Rascal・改 − Game Impression
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鈴がうたう日 〜a story of Angelic Girl, arrived the SunnyField.〜
発売日:1999.05.28 / Tactics

◇ あらすじ

 とある小さな街に住む予備校生「桑原 祐児」。 ある夏の雨の日に彼は一人の少女に出会う。その少女の名は「すず」。 外見からは想像付かない無邪気な幼い子供のような彼女と主人公は少しの間だけ共に暮らす事になる。 そしてそれは後に忘れられない夏の出来事の始まりとなるのだった。


◇ ゲーム概要

 一言で書けば場所移動型イベント探しADV…かな? ゲーム期間は8月1日〜20日までで、1日のうち午前と午後の2回だけ移動場所を指定し、その場所に誰かいればイベントが発生したりします。 ただ漠然と目的の娘に会ってればハッピーエンドを迎えられるというものでは無いので難易度はやや高めといった感じ。


◇ システム

 システムまわりは『ONE』のときと同じものっぽいです。 メッセージスキップは「CTRL」キーで可能だし、セーブファイルは30までで何時でもセーブとロードができるようになってます。 なにより軽いしHDD容量が65MBとあまり食わないのが個人的に好印象。


◇ グラフィック

 原画、キャラクターデザインは「娘太丸」さん。 はっきり言うと個人的に好みのキャラデザじゃなかったですが、ゲームやってる内に慣れました。 それと会話の時に出るフェイスウインドウのキャラは表情とか凄く可愛くって良い感じです。 まあ良くも悪くも漫画チックな印象を受けました。

 あとCG枚数がちょっと少なく感じたのが残念です。 某エロシーンでしばらく画面が真っ暗な箇所があり、イライラとマウスクリックしてたのが思い出されます(苦笑)。
 CGモードは一度誰かのハッピーエンドを迎えた後にトップメニューに追加されますが、大CG、小CG、HCGと別れていいて、それぞれ順次CGを捲っていくような感じなので目的のCGが出るまでが少々煩わしいです。


◇ サウンド

 CD-DAで全24曲。 ほのぼのとした感じの曲が多く、ゲームの雰囲気に会っていて結構良い感じでしたが、何度も繰り返しかかるとそのうち飽きます(ぉ。 でもエンディングの「しあわせになろうね」はかなりお気に入り。 なんとなく歌詞とか付けられそうな曲ですな。 余談ですが『ONE』で使われてた「勝利のポーズ」が今回もありました(笑)。
 音声は無しで音楽モードはCGモード同様、一度誰かのハッピーエンド後にメニューに追加されます。


◇ 感想まとめ

 新生Tactics最初のゲームって事で、前作までのイメージを意識しないでプレイする事に努めました。 で、結論から書くとシナリオは期待通りの出来で満足。

 攻略対象人数は敢えて書きませんけど、どの娘のシナリオでもメインヒロイン「すず」の絡ませ方が良い感じ(某エンドでちょっと語り過ぎな感じがしたのが難でしたが)。 それにゲーム中の会話も、くだらない…けど妙に笑えるギャグを鏤めていたり、「すず」の独特の喋り方や行動が微笑ましくてプレイしていて楽しかった。
 でもやはり何と言っても「すず」そのもののシナリオがかなり感動もんですね。 欲を言えばもう少し主人公を異性として意識しはじめた頃の描写が欲しかった気もしますが、ハッピーエンド時のあの最後の一言は…なんか久しぶりに感動で鳥肌が立ちましたよ。

 とは言え不満点も結構あります。 まずゲームが場所移動によって進行していく為、目的の娘に会ってイベントを発生させるまでが単調な作業になってしまう事。 これは個人的に大きなマイナスでした。 ほのぼのとした会話の後に『行き先を選択してください』という文章が表示されるとなんか冷めちゃうし…。 あとイベントのトリガーとなる条件が分りづらいです。 このゲームに関しては変にゲーム性を出さない方が良いんじゃないかなぁと個人的に感じた次第。

 その他、主人公の性格が日常シーンはまぁいいけどクライマックスになるといきなり情緒不安定になるのと、シナリオによって過去に女性経験有りになったり無しになったりするのがちょっと気になったかな。
 まぁこれらの不満点を差し引いても個人的には満足できたゲームです。


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

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