原画は「田無栄造」さんと「弥生縁」さん。 キャラデザインも私好みだし画質も悪くないですね。 ただ、256色モードじゃないとゲームが起動しないのは勘弁してほしかった。 まあパッケージにもその旨記載されているので購入段階でわかってた事ですけど。


◇ サウンド

 BGMはMIDIです。 音質に張りがあって非常に素晴らしいです。 オープニングの曲なんか幻想的で館のイメージにぴったり合ってました。 ちなみに効果音はWAVファイルになってます。


◇ 感想まとめ

 “館もの”というとダークなイメージを連想してしまいますが、このゲームでは比較的ライトでそれほど重苦しい雰囲気はありません。
 概要でも書いた通りストーリーは一本道なのでまず行き詰まることはありませんし、各登場キャラのバックストーリーも良く練られていてすんなりと話に入れたと思います。 そして彼女達の心の傷を癒してあげられた時は満足感というか素直に「ああ、よかったなぁ」と思えるほど感情移入できました。
 それと各キャラのシナリオ毎の「格言」もなかなか味があって良いですね。

 個人的にお気に入りキャラは
亜璃沙 > 美和子 > 沙里 の順番です。
タイプは全然違うのにねぇ。


私的満足度: ★★★★★ ★★★☆☆

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