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すくーるヘブン らぶえろハーレム☆ももいろタイフーン
発売日:2006.01.27 / BISHOP
 CGは一部埋まってませんが回想は100%にしたので一旦終了。 所要時間は1stプレイ約5時間、セーブデータ使い回しでコンプまでは約12〜13時間と言ったところだと思います。

 祖父が学園の理事長である以外は取り立てて特徴のない主人公「小津伸二」。 だがその祖父は早く曾孫の顔が見たいという理由で主人公の住む学生寮に多数の女性達を同居させ、その中から花嫁候補を見つけるよう強制してきた。 彼女居ない歴=年齢という奥手な主人公は無事に祖父の望み通りに花嫁候補を見つけられるだろうか…というあらすじ。


 8人の女性達とのハーレム性活を描いた「学園らぶえろアドベンチャー」。 ゲーム期間は約一ヶ月。 場所移動+選択肢形式のオーソドックスなタイプで、主に朝・昼・放課後・下校時刻の日に4回の場所移動によってヒロインとの仲が進展していきます。 エンド条件を満たしたヒロインが居るとそのヒロインとの個別エンドを迎えるか否かの選択肢が出現し、見る場合は個別ルートへ分岐、見ない場合はそのまま続行という構成になっていました。 個別ルートに関しては特に捻った条件などは無いので難易度は低め。

 プレイスタイルは全員との仲を同時に進める八方美人プレイで問題なし。 というかイベントが発生するのはヒロイン1人あたり1日1回程度で、オンリープレイをしてしまうと4回の場所移動のうちの3回までもが空振りという状態になるのでテンポが悪いですし、何よりこのゲームの売りである「えろチェインシステム」も堪能できません。
 えろチェインは複数のヒロインとHすることで特定のヒロイン達との3P・4Pが発生する仕組みですが、これらのチェインが発生する条件としてHする順番が関わってくる為、全てを補完しようとすると少々難易度が上がります。 特に全てのチェインを発生させてハーレムエンドを迎えようとすると場所移動による空振りが許されない上に攻略順も重要になってくるのでかなりシビアです。

 純粋に抜き目的のまったりプレイを望む人には難易度的に納得行かない可能性もありますが、入れ食い系の展開が好きな私には「1プレイで可能な限り大勢の娘とできるだけ多くのエロシーンを堪能する」ために色々と効率の良い攻略順を模索していくのも楽しかったですよ。 繰り返しプレイをすれば全てのエロを見るのはそれほど難しくないが、“1プレイで”全てのエロを見るのはかなり難しいという本作の構成は個人的に好印象を抱いてます。


 ストーリー展開は極めてご都合主義。 100人以上に振られた経験があり自分に自信を持てない主人公…という設定のわりにヒロイン達はゲーム開始時点で皆主人公に好意を寄せています。 寮に入ったのも理事長の陰謀というよりはヒロインが自ら進んで…という感じだし、そのヒロイン達は主人公がHしてくれるのを今か今かと待ち望んでる感じなので、段々と仲良くなっていく王道的な恋愛描写も皆無です。 このあたりに物足りなさを感じる事は確かですが、キャラ毎の個性はそれなりに出ていたと思うし、複数人に手を出してる事が発覚しても無問題な御都合主義な展開は本作の作風に合っていると思うので個人的には許容範囲内かな。

 ただ、ヒロイン個別ルートの展開は個人的にかなりのマイナス印象を抱きました。 それまでのラブエロ展開から雰囲気が一転してヒロインと主人公の関係が拗れて気持ちがすれ違う様が描かれます。 それだけなら物語の転機として良いと思うのですが、主人公のあまりのヘタレっぷりがもう最悪。
 大体が主人公のデリカシーの無い自分本位な言動から端を発して二人の仲が拗れ、しかもその解決方法を自らは全く気付かずに他のヒロインに頼ったり諭されたりする展開ばかりなのが情けなさ過ぎ。 しかも他人は全て自分に協力するのが当たり前みたいな態度を取るから更に始末が悪い。 例えばヒロインとの仲が拗れた原因を察した人物に対して「原因を知ってるのに教えてくれないなんてあんまりじゃないか」みたいな事を言いやがります。 お前のその思考や空気読めない言動のほうがあんまりだっての。
 序盤から至る所で主人公の思慮の足りなさや的外れな自己解釈は見受けられたものの、テンポの良いハーレム展開で何とか覆い隠せていましたが、それらのヘタレっぷりが個別ルートに入って一気に表面化した感じです。 ライターが意図してヘタレにしてるのは解りますが、私は主人公がヘタレだとその主人公に惹かれてるヒロインにも萎えるので、この「余計なもの」を入れられたおかげでゲーム全体の評価も大きく下落しました。


 エロシーンはヒロイン個別がそれぞれ4〜5回ほど。 えろチェインによる3Pの組み合わせが4通り、4Pが3通り、そして全員とHした時にみれる9Pが存在します。 1プレイでは上手く立ち回れば30回以上のエロシーンを発生させることが可能。
 エロシーンの売りとして「らぶえろシーン」というものがあり、H最中に出る選択肢によって愛撫する場所などをプレイヤーの好みで選べます。 これによりCG差分パターンが大量にあるのは良いのですが、エロシーンの度に何度も選択肢を選ばなければならないのが少々鬱陶しくもありました。 せめて回想では予めパターンを選択させてから一気にシーン再生して欲しかったです。
 シーン自体は濃厚な描写もあり悪くないですし尺も十分ありました。 シチュエーションも豊富で個別シーンはほぼ半脱ぎというのもポイント高いです。 あと中出し派の自分にはあまり関係ないですが、汁描写も多めなのでそっちが好きな人も問題ないかと。
 音声に関しては個人的にはヒロインは最初から卑語を乱発したりするのが少々難ですが…まぁこのあたりは個人的に許容範囲かな。 声優さんの演技も良く、実用性は高めです。


 まとめとしてはラブエロハーレム展開のみを見るなら満足度は十分高め。 更に私のような1プレイで多数のシチュを見るのが好きな人間には意外とやり込める構成になっているのも好印象。 ただし個別ルートに入ってからの展開には(個人的に)かなり難があり、大幅に評価を落としてしまったのが惜しまれる作品…と言ったところでした。


以下、キャラ別の雑感(ネタバレあり)


春見 櫻
 理事長の孫という主人公を特別視せず、主人公が密かに憧れていたヒロイン。 大人しい雰囲気の娘がHでは大胆という展開はなかなか良いです。 屋上でのバックという個人的に気に入ったシチュがあるのも好印象。 個別ルートでは恋人になっても公にせず、他ヒロインと仲良くする主人公を見て不安になる…というパターン。 主人公は刺されて逝けば良いと思った。

獅堂 葵
 主人公の幼なじみで弓道部所属。 勝気系のキャラが主人公に可愛いと言われてメロメロになるが、当の主人公はアドバイスされたから言っただけというのが何とも不憫。 袴でのエロや部屋着+髪を下ろした状態でのHがあるのも高ポイント。 個別ルートは他ヒロインとの関係が壊れるのを恐れた葵が主人公の申し出を断る…という流れ。 思考力・洞察力ゼロの主人公は矢に射抜かれて逝けば良いと思った。

如月 絵理香
 学園にも出資してる家のお嬢様。常に傍若無人に振る舞ってるが主人公に対しては素直。 個人的に女体パイとかは少々引きました。個別ルートは絵理香が政略的に近づいたと思い込んだ主人公がシカトしまくる流れ。 人の話聞かないで勝手に思い込む主人公は屋上から飛び落りて逝けば良いと思った。

南山 檸檬
 主人公の後輩でテニス部所属。明るい性格のドジっ娘。 キャラ設定はともかく、巨乳ぞろいの中での微乳なのでそれだけでも存在価値あり(笑)。 テニスウエァでのエロシーンが個人的にはなかなか良かったかな。 個別ルートは昔の思い出をすっかり忘却してる主人公に失望する展開。 つか主人公の思い出し方が凄く断片的で不自然なんですが…。 いっそのことラケットで打ちのめされて逝けば良かったのに。

南山 来夢
 檸檬の双子の妹。檸檬が傍に居るときは凄い毒舌だが、檸檬居ないとオドオド系になる。 状況が似たエロ小説の通りにHする流れは割りと面白かった。 個別ルートは姉との仲がぎこちなくなる流れ。 悩んでる来夢を他人事のように放置してる主人公は本棚の下敷きになって逝けばいいのにと思った。

東野 睦美
 主人公の担任教師。年下好き。 キャラデザインは個人的に結構好きなのですが、髪を下ろしたパターンや衣装的なバリエーションが少ないのが難点。 個別ルートは学生である主人公を気遣って身を引く流れ。 このルートでは祖父が主人公に対して将来の生活設計云々言ってくるが、そんなの他のヒロインに関しても同様だろうに。 そもそも自分から無茶言ったくせに今更正論吐くなってなもんですよ。 とりあえず睦美の気遣いを全く察せず、自分の事しか考えてない主人公もパイプ椅子で殴られて逝けば良かったのに。

北倉 響子
 理事長の娘で主人公とは血の繋がりの無い叔母。 自由奔放な性格でHにもオープンなバツイチ。 個人的には属性外なのでかなりどうでも良いキャラ(笑)。 個別ルートは叔母とくっつくなんて世間体が…とか言う祖父に「オマエが世間体とか言うな」とか言いたくなる。 ホントにはた迷惑な一族だなコイツら。

神崎 真璃亜
 国際家政婦協会に所属するメイドさん。 主人公の寮の寮母で筆下ろしの相手。 胸のいぢくりパターンが多くてなかなかグッドでした。 個別ルートは相手(真璃亜)に依存するのは愛じゃないとかで祖父から反対される流れ。 だからオマエが正論を吐くなと。


一応お気に入り順は
 櫻 > 来夢 > 葵 > 檸檬 > 真璃亜 > 睦美 > 絵理香 >>>> 響子


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO