CGはいくつか抜けがありますが、一通りエンディングは見たので自分的には終了。
鈴平ひろ氏のキャラ絵と、ここ最近では珍しいSF物ということで興味が沸いての購入でした。
近未来、士官学校の学生である主人公は任務のため宇宙ステーション「アリエス」へと向かう。
ところがそのステーションがテロリストによって制圧されてしまい、避難が遅れた主人公ほか数名が取り残されてしまった。
彼らは無事に地球へと戻ることができるだろうか…というあらすじ。
ゲーム構成はプロローグを除いて全3章構成、各章はそれぞれ主人公が異なります。
第一章は事件発生から真相解明までが語られていて基本的に一本道。
二章は真相がわかってさあどうするか…という内容でヒロイン別に三つのエンドが存在します。
三章は別の視点で二章よりも更に真相に迫った話で全体のエピローグという感じ。
Chapter.1
ステーション全てを制圧しようとするテロリストに対して取り残されたメンバーで防戦する流れがメイン。
この章に限っては選択肢が多数出現しますが、そのほとんどは選択ミス→即死というパターンなので小まめなセーブが必須でした。
まぁバッドエンドになっても大体は1~3つ前の選択肢からリトライすれば回避可能なのでそれほど難易度は高くないのですが、明確なヒントというものがほとんど無いので多少ストレスを感じます。
この一章のテロリスト達との交戦を描いた流れは個人的に結構楽しめました。
閉鎖空間で圧倒的不利な立場という割には緊迫感とか悲壮感が今ひとつ感じられないのが不満ではありますが、これは主人公が冷静で頼れる存在として描かれてるのも要因かと。
ここ最近のヘタレ系主人公に辟易していた私としては割と新鮮に感じて良かったです。
ただ中盤以降、この事件の黒幕とも言えるキャラが台頭してきた辺りからは物語的にも私のテンションも下降ぎみ。
真実が段々と明かされていく過程もその設定にも「なんじゃそりゃ?」と白けることしきり。
せめて黒幕打倒のためにテロリストと一時的に共闘するような(そのままなし崩し的に仲間になるような)少年漫画のノリのような流れにしてくれれば燃えストーリーとして楽しめる可能性はあったと思うんですけどね…。
Chapter.2
一章は後に繋がる流れの一本道シナリオでしたが二章は選択肢によってヒロイン別に3つに分岐します。
主人公は優しさだけが取り柄の頼りなさげなキャラにチェンジしてますが、それ以上にストーリー展開がスローペースで退屈。
3人のヒロイン共に描写不足で魅力に乏しく萌え度も低め。
特に主人公との恋愛面の描写に乏しくて「いつ恋愛感情を抱いたか」がわからないのが大きな不満。
どのヒロインのルートに分岐しても基本的な話の流れは一緒なので、恋愛物としてもSF物としてもサスペンス物としても中途半端な印象でした。
Chapter.3
二章を別のキャラの視点から見た展開になってます。
主に二章のエンディングでは不明だった点を描いているのですが…このキャラの設定というか存在自体が一章で感じた「なんじゃそりゃ?」の延長上なのでストーリーの流れは苦笑しながら流し読みしてた感じでした。
キャラ自体は割と好きなんですが(笑)。
せめて二章がヒロイン毎に異なる展開になって、三章もその二章の展開によって異なったストーリーになるような作りになってればもう少し楽しめたと思うんですけどね。
つか、沙佳の友人(名前失念)やゲイルは結局どうなった?(苦笑)。
エロシーンは基本的に各ヒロイン一回ずつ。バッドエンドとしてヒロイン毎に陵辱シーンもありますが、回避は容易。
和姦シーンの内容は恋愛物としては極めて標準的な流れになっていて特に特筆すべき点はないと感じました。
それ以前に二章に発生するエロシーンは先にも書いた通りキャラにあまり魅力を感じないこともあって個人的には実用困難です。
一章の七央のエロシーンは行為中の独白とかが割といじらしくてその萌え分を上乗せすれば逝ける…かな?(笑)
陵辱シーンはそれを目的にプレイするのは描写不足。
一章の途中で何度か淫夢を見るシーンがあるのですが、こちらも期待しない方が吉。
まぁ鈴平ひろ氏の絵が脱いだだけで逝けるという人なら全然問題ないと思いますけどね。
システム、絵、音楽、OPムービーはかなりの高水準だと思いますが、物語のほうは…構成的には悪くなかったものの、その内容は私の期待した物とは異なっていて満足感は今ひとつな印象。
『SoulLink』というタイトルから、このシナリオライターさんがやりたかったことはその「私の期待と異なる部分」なのでしょうけど、せっかくの宇宙物なんだから設定的には地球外生命体とかを持ち出してくれた方がまだ馴染みやすかったかなと思います。
私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆
| |
|