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尽くしてあげちゃう2 〜なんでもしちゃうの〜
発売日:2000.07.28 / TRABULANCE

◇ あらすじ

 親の転勤で一人暮らしをしている主人公「月野 大輔」。 彼の周りには何かと世話を焼いてくれる従妹の「月野サラシア」をはじめ、幼馴染みの「篠原むつみ」や喧嘩友達の「君島 紀香」、そして先輩の「五十嵐 優菜」らが居て、これといった刺激はないが退屈しない毎日を送っていた。 このささやかな幸せがずっと続いて欲しいと願う主人公だが…。


◇ ゲーム概要

 ゲームは二部構成のような形になっていて、前半はヒロイン達のコミュニケーションから恋人同士になるまでで、後半は恋人同士になったヒロインとの同棲生活という感じになってます。

 攻略可能なヒロインは5人。 その内の2人は他の3人のヒロインエンドを全て見た後に攻略可能ですが、CG枚数は他3人に比べて圧倒的に少ないです。 難易度の方はお目当ての娘を決めてオンリープレイを心がけないと前半部だけでBadEndとなるんですけど、選択肢の内容がどのヒロインに関連してるかが判り難いので予想してたより若干高めに感じました。


◇ システム

 インストールは容量の指定は出来ず、230MB固定になっています。 ゲームを起動するにはゲームCD-ROMが必要。

 画面は640×480の窓とフルスクリーンから選択可能でデフォルトではフルスクリーン。 メッセージは速度調整が出来るしスキップも快適。 ただし既読チェックをしていないのとキーボードを全く受けつけない等の不満点もありました。

 セーブやロードはいつでも可能で、保存領域は30ヶ所用意されていました。 セーブファイルのリスト一覧は保存した時の日付が表示されないのがちょっと不親切かと。 イベントのタイトルを表示してくれて有り難いんですけどね。


◇ グラフィック

 原画は「志水直隆」さん。 前作同様にキャラは皆可愛く描かれてますし、塗りの方も少し肌がテカテカしてますけど明るい感じで綺麗に塗られてると思います。 背景も良く描き込まれてました。

 CG枚数はメインの3人が20枚前後、残り2人がその半分以下となっていて極端ですけど枚数的には特に不満はなく…どちらかと言うと前半部で全くイベントCGが表示されない事の方が残念でした。

 CGモードとエロシーン鑑賞モードは一度何らかのエンディングを迎えればトップメニューに「おまけ」が追加され、そこから入れるようになります。 他に前作『尽くしてあげちゃう』と前々作『魔女っ娘シルク』のデモムービーが鑑賞できるようになっていました。


◇ サウンド

 CD-DA再生の全15曲。 こちらも前作同様に良い感じの曲が揃ってると思いますよ。 ジャズ系やポップス系など曲調が豊富なのもマル。 主題歌の「楽園への翼〜GoToHeaven〜」も前作ほどのインパクトはありませんが、悪くないですしね。

 あとこのゲームの初回限定版にはアレンジCDが付いていまして、中身は前作と今作のBGMアレンジなんですけど、これがまた中々良かったです。 前作主題歌の「尽くしてあげちゃう」のアレンジは今ひとつと言った印象でしたけど。

 音声は無し、この手のゲームはもはや音声必須だと思ってるのは私だけじゃない筈…。 この点がゲーム全体でも一番残念なとこですね。
 音楽モードはCGと同様に一度クリアした後にトップの「おまけ」から入れるようになります。


◇ 感想まとめ

 恋愛ゲーとお手軽エロゲーの中間に位置するゲームってとこでしょうか。 前半の恋愛部でのサラシナリオなんかは「ずっと好きだった主人公と一線を越えるまでの話」として結構良い感じだと思いましたが、他ヒロイン…特に先輩の「優菜」はどうにも中途半端な印象を受けてしまい、後半の同棲生活に至るまでの説得力が弱く感じてしまいました。
 まぁ、それでも後半の尽くしてもらう為の下準備(笑)やオチをつける為には必要だと思うし、嫌いな展開ではないのでまだ良いんですけど。 それよりも妙に難易度を上げている事の方が解せなかったです。 「○○に会いに行く」といった判り易い選択肢でサクサク進める仕様の方がストレスが溜まらずに良いと思いました。

 で、後半部分の同棲生活の方はというと、尽くしてもらう…というより互いにいちゃいちゃとラブラブな展開が続くので、どっかのメイドさんのように献身的に尽くしてもらうような物を期待すると外すかもしれません。 個人的にはこういう展開は好きですけど、何となくキャラの可愛らしさというか魅力が今一つ感じられないんですよね…。 どちらかと言えばヒロインよりその母親達の方が個性的で魅力がありましたから(笑)。

 エロシーンは色々なシチュエーションを取り入れて変化を持たせてますけど、割とあっさりしてます。 可愛いキャラや雰囲気の出るBGMがあってもテキストで上手く表現しきれていないのが何とも惜しいところ。 これでも音声があればまた違ってくると思いますけど、このメーカーさんは今後も音声入れる気は無いのかな? 私はもし3が出ても音声無しなら買わないと思うんですけど。

 今回はヒロイン同士が主人公を巡って火花を散らすような展開が全クリア後のおまけシナリオでしかなく、ちょっと肩透かしを食らった感じもしますけど、前作のようなお馬鹿な展開は無いですし、ラブラブな展開が好きな人にならお奨めできます。 とは言え、大勢の女の子に囲まれてウハウハ…な展開を期待していた身としては今回もやっぱり物足りなさを感じるゲームでした。


◇ お気に入りキャラ

 主人公の義理の従妹って設定の「月野 サラシア」になるかな。 サラ以外のヒロインと結ばれた場合の健気な反応がなんともよさげでしたし。 でも風呂に入る時くらいリボンは解こうね、不自然だから(苦笑)。


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

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