Snow Drop |
発売日:2000.07.20 / SweetBasil |
◇ あらすじ
受験から開放され、一年ぶりに家族&お隣さん一家でスキー旅行にやってきた主人公「笹塚 稔」。
しかしホテルに付くなり両親達は「私達はこのホテルで甘いひとときを過ごすから、お邪魔虫のおまえ達はいつものペンションでよろしくやってこい」と放り出されてしまった。
仕方なく妹と幼なじみ姉妹との4人でペンションへ向かった主人公達。
そしてその道中で見かけた一輪の花「スノードロップ」に主人公は奇妙な既視感を感じるのだった。
さらにペンションで働く「雫花」にもどこか懐かしさのようなものを感じつつ、4泊5日のスキー旅行が幕を開けた。
◇ ゲーム概要
4泊5日のペンションでの生活を描いた恋愛ADVです。
登場キャラは幼なじみの姉妹「佳香」「杏香」に妹の「ほなみ」。
そしてペンションを経営してる未亡人の「かすみ」とそのお手伝いさん「雫花」の5人が登場しますが、トゥルーエンドが用意されてるのは「杏香」と「雫花」の二人だけです。
ゲームは一日に数回、ペンション内かゲレンデを移動してイベントを発生させていく感じで進行します。
期間は短いけど先述した2人のエンディングを見る為の必須イベントの条件はなかなか厳しく、更にイベントの最中に出現する選択肢もエンド条件に関わったりしますので難易度は比較的高いと感じました。
◇ システム
インストールは最小(10MB)・標準(330MB)・最大(570MB)から選択できます。
但し最大インストールをしてもゲーム起動にはCD-ROMが必要。
画面サイズは640×480の窓とフルスクリーンの二通りがあり、デフォルトではフルスクリーンになってました。
メッセージは速度調整が5段階で可能。
スキップも一応装備されていますけど、既読・未読の判定は無しでバックログ閲覧機能も無いので少し不便を感じる場面もありますね。
セーブやロードはゲーム中にいつでも可能で、計10ヶ所まで登録できます。
◇ グラフィック
原画は「しかけなぎ」さん。
頬から顎にかけてのラインに特徴がありますね。
個人的には特に気に入ったわけでも不満を感じるわけでもないキャラデザインでした。
CGは背景などで偶に「あれ?」と感じる個所もありましたが(特にゴンドラ内部とか)、イベント等の一枚絵はなかなかよさげでした。
ただ…枚数は少ないのが残念です。
CGモードはトップメニューのOPTIONから入れます。
またイベントの回想モードもエロシーンだけでなく、全てのイベントをキャラ別に鑑賞することが可能になってました。
◇ サウンド
PCM再生の全18曲。
どの曲も使用されているシーンに合っていて結構気に入ってます。
BGMでは「girls.be ambitious!」「永遠の、ネ・ガ・イ」あたりが特に良く感じました。
OP曲とED曲はI'veが担当しており、こちらもかなり良いですね。
エンド曲は「杏香」と「雫花」で異なるのですが雫花エンドなどは曲の入り方が非常に良いタイミングだと感じました。
音声は女性キャラのみフルボイス…というか男キャラは主人公しかいないんですが。
演技の方はどのキャラもほぼ満足いくものになってたと思います。
ちなみに主人公の名前は固定で、音声もしっかり「稔くん」とか喋ってくれました。
私は主人公名には特にこだわらないのでこの点はマル。
音楽モードはトップメニューのOPTIONから入れます。
また主題歌のマキシシングルCDがパッケージに同梱されてますのでI'veのファンの方(=曲買いした人)も満足されるのではないでしょうか?
◇ 感想まとめ
ボリューム不足…。
このゲームを一言で言うならそんな感じです。
イベント数自体が少ないのももちろん、内容も要点のみしか描写されないものが積み重なって行くので、どこか薄っぺらくて淡々と進んでしまう印象があるんですよね。
主人公も優柔不断で冷めてる…というより覇気がない奴なので、もう少しだけでも「スキーを楽しんでるぜ!」とか「気になるあの娘と(以下略)」というような欲を出させても良かったんではないでしょうか。
各キャラの描写も不足ぎみ。
一通りエンディングを見てみると、このゲームのメインヒロインは「雫花」だと思うんですけど、どうにも通常の彼女に魅力を全く感じない(感じさせることができてない)のが私にとって致命的でした。
私はアンチ眼鏡っ娘なんで、その点もマイナスになってるのは否定できませんが、それだけじゃなく…彼女絡みのイベントが自慰シーンだったりレズシーンばっかりでは彼女への思い入れや萌え度が増すはずもありません。
まぁ彼女の正体などはすぐに気がつくのは確かで、イベント内容もその正体に関係することなんだろうと予想することは容易なんですが…もう少し通常の会話シーンなどで親睦を深めるような描写があっても良かったと思います。
他キャラに関しても同様ですけど。
エロシーンはこの手の恋愛系ゲームとしてはかなり良いと思います。
メインの2人以外はおまけっぽいシーンですけど、幼なじみの「杏香」などは幼なじみ同士っぽい感じと処女らしい初々しさがよさげでした。
「杏香」に関しては2ラウンド目もあり、1回目は破瓜描写、2回目は互いに感じまくる…というもの。
まぁ場所を考えると風邪引きそうですけどね(笑)。
純愛系のゲームはプレイ時間の長めのものが多いですが、このゲームは比較的短くてお手軽にプレイできるので、お手軽な純愛物とすれば「まずまず」と言ったところでしょうか。
幸か不幸か安売りゲームの対象になることの多いゲームなので値段的に折り合いが付けばプレイしてみるのも良いと思います。
また主題歌もノリの良いI'veらしい曲なので、I'veファンの方にとっても満足いく出来だと感じました。
何より私自身も主題歌のおかげで満足度+1と言ったところですし(笑)。
◇ お気に入りキャラ
う〜ん…キャラ的に1番魅力があったのは妹の「ほなみ」かなぁ。
ただこのゲームでの彼女絡みのイベントは全ておまけっぽいというか、ついでに付けたっぽいのが残念なんですよね…。
マニュアルには「彼女が主役の座を射止める日は遠くない」とか記述されてたので、そのうち彼女がヒロインで出るゲームが発売されるかもしれません。
◇ 備考
所要時間: コンプリートまで5〜6時間。
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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