MAVERICK MAX |
発売日:2000.07.14 / BLUE GALE |
◇ あらすじ
主人公「マックス」は広大な宇宙を股にかける「宇宙最速の運び屋」。
どのギルドにも所属せず、パートナーの「シズカ」「アイン」と共に持ち前のスピードで麻薬以外は合法・非合法問わず何でも確実に運ぶことを売りにしていた。
そんなマックス達の元に「マチルダ」と名乗る謎の少女を運んで欲しいという依頼を受けることになった。
マックス達は無事に彼女を目的の星まで届けることができるだろうか?また、その星でマックス達を待ちうけている運命は?
◇ ゲーム概要
ゲーム自体は選択肢を選んでいくことで進行するオーソドックスなSFアドベンチャー。
選択肢は主にエンディングを迎えるヒロインを選出する為のものがほとんどで、イベント条件を満たしてるヒロインによって若干の違い(主にHシーン)があるものの、シナリオ展開はどのヒロインルートでも同じになっています。
攻略可能なヒロインは6人。
同時攻略が可能なキャラと不可能なキャラが居るけど基本的にはオンリープレイに徹すればそれほど苦労することは無いはず…。
またこのゲームでは中盤とラストにそれぞれ敵キャラと戦うミニゲームのような物が入ってます。
まぁ中盤に入ってるのは「もぐら叩き」の変形物だし、ラストはRPGの戦闘がちょっと変化した程度の物なので、それほど苦労することは無いでしょう。
◇ システム
インストールは最小60MB、標準170MB、最大640MBから選択可能。
最大インストール時はゲーム起動にCDが不要になります。
ただBGMをCD-DAで聴く場合は付属の音楽CDが必要。
画面サイズは640×480の窓とフルスクリーンから選べます。
メッセージは表示速度の調整、スキップ、読み返し機能と必要なものは全て揃ってました。
テキストウインドウはデフォルトだと会話時に『T2U』のように画面上下にテキスト欄が表示されます。
どちらの欄のテキストが変化したかが判り易いようにテキスト背景が変化するのが有り難い。
セーブやロードはゲーム中いつでも可能で、保存領域は計20ヶ所となってました。
セーブファイル一覧ではセーブした時点のイベント内容も記述してくれます。
◇ グラフィック
原画は「DOH250R」さん。四角っぽい目が特徴的…かな?
ちょっと癖がある絵柄ですけど個人的には無問題。
キャラの表情はテキスト欄の横にフェイス窓で表示されるのですが、パターンがかなり豊富で服装の違いもちゃんと描かれているのが好印象。
CGは結構綺麗な方だと思います。
特に宇宙船とかは気合入ってる気がします。
枚数も多めで表示時間が短い物でも丁寧に描かれてるし、使い回しが全くないのが好印象でした。
CGモードとエロシーン回想モードはトップメニューにあるEXTERから入れます。
◇ サウンド
BGMはMIDIとCD-DAから選択可能。
但しCD-DAで聴く場合は最大インストールする必要があるようです。
曲の方はRPGに合いそうな曲が多くて結構良いと感じました。
お気に入りは「SilverRain」かな。ラスボス戦でかかる「And Ephemeral」もよさげです。
OPとEDはそれぞれボーカル曲になっていてどちらもかなり気に入りましたが、個人的には特にED曲「Over」がお気に入り。
付属の音楽CDにフルコーラスVerが収録されてます。
音声は女性キャラのみフルボイス。
ブルーゲイルの作品で声入りのゲームって初めてやりましたが、どのキャラも演技力は文句無しでした。
音楽モードはトップメニューにあるEXTERから入れます。
◇ 感想まとめ
快適なシステムと手抜きや妥協を一切感じさせないCGとBGM、そして読み易くて状況を理解し易いテキストとコミカルでテンポの良いストーリー展開でプレイヤーに全く不快感を与えない作りになっているのは流石ブルーゲイルと言ったところでしょうか。
個人的意見としては2nd以降はミニゲームが省略できる作りになってればもっと快適でしたけど、それほど難しいものじゃないのでまぁ良いかな。
とか書いてたら2000/7/25付けで2nd以降でミニゲームがスキップ可能になるバージョンアップファイルが出ました。やっぱり要望多かったんでしょうかね。
ストーリーは前半部分で主人公達を取り巻く世界観や状況の説明、そして各ヒロインとの出会いと各キャラ達と親睦を深めるのがメインになってます。
そして後半では「マチルダ」という謎の少女と、彼女を軍事目的で狙う組織との抗争がメインで進むんですが…その際に前半で条件を満たしたヒロインによってエロシーンが変わるだけで基本的なストーリー展開がどのキャラでも全く一緒なのが一番の不満点ですね。
ラストはそれなりに盛り上がるんですが、特に捻った展開ではないので2ndプレイ以降はちょっとだれます。
各キャラの設定は一応一通りの説明がされていて、プレイヤーがそのキャラに関して得られる情報が不足することもなく物語が進むのは好印象でした。
ただその設定を生かしたイベントが殆どなくて物足りなさを感じてしまうのが惜しいです。
先にも書きましたが後半では特にそのヒロインならではのイベントが欲しかったところです。
エロシーンはマチルダを除いて1ヒロインにつき2回あり、2回目はエンディング条件を満たしたヒロインのみになります。
逆に言うと1度のプレイで最大6人まで食える入れ食い系のゲームなので、そういう展開が好きな人(私とか)には嬉しい仕様じゃないかと。
中身のほうは特に濃いとは思いませんでしたが悪くはないと思いますよ。
声優さんの演技も…ちょっと演技臭いものの悪くないですしね。
ちなみにCGは1回目4枚、2回目2枚となってます。
と、まぁゲームとして悪くはないのですが、他のブルーゲイル作品(『PILE DRIVER』や『Treating 2U』)に比べ、ストーリー展開やキャラのインパクトが弱くなっているのが残念でした。
SF的な設定も含めて過度の期待をすると厳しいですが、プレイ感が良かった事もあり私的にはそれなりに満足できたタイトルでした。
◇ お気に入りキャラ
どのキャラもそれなりに魅力的に描かれているの反面、飛び抜けて印象に残ってるキャラも居なかったです。
強いて挙げればメインヒロインの「シズカ」でしょうか。
主人公とリサのデートを尾行してる時の表情とかヤキモチが可愛かったですよ。
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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