Rascal・改 − Game Impression
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とびでばいん
発売日:2001.05.25 / AbogadoPowers

◇ あらすじ

 前回のアーヴィル遺跡での冒険から半年。 ハイドとサクラは王立遺跡調査協会の調査員「パティ」に依頼されて再度アーヴィルの街へと足を踏み入れることとなった。
 ところがアーヴィルの街に着いて早々ハイド達は謎の海賊団による少女誘拐拉致事件に巻き込まれることになる。 彼女達を救出するため魔法の空飛ぶホウキで海賊退治に出かけようとするものの、ホウキは女性専用(しかも肉体が若返る副作用あり)でハイドは宝珠でオプションとして付いていくしかない…。 しかしその宝珠に乗る儀式も宿屋の一人娘「ルーン」に邪魔され、ハイドは街へ置いて行かれることになってしまうのだった…。


◇ ゲーム概要

 『D+VINE[LUV]』のサクラが主人公の横スクロール型のSTG。 メーカー曰く「プラスADV、横スク、寿司飛びシューティング」らしいですが、その名の通り寿司が乱れ飛ぶし各ステージの合間にADVパートが挿入されています。 ちなみに、なぜ寿司なのかは『D+VINE[LUV]』をプレイすればわかるかと。

 STG部は3種類のショット(ファイア・サンダー・ウインド)とチャージショット(溜め撃ち)とボムを使い分け、ステージ最後にいるボスキャラを倒せばステージ終了となります。 難易度は「HELL>HARD>NORMAL>EASY」の4種類が用意されていて、最初から好きな難易度でプレイできるのでSTG初心者から上級者まで幅広く楽しめるのではないでしょうか。


◇ システム

 インストール容量は約83MBと少な目。 一度インストールすればCD-ROMがなくても一応ゲームは起動できます。 ただしBGMは再生されませんけど。
 画面サイズはフルスクリーン固定。  STG部はジョイスティック又はキーボードのみ対応。 コンフィグでキーの位置は好みで設定できます。 ADV部やタイトル・コンフィグ画面ではマウスによる操作も可能。
 セーブやロードはADV部でのみ可能で計30ヶ所まで登録できます。 個人的には十分な数だと感じました。

 全体的に軽めで要求スペックさえ満たしていれば特に不満を感じることは無いのではないかと。


◇ グラフィック

 原画は「本田直樹」さん。 前作『D+VINE[LUV]』と同じ原画さんですが、今回のキャラデザインは前作にも増して丸っこい絵柄になってます。 まぁサクラなどは納得できますけど他のキャラ達も前作に比べて幼くなってるような気が…(笑)。

 STG部は背景・キャラ・弾幕・アイテムの区別がつき易くて非常に見やすいのが好感持てますね。 もっとも背景に関してはのんびり眺めてる余裕はありませんでしたけど。
 ADV部では街全体のマップの上にイベント発生場所の小ウインドウが表示され、そこでSDキャラ達が色々なアクションを見せてくれるのでなかなか楽しいです。 会話時はメッセージ枠の横に立ち絵も表示され、メインキャラ達は表情パターンも複数用意されています。 イベント等の一枚絵は枚数は少なめながら原画さんの絵の可愛いしさを良く出してるCGに仕上がっていて個人的には満足度は高めです。

 CGモードは一度エンディングを迎えた後にトップメニューに追加されます。


◇ サウンド

 BGMはCD-DA再生の全17曲という構成。 STGらしくノリの良い曲が多くて気に入りました。特にお気に入りはステージ1の「Fly!」、エンドの「Aviator」あたりでしょうか。 またこのゲームは特典として過去のアボパの作品(『D+VINE[LUV]』と『終末の過し方』)のアレンジ音楽CDが同梱されています。 矢野雅士さんの曲のファンならこれだけでも購入する価値はあるかも知れません。

 STG部の効果音も非常に良い感じでプレイしていて爽快感を感じます。 またサクラがダメージを受けた時やショットを切替えた時に「西原いくえ」さんの声が入るなど、細かい演出にも凝っていて満足。

 音楽鑑賞モードはトップメニューから入れるようになってました。


◇ 感想まとめ

 私STGはハッキリ言って苦手です。 『グラディウス』や『沙羅曼蛇』の時代(古っ)の「ただ撃つだけ」というゲームは得意だし実際に結構はまってたんですが、ショットの種類を使い分けたりコンボによる得点稼ぎなどが加わると「もう勘弁して」となってしまいます。 じゃあ何で購入したのかというと…そりゃ前作の『D+VINE[LUV]』が好きだからですよ(笑)。

 そんな私がプレイしてみてもこのゲームは難易度によっては特にショットを使い分ける必要もなくEASYモードは簡単すぎ、NORMALモードで丁度良い難易度という感じなのでSTGが苦手な人も十分プレイに耐えられるものになってると思いますよ。 まぁジョイスティック(又はパット)は必須ですけど。
 逆にHARDモードとHELLモードは恐ろしい難易度になっています。 特にHELLの弾幕は強烈で、私はステージ2で早々にリタイアしました。 これは悪夢のような弾幕を避けることに至上の悦びを感じるような人とか神の手を持つ人しか耐えられないんじゃないでしょうかね。
 ステージ数は全部で七つ。 各ステージ毎に結構変化に富んでますし、先にも書いた通りSTG部に関しては初心者から上級者まで幅広く楽しめるものになっていると思います。 実際WindowsでよくここまでのSTGを作ったなぁと感心させられました。

 ただADV部は少々テンポが悪くなっていてSTG部での爽快感を些か損ねているのが惜しい。  内容的にはステージクリア後に救出したヒロインを介抱したり、街のあちこちを移動してフラグを立てて次ステージへの条件を満たしたりエロシーンを楽しめたりするんですが…中途半端に終わる会話を何度も何度も繰り返さないといけないのがマイナス要因かと。 どうせやるなら一度の会話で一気に話を進めてストーリー進行を円滑に進めて欲しかったです。 キャラ同士の会話はSDキャラの動きなどがなかなか良くて楽しめるんですが、結構前作ネタが登場するので『D+VINE[LUV]』が未プレイだと少々意味不明な場面があるかもしれません。
 ちなみにADVパートは一度エンディングを迎えた後なら「シューティング」モードを選ぶことで飛ばしてプレイ可能です。

 エロシーンは登場するヒロイン達はほぼ一通り食えます(笑)。 ほとんどが前作から登場してるキャラなのでヒロインがハイドに惹かれてる理由などは判り難いですけど、基本的にヒロインは主人公の本命がサクラだということを知った上での和姦シーンなのでこういう入れ食い系が好きな人には嬉しいですね…ええ私も好きです。 シーン自体はCG枚数が少なめですけどボリューム的には十分かと。

 STG好きな人、前作のキャラが好きな人はプレイしてみて損はないゲームだと思います。 どちらも好きなら尚良しですけど。


◇ お気に入りキャラ

 前作で言うところの「ユウラ」的な立場である「ミスト」かな。 エロシーンも一番良かったし。


◇ 備考

 所要時間: 1プレイ約2.5〜3時間


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

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