MilkywayうぃずVoice |
発売日:2002.03.08 / Witch |
全CGを埋めてコンプリート。1プレイの所用時間は1〜2時間くらいです。
2000年7月に発売された『Milkyway』のボイス追加版で『Milkyway2』のリリースに先駆けて発売されました。
これを書いている時点でシリーズ3作目が発売されているのですが、既に1作目の詳細を忘却してる事と少し前に2作目を投売り価格で購入できたのでこの機会にまとめてプレイしようと思った訳です。
現在は1・2作目をまとめたDVD版が発売されてますけど今回私がプレイしたのは旧版をユーザー登録してると無償で貰えるVoice版になります。
DVD版では更にCGやイベントが追加されているようですが詳細は不明。
なお、今回の感想の半分以上は当サイト開設時に書いた旧版の使い回しです(笑)。
大学受験に失敗し浪人生活を送る主人公「七瀬 健治」。彼は浪人したら自宅の喫茶店を継ぐことを親と約束していたが、当の本人はダラダラと逃げ回り遊び呆けていた。
そんな主人公に飽きれた親は僅かな生活費を残して家出してしまう。残された主人公は妹の「晶」に煽られながらも喫茶店を経営していくことになるのだが、はっきり言って主人公は経営能力ゼロ。どうにもならなくなった主人公は幼馴染みの「結城 倫」に相談を持ちかける。
デザイナーの卵である倫は店の内装を一新し、可愛いらしい衣装をデザインし、その衣装の似合う知り合いの女の子達を集め、店の名前を「Milkyway」と改めた。そして7月7日、いよいよ新装オープンする…というあらすじ。
店内を移動して女の子達とのコミュニケーションがメインで進行する恋愛ADV。
旧版ではマップ画面では移動先に誰が居るかが全く不明な上にマップ画面でのセーブが不可でしたがVoice版では移動先のキャラ表示やセーブ・ロードも可能になってました。
ゲーム期間は6月末から7月末までの約一ヶ月間(実質7月7日からの約三週間)。
エンディングの存在するヒロインは9人で、基本的にはOnlyPlayに徹すればお目当ての娘を攻略できます。
ただCGイベントは他のヒロインとの絡みで発生するものもあり。
プレイ印象としては各キャラが非常にイキイキとしていて、それぞれ個性も良く出ていたんじゃないかと。
日常会話はパロディ系が皆無で単純にノリの良さだけで楽しいと感じることができます。
まぁ一部『Alive』で登場したキャラが出てきて前作ネタを語ったりするので、未プレイだと訳わからないだとうと思えるシーンがありましたが…。
そんな訳でノリの良さと登場キャラのインパクトはあるんですが…シナリオの方はというと、これが全く印象に残りません。
キャラ同士の会話ややり取りは楽しいけど、それだけがひたすら終盤まで続き、主人公とヒロインがお互い恋愛対象に至るまでの心理描写がプレイヤーに伝わり難いんですよね…。
特に千尋などは元恋人で主人公から酷い扱いを受けて別れたという美味しい設定(?)なのにバイトに入るまでの葛藤とかが描写不足で非常に勿体無いと感じました。
更にシナリオの見せ場が弱め…というか皆無なのもマイナス。
何度も同じ娘と話してたら、やがて相思相愛になってメデタシメデタシ…な物が多くてヒロインと結ばれた達成感とか有り難みが薄いのです。
主人公が結構チャラチャラしてる奴なので「お前はホントにコイツでいいのか?」とかヒロインに問いただしてみたくなったり。
エロシーンは1人1〜2回ほど。テキストは「ジュプジュプ」と効果音と喘ぎ声を書いてるだけって感じで薄いですね。
まぁこのゲームにはCGモードはあるけど回想モードが無いので、そのあたりからもエロに力を入れていない事は明白でしょうし、
個人的には全くと言っていいほど期待してなかったので良いんですけどね。
以下キャラ毎の雑感(ネタバレあり)。
結城 倫
主人公の幼なじみでMilkywayの創始者。
ボサボサの三つ編みに牛乳瓶底の眼鏡にジャージ姿だが実は美少女というお約束キャラ。
イメチェン後の周囲の反応の違いに戸惑う様とかはもうちょい描いて欲しかった。
主人公と付き合いだしても「浮気は男の甲斐性だし別に浮気しても構わない」とか言ってちょっと主人公が羨ましい…。
これが次回作でのあの状況に繋がる訳ですな(笑)。
鷹梨 千尋
主人公の幼なじみ。以前は恋人同士だったが倫との絡みで喧嘩別れ。
このあたりの経緯はゲーム中で語られるけど主人公すげー最低野郎っすな。
シナリオ的にはもうちょっと千尋がMilkywayに入る経緯を丁寧に描いて欲しかった。
旅行後に主人公といちゃつき過ぎて周囲から孤立していく流れがあるんですが、これって旧版にも入ってましたっけ?
もう5年前のことなので良く覚えてないのですが、Voice版で追加されたイベントなのかな。
ちなみに千尋役の声優さんって某高田御大だと思うんですが…この配役は絶対無理があると思った。
工藤 亜由美
主人公の妹「晶」の親友で個人的にこのゲームでは一番のお気に入りキャラ。
人差し指を口に当てて上目遣いなポーズはなかなか破壊力あるし、ちょっと拗ねた表情も可愛いです。
デートの映画で主人公が居眠りをしていて、後で映画と同じシチュエーションを求めたあゆの期待に応えられず…といったあたりは映画への思い入れとか錬り込んで描いてくれたらなぁと感じたし、イベントの発生順序が不正なバグらしきものがあったのが残念。
楠本 さゆら
倫の知り合いで有名なコスプレイヤー。
このゲームの数少ない年上キャラですけど、正直言うとあまり印象に残りません。
普段の自分とのギャップを楽しみたいからコスプレするって言うのもまぁ無難な設定ですし、主人公とのHも唐突。
このキャラだけに限りませんが、なんで制服でのHがないキャラが多いんだよぅ。
東条 悠
恋水の姉で元千尋のお目付け役。
終盤のエロシーン後に恋水が覗いていたことがバレるシーンはお気に入り。
ただ散々千尋と主人公の関係を気に掛け、亜由美の気持ちにも気付いてるのに主人公とあっさり出来ちゃうあたりは興ざめ。
もっとヒロイン側の葛藤なりを描いて欲しかったです。
東条 恋水
パフェが気に入ったという理由でMilkywayのバイトに入った娘。
恋水の誘惑を一度は乗りかけつつも「甘ったるい臭いがするから」という理由で放棄する主人公。
そんなデリカシーの無い最低野郎の主人公に健気に再アタックする様は素直になれない言動と合わせてかなり萌え度高め。
またこのキャラは咲夜と並んで表情のコミカルっぷりが良いですな。「いちご〜」と呟く表情がお気に入り。
高坂 繭
売れっ子同人作家で普段は大人しいがコスプレするとキャラになりきる特技あり。
ちなみに『Alive』に出てくるヒロイン「久遠」の娘。時折使う「ふぇふぇふぇ」は久遠の口癖ですが、ちょっと懐かしかった。
シナリオ的には旅行でいきなりフェラしてきた時は流石に唐突すぎて唖然としました。
コスプレ時の設定をもっと上手く使って「主人公が好きなのはコスプレキャラじゃなくて繭本人だ」という展開をもっと引っ張っても良かったと思う。
御影 咲夜
Milkywayになる前の「豆」からの看板ウエイトレス。
シナリオ展開自体は全くと言って良いほど印象に残りませんが、恋水や主人公にいぢられる様はなかなか良さげ。
エロシーンは全キャラ中で一番お気に入り…と言っても内容ではなくCG的にですけど。
七瀬 晶
主人公の妹。本編では晶エンドはありません(まぁBadエンドが晶エンドと言えなくもない)けど、ある条件を満たすと追加シナリオとして「晶の日記」がプレイ可能。
内容は『Alive Renewal』で登場した如月刹那が登場して晶と仲良く(?)なる話。
ぶっちゃけ詳細を忘却してるので良く判りませんでした(笑)。
結論としてはキャラが立っていただけに「やっぱり勿体無い」というところです。
このシナリオライターさんの前作『Alive』でもプロローグ部はやたら丁寧に描いてたのに本編…というか「見せ場の演出が弱い」という点で通じるものがあると感じました。
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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