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ゆ・め・く・み! 〜訳あり物件、妖精つき〜
発売日:2006.01.27 / Meteor
 全CGと回想を埋めてコンプリート。 所要時間は1stプレイで6〜7時間ほど。コンプまでは大体18時間くらいだったと思います。

 妖精や天女の伝説と目撃例が多数存在する常若町。 主人公「安達 賢一」は両親が海外で仕事をする事になった為、父親のかつての故郷であるこの町へと引っ越してきた。 ところが契約したマンションが不動産屋の不手際で二重契約になってしまい、主人公はいきなり路頭に迷うことになる。 そんな折に森の中で出会った少女「アル」の導きで主人公は森の中の一軒家へ下宿させてもらうことになったのだが、彼女や同居人の女性達は人間の精を糧とする妖精なのだった…というあらすじ。


 妖精達に精力を与えるという名目でH三昧なハーレム生活を送るラブコメ風ADV。 ゲーム自体は選択肢を選ぶだけのオーソドックスなタイプで選択肢も解り易い上に数が少ないので難易度は低め。 エンドは人間のヒロイン3人と妖精EndとハーレムEnd、それと本編では語られなかったエピソードが語られるおまけシナリオの計6つのルートが存在します。

 雰囲気的には主人公が思った事をすぐ口にする事から端を発するドタバタ系…かな。 正直言って主人公と男キャラ約1名のギャグと言い回しが少々お寒く感じるのですが、ツッコミの方でそれなりに落としてくれるので鬱陶しくない程度のノリにはなっていたと思います。 それに主人公はキメるべきとこはキッチリやってくれるので全体的な雰囲気も悪く無いかと。


 展開は妖精を見ることが出来る特殊な目を持つ主人公が、妖精達に精力を与えることを“強要”させられる流れで、しかもその精力は人間同士の「愛情パワーヾ(^^;」から得られるものが特に濃密…という設定から人間のヒロインとラブラブになりつつ妖精達ともヤリまくる入れ食い系の流れとなっているのが個人的にツボでした。
 強要されるとは言っても主人公は健康な男の子ですから当然Hにはノリノリで応じるし、その発生頻度も高め。 それに前作の『恋Q』では中盤までお預け状態だった本番挿入が割と早い段階で発生するのも有難い。
 また、精霊達はその設定からHに関してかなりオープンであまり羞恥心を感じない反面、人間のヒロイン達は全員処女で恥らいとか初々しさを感じられるので、このあたりの切り分け方というかバランス配分が良い感じだと思いました。 まぁ人間ヒロインの中でも主人公とのHにすっかり嵌って「レッツ・ジョイフルファッキング♪」とかにこやかに言うキャラも居るのですが…それはそれで良し(笑)。

 それにヒロイン達はゲーム中に出会うキャラばかりなので、主人公とプレイヤーの情報量がほぼ同じなのも微妙に好印象。 ラブエロ主体のゲームでありがちですが、ヒロインの事を良く知らないうちに勝手に盛り上がられても疎外感を感じますからね。
 このゲームにも開始数分で見知らぬ美少女とのエロシーンが発生しますけど、それは主人公にとっても見知らぬ娘で、話が進むにつれて主人公と共に理解していく流れになってるので取り残される事はありません。 こういった「なんか知らんが美少女とヤレてラッキー」から次第に感情や愛情が入り込んで「愛しい娘とのH」となっていく流れに感情移入…とまでは行かなくとも感情が理解できる事は単にエロエロな性活が綴られるだけでは得られない“思い入れ”を得られて良かったと思います。

 とは言っても肝心の恋愛描写の方はあと一歩物足りない印象を受けます。 特にヒロインが主人公を好きになる描写が不足ぎみ。 全く思い当たらない訳ではないのですけど、かなり短期間で初Hまで行くのだから、それなりの描写は欲しかったところです。


 シナリオ展開の方は、根底にあるものは一言で言うと「自然を大切にね」かな。 妖精達は人間の乱開発による環境破壊で個体数や能力が減少していて、そんな妖精達の立場を知った主人公が妖精と少なからず関わりを持つヒロインと共に森を守るために奔走する…というのが主な流れ。
 それぞれのヒロイン達と妖精との関わり方は当然全て異なるし、終盤の展開もヒロインの設定に沿った流れになっていて、ヒロイン毎に異なった見せ場やキャラの掘り下げ描写がなかなか良い感じ。 まぁ展開そのものはかなり御都合主義なのですが、一本スジの通ったストーリー展開で退屈さを感じず、ヒロインだけでなく男キャラを含めたサブキャラ達との連帯感もそれなりに描かれ、何よりそれらを“エロエロ展開の妨げにならず”に描いてる事が非常に好感触でした。


 エロ方面は入れ食い系という事もあって総シーン数48(End回想含まず)というなかなかの数字。 1プレイで見れるのは20前後ですが個人的には十分満足できる数でした。 当然全て和姦。 それと余談ですが、前作同様に今回の主人公も包茎でした(仮性だけど)。何か包茎にこだわりでもあるんでしょうか(笑)。
 教室・トイレ・体育用具室・自室・森・神社・プールなどシチュエーションも豊富な上、ほとんど半脱ぎHというのも個人的にポイント高し。 尺はシーン毎にかなりバラつきがありますが平均して十分な尺があったと思うしCG毎にちゃんと射精シーンがあるのもグッド。 つまりフェラ→挿入の流れでも必ずフェラで1発出してから挿入に入ります。
 多人数Hは全部で10回ちょっとかな。 思ったよりは多くなかったですが、それでもまぁ十分かと。 ハーレムルートの7Pは流石に無茶な気がしますけど…それでも6人のヒロインが横一列に並んでスタンバってる図はなかなかに壮観ではありました(笑)。
 CGは枚数も構図も特に不満なし。 前作でも実装されていた“毛”のON/OFFや薄いモザイクなど、割と視覚的にも楽しめました。 声優さんの演技も良かったです。 ただ1つ要望があるとすれば…回想では選択肢を出さないか射精位置を予め選ばせる仕様にして欲しかった。


 システム周りは悪くないですね。 クリック乱打で誤って選択肢まで選んでしまう場合があったので欲を言えば1つ前の選択肢に戻る機能が欲しかったですが、他は特になし。
 前作で好評だったのか今回もCGのズームアップ機能は完備(苦笑)。 他に画期的(?)な点として教師の恭子先生のメガネON/OFFを設定できるということかな。 選択肢じゃなくて設定で決められるのが良いですね。 私は当然OFFでプレイ。ちなみにデフォルトはOFFです。


 何か読み返すと褒めちぎってますが、ラブエロハーレム展開だけを期待していた身にはほとんどの要素で「期待より上」という嬉しい誤算だったのが影響してると思います。 唯一ヒロイン側の恋愛過程に不満が残りますが、それも他の要素が期待値より良かったから目立ってるだけで、恋人同士になってからの描写はなかなか良くって個人的な及第点は十分クリアしていました。
 まぁそんな訳でラブエロハーレム物としては予想以上に楽しめた「良作」と言ったところです。


以下、キャラ別の雑感(超ネタバレあり)


沢渡 光
 病弱で年上ながらも主人公と同学年。 主人公の住むはずだったマンションと二重契約になり、後から入った主人公が出て行くことになる。 出会いの悪さはともかく、気さくに話しかけてくる主人公に次第に惹かれていく…という流れだと思うが、先にも書いたようにこのあたりの描写が弱いのが残念。 なのに他ヒロインルートでも健気に主人公を想ってる節があるのがちょっと不自然に感じますな。 いじらしいとは思うけど。
 対になる妖精はアル。 幼い頃に病気で死にかけたところを前世のアルと同化することで生きながらえ、それが花束を捨てた時に分離された…という設定。 アルは生まれて間もないとは言ってたけどホント生まれて数時間しか経ってなかったという事なんですな(笑)。 主人公が妖精達とH三昧な性活をしてる事を知った時の反応から初Hまでの流れは個人的に結構お気に入り。

川原 凛
 元々は町の富豪の娘だったが、今ではその家のメイドさん。 メイドさんでありながら料理が苦手なツンデレキャラ。 このキャラは光以上に主人公に惹かれた経緯が描写不足に感じます。 はっきり言って出会いの時に凛が一目惚れしたとしか思えん。 でも口封じとか理由付けて主人公にフェラする流れとか言い訳の度に自爆するキャラ立ては結構好き(笑)。
 対になる妖精はエル。 エルに姑の如くいびられつつも健気で何事にも努力する姿は良いですな。 ちょっと気になったのはハーレムルートに入った段階では凛もまだ処女だったと思うが、光に色々とアドバイスしてるのが何か違和感を感じました。

牧野 真琴
 一つ上の先輩でオカルト研究会の部長であり、地元の神社の巫女さん。 主人公に自慰を覗かれるという出会いを果たすが、その後あっさり主人公を信頼するあたりはやっぱり御都合主義だなぁと感じますね。 でもキャラ立てはなかなか良さげで、妖精との同居発覚時の笑顔のプレッシャーとか良い感じ。 それに私が巫女属性という事もあるでしょうがエロシーンが全キャラ中で一番良かった。 もちろん巫女衣装Hもありますが、他のシーンもかなりエロくて満足。 巫女さんがエロエロに喘ぐ様が好きという同好の士が居れば是非オススメしたいキャラです。
 対になる妖精はミュウ。 ミュウの若奥さんっぽい言動が妖精達の中で一番ヒットしました。 つまり人間側と妖精側で一番のお気に入りな組み合わせな訳ですが、更に3Pの発生率が一番高かったのが嬉しいところ。 真琴とミュウの関係は実は母娘…という設定なので、何気に丼好きな人にもオススメできるかも(と言ってもプレイ前にここを読んでもらっても困るんですが)。


妖精達の雑感は省略(ぉ


お気に入り順は
 真琴 > ミュウ > 光 > 凛 > アル > エル > 恭子
まぁ最初と最後意外はほとんど差はありませんけどね。


私的満足度: ★★★★★ ★★+☆☆☆

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