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戦女神
発売日:1999.01.29 / Eushully

◇ あらすじ

 主人公「セリカ・シルフィル」は邪神と呼ばれていた女神アストライアを倒し、その肉体を奪った事で神格者となり永劫の時を生きる「神殺し」。 そんな人ならざる力を持つセリカだったが現在では先の大戦の折にその力のほとんどを使い果してしまっていた。
 そこで同盟者の水の巫女は療養も兼ねて十八年前に行方不明になった王女の捜索を依頼する。 セリカはその依頼を受け、使用人のシェリと共に港町ミルフェにやってきたのだった。


◇ ゲーム概要

 行方不明になった王女の捜索が目的という…まあ言ってしまえばありふれた内容のフィールドタイプRPGですね。 ストーリー自体は1本道でシナリオ分岐するような事はありませんが、イベントの自由度は結構あると思います。 各イベントとも発生する時期はある程度決まっていますが同時期に発生したものに関しては好きなイベントから消化していけます。

 戦闘は行動力ポイント消費型の半リアルタイム制。 少ない行動ポイントだと何度も行動ターンが巡ってくるようになります。 シナリオ展開によって仲間になるキャラが居ますがNPC扱いなので操作は出来ませんしレベルアップもしません。 主人公セリカのレベルアップは経験値を体力や筋力といったパラメータに振り分ける事によって行ないます。


◇ システム

 画面構成はCGやMAPの表示ウインドウとテキスト表示ウインドウに別れています(どちらのウインドウも任意の場所へ移動できるようになっていました)。 ちなみにオープニングとエンディングだけは強制フルスクリーンです。

 操作のほうは街中では場所選択によって移動、ダンジョン内ではオルゴールの箱を象ったデザイン上に移動用の矢印スイッチやステータス用のスイッチが配置されていて、 全てマウスの左クリックで操作できるようになっています。 なお、メッセージスキップは右クリックで可能。
 セーブは8ヶ所までで宿屋の自室やダンジョン内の階を移動する時に保存できるようになっていました。


◇ グラフィック

 キャラクターデザイン・原画は「麒麟麦酒」さんと「はぴよん」さん。 キャラデザインが個人的にお気に入りの部類であることに加え、CGの質が非常に高くて満足。 イベントCGのほとんどがエロシーンというのは…まあエロゲーって事で仕方無いと思いますし、枚数的にも不満はなし。 おまけメニューとして一度エンディングを見た後にCGとエロシーンの回想が鑑賞できるようになってます。


◇ サウンド

 音源はCD-DAのみで全14曲です。 どの曲も雰囲気が良く出ていますし、曲もかなり良い感じでした。 特にオープニングの「戦女神」はお気に入り。
 ちなみに音声はありません。 音楽鑑賞モードは最初からおまけメニューとしてあります。


◇ 感想まとめ

 正統派ファンタジーRPGと言った趣があって非常に良かったです。 機械仕掛けの敵キャラを剣で倒したりとかマシンガンやレーザー光線が飛び交う事もないし、バイクに乗って敵キャラをなぎ倒すような鬱陶しいミニゲームも無いです(笑)。
 敵キャラもゴブリンやオークと言った馴染み深いもの(?)が大半なので世界観が解りやすかったですし、個人的にも最近よくあるデフォルメされた敵キャラよりもこのゲームのように濃い目デザインの方が好みなので嬉しかった。

 レベルアップに関しても各種パラメータに経験値を割り振る形式なのでプレイヤー好みの主人公に成長させられるのが嬉しいですね。 “素早さ”と“力”を重点的に上げたら中盤以降は無敵になっちゃいましたけど(苦笑)。
 ただ戦闘シーンで魔法や技があまり活躍できない作りなのが残念です。 それにNPCを連れている時の戦闘も某DQのようにある程度プレイヤーが指示できたら良かったのにと思いました。

 ストーリーそのものは平凡と言えるものですが、イベントが頻繁に発生してくれるのでプレーしていて飽き難いように作られているのは好印象でした。
 エロシーンに関しても「性魔術で失われた力を回復する」という目的があって(些か強引ではありますが)必然性があり良かったのではないかと。

 ただ、ゲームの性質上ダンジョン内を色々と歩き回る必要があるのに移動速度が遅いのが難点。 それとラストが正直「もう終わり?」って感じだったのですが続編がでるんでしょうかね? シリーズ化できそうなので是非続編を出して欲しいです。
※既に続編は出ていますね(笑)。


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

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