はるあきふゆにないじかん |
発売日:1998.12.18 / TRABULANCE |
◇ あらすじ
八年前の夏の日、主人公「萩原 剛」は初恋のお姉さんを目の前で交通事故で失って以来、人並みの恋愛ができなくなったまま高校生活最後の夏休みを迎えようとしていた。
そんなある日の下校中に主人公はいきなり交通事故に遭い意識を失ってしまう。
そして気が付いた時、主人公は見知らぬ洋館の庭に倒れていて側には「繭未」という謎の少女の姿があったが主人公は自分の名前以外思い出す事が出来なかった。
なんとなくその世界に違和感を感じつつも主人公は街をさまよい始めるのだった。
◇ ゲーム概要
過去のとある人物に憑依(?)してしまった主人公が、その世界の人物と関わっていく事で本来ある未来を変えていく…といった内容の時間物。
ゲームは画面いっぱいにテキストが表示されるノベル形式になっていて、主に場所移動やイベントの選択内容によってストーリーが分岐していきます。
エンディングは10種類で登場するヒロインは一応5人…かな?
1回のプレー時間はシナリオによって結構異なりますが、大体1〜2時間程度で、適度に難易度もあったと思います。
◇ システム
画面サイズはフルスクリーンのみとなっています。
セーブやロードはゲーム中なら何時でも可能で27ヶ所に登録する事ができますし、メッセージも一度読んだ文章ならスキップ可能になっていて操作面での不満点はなかったです。ただちょっと全体的に重い気がしましたけど…。
おまけメニューの方はCGモードとBGMモードの他にエンディング達成率が表示され、一度みたエンディングは何時でも見れるようになっています。
それ自体は良いのですけど、その時にメッセージがスキップできないのが不満。
◇ グラフィック
原画は「桃花源(とうかげん)」さん。
キャラクターデザインは…かなり幼い感じです。
可愛い感じのキャラは好きなんですけど、ちょっと無理がるのでは?と感じるキャラが居ますな。
繭未が19歳?嘘だろ!?ってな所です(笑)。
CGそのものはかなり奇麗だと思います。
背景なんかも丁寧に描かれていましたし。
残念なのは枚数がちょっと少な目という事くらいかな。
OPではムービーが流れますが、その際24fpsと12fpsのどちらかが選択できます(見ないようにもできます)。
24fpsの場合はMMX200MHz以上の環境が要求されますが家のK6-266MHzでは何故かカクカクして見れた物ではなかったです(泣)。
PC98なのが悪いのか?ムービーそのものはまあまあ良いと思いますけど。
◇ サウンド
BGMはCD-DA再生のみで曲数は16曲でした。
あまり自己主張しない控えめな曲が多く、しかも似たような曲が沢山ありました。
印象に残ってる曲というのは特にありません。
OPの「見つめていたい」はボーカル曲でBGMモードではフルコーラス版が聴けます。
なんかどっかで見た曲名ですよね(笑)。
◇ 感想まとめ
ノベル形式のゲームの割にはあまりテキストに気を使ってなくて、はっきり言うと不親切だなぁ…というのが正直な感想です。
禁則処理をしておらず読み難いというのもあったのですが、状況が理解しにくかったのが個人的に大きな不満点でした。
いきなりネタバレかもしれませんが過去の世界の主人公には2人の意識が混在しており、ゲーム中は結構頻繁に意識が入れ替わっているようなのですが、最初の方ではちょっと混乱しました。
一人称がそれぞれ「俺」と「僕」になっているので慣れれば入れ替わった事が理解できるのですが…せめて「俺」と「僕」が入れ替わる前後にそれなりの状況説明とかを入れる等の配慮は欲しかったです。
シナリオの方は時間移動があまり活かされていないものが幾つかあったのが残念。
個人的には「野上さより」絡みの話だけが唯一満足できたシナリオでした。
もっとも過去に1度もさよりに会わないのに彼女のシナリオに突入可能なのは止めて欲しかったですけどね。
エロシーンは意味不明な文章の羅列が強烈で萎えました。
キチ○イがHしたときの心理描写をテキストにするとこんな感じなのかな…と(苦笑)。
まあ色々と粗も目立つし、ヒロインキャラ達にあまり魅力を感じませんでしたけど、先に書いた「野上さより」のおかげで何とか地雷認定はせずに済んだかなと言ったところです。
私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆
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