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はじらひ
発売日:2002.09.20 / BLUE GALE
 全CGと回想を埋めてコンプ。 所要時間は1stプレイ約6時間、コンプまでは13時間くらいだったと思います。 ちなみにこのゲームはワゴン¥1480で購入したもので、しかもゲーム本体よりも封入特典のI've CD「carnaval」目当てであり、対コスト的にプレイ前には既に満足度は満たされていました(笑)。

 大きなプロジェクトを失敗してしまった事で休養のため長期休暇を取った主人公「倉石牧人」。 彼は大学時代の旅行先で知り合った老人の田舎を尋ねてみたが老人は既に他界していて今は孫の三姉妹が暮らしていた。 姉妹達に歓迎された主人公はこれから一ヶ月の間、彼女らの住む神社に居候することになるのだった…というあらすじ。


 選択肢を選んでいくことで進行するオーソドックスなADV。 期間は9月下旬から10月中旬までの一ヶ月。 1日に2〜4回程度の選択肢が出現し好感度の蓄積とイベントのフラグによって攻略ヒロインが決定される模様。 選択肢やイベントの数が多く、好感度の増減も判り難いためCGコンプまでの難易度は少々高めに感じました。 なお三姉妹のエンドを全て見るとTrueエンドルートが開放されます。

 ヒロインは三姉妹と学校教師と次女の友人の計5人。 三姉妹以外はサブキャラ扱いで友人キャラに関してはエンディングすらありませんでした。 黒髪ロングの巫女さんで家庭的な長女、スポーツ少女で男嫌いな次女、ロリで懐いてくる三女…とヒロインの個性はそれなりに出ていたと思います。


 話の展開としては「誰と何をする」といった類の選択肢を選んでいくだけの田舎でのんびり過ごす様子がひたすら繰り返されるだけなので正直かなり退屈。 それでも田舎特有の雰囲気が出てればまだ救いはあったのだが、このゲームでの田舎としての描写が昭和時代に流行したTV番組や漫画や玩具などの古いネタばかりで田舎をナメてやがるなぁと感じられました。 だってガンプラとかゲームウオッチとかルービックキューブとかで嬉々とする主人公を見せられても私のようなオッサンなら「ハイハイ。あー懐かしいねー。」くらいの感慨しか沸かないだろうし、若いプレイヤーなら意味不明でしょうに。 太陽に吼えろと東京ラブストーリーが同時期に放送してたりと時代の統一性もなく、単に一昔前に流行したものをごった煮状態で垂れ流されても私的には「だから何?」って感じです。

 それと共通パートのみで個別ルートというものが存在しないゲーム構成に驚きました。 個別ルートが無いのが駄目とは言いませんが、先にも書いたようにこのゲームは誰と何をしたという事が淡々と流れていくだけなので最終日にいきなり「明日帰る」とか言い出したときは攻略失敗したんじゃないかと錯覚するくらいヒロインとのイベントが印象に残ってなかったのですよ。 一応「誰と何をした」の中にはエロシーンもあったし、共通イベントながら夏祭りなどの大きなイベントもありましたけど、個人的に印象に残ったのが膨大な選択肢を必死に捌いた事くらいなのでやっぱり構成的に失敗だったんじゃないかなぁと感じます。

 まぁそんな訳でヒロイン個別ルートの印象はかなり弱いのですけど、そのぶんTrueルートのインパクトは結構強烈でした。 個別ルートではせいぜい「男に免疫が無い少女が主人公に手篭めにされる話(ぉぃ」という感じの平凡な内容でしたがTrueルートではいきなり超設定が飛び出します。 神社にある桃の木が何らかの伏線なんだろうとは思ってましたが、ちと予想の斜め上をいきましたわ。 まぁある意味エロゲらしいファンタジー設定とも言えますがボリューム的にかなり短いのがちょっと物足りないかなと思いました。


 エロシーンは1人あたり5回前後とそれなりの数が用意されていました。 コスチュームの種類も豊富で長女を例にしても普段着、セーラー服、巫女服、浴衣、白衣(水垢離の時に着るやつ)となかなかのラインナップです。 CG枚数はシーンによって差がありますが、多いときには6枚ほど使われる場面があります。 個人的には射精後に局部から汁を垂れ流してぐったりしてるCGが多めだったのが嬉しかった(笑)。
 3Pシーンも三姉妹それぞれの組み合わせが存在するし、Trueルートでは姉妹全員の4Pシーンもあり、ハーレム好きとしてはなかなかポイント高かったです。
 ただ、数はそれなりに多いがテキストが非常に短く、かつ淡々とした描写のため実用性はかなり低めなのが難点ですね。 このゲームの売りの一つにもなってる射精カウントダウンも短すぎて有り難味がありませんでした。


 システム的にはバックログ閲覧が一文章単位でしか巻き戻せないのが鬱陶しかったかな…ログ表示時に音声も再生してくれるのは良かったですけど。 あと選択肢の数が多いためメッセージスキップがすぐに止まってしまうのもストレスが溜まってマイナス。 選択肢後もスキップを継続させる機能が欲しかったところです。


 この村には主人公以外に若い男が居ないんじゃね?と感じるほど純朴なヒロインを手篭めにしていく流れはそれなりに良いと思いますけど、全体的に物語進行がかなり淡々としてる上に意味の無いやり取りが多くて辟易してしまうというのが致命的でした。 ただワゴン価格での購入という事もありコスト面を考慮した満足度はそれなり…と言ったところでしょうかね。


キャラ別雑感は省略。

お気に入り順は
 穂乃香(長女) > 泰子(教師) > 逸美(次女) > 琴里(三女) > 瑞恵(友人)


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

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