幻燐の姫将軍 (廉価版) |
発売日:2003.10.31 / Eushully |
いくつかCGと回想が埋まってませんが、3つほどエンドを見たのでとりあえず終了。
1stプレイにかかった時間は約20時間。現時点までは約30時間と言ったところ。
魔人の父と人間の母との間に生まれた半魔人「リウイ・マーシルン」。
彼は幼い頃に魔人の血を引いていると言う理由から人間達に迫害されて母親を亡くし、父である魔人グラザも人間の勇者ガーランドに倒されたという経緯から人間に対して激しい憎しみを抱いていた。
父の死後、主だった闇の眷族はグラザの腹心だったグレゴールの元へ集ったが、リウイは単身で人間への復讐の機会を窺い、この度ついに決起するに至る…というあらすじ。
ゲームは章立てになっているシミュレーションRPG。
ストーリやイベントは主にADVパートで語られ、一定日数が経過すると戦闘が発生する形式です。
大まかな話の流れは1本道ですが、特定のキャラを捕虜にするか否かで若干異なる展開になり、最終的には4つのエンディングへ分岐します。
戦闘はステージ毎に用意されたマップ上にユニットを配置して行うタクティカルSLG。
各ユニットの持つ属性や特性(機動力、遠・近距離攻撃、回復等)を活かすように戦術を練りつつ戦うタイプで、一言で書けば『ファイアーエムブレム』と同じです。
つかHPの表示形式とかそのまんまですし(笑)。
難易度は『FE』より若干劣る感じですけどエロゲとしてはシビアな方かも。
序盤は敵3体に囲まれたらあっという間に昇天だし、中盤以降もラウンド毎にわらわらと敵増援が現れるステージなどあって結構やり応えがありました。
特に金鉱山ステージでは通路が敵ユニットで埋め尽くされる程の圧倒的物量を前にして素で笑ってしまうくらい楽しめた。
ただ、支配力というパラメータの制限でどうしても使用する機会の少ないユニットが多数存在してしまったのは残念。
主力部隊として5〜6人ほど居れば他のユニットはほとんど出番がありませんから…。
例えば軍を二つに分け、別ルートからそれぞれ進軍…という二方向作戦な展開があっても良かったんじゃないかと思います。
あとは広範囲に有効な魔法とかクラスチェンジの幅がもう少し広ければ良かったかな…と。
ストーリー方面はかなり消化不良な印象を受けました。
元々は『戦女神』の外伝として姫将軍…すなわちエクリア絡みの物語を描いたものというのをどこかで見た気がするのですが、その肝心の姫将軍がほとんど出てこないのはどういう事か。
仇敵であるガーランドにしても唯の殺戮狂という印象で、何が目的で姫将軍とはどのような関係なのかが全く明かされないまま終わってしまうので、エンディングを迎えてもすっきりしないのです。
まぁ現在は既に続編にあたる『幻燐の姫将軍II』が出ているので、続編に至るまでのプロローグと捕らえてプレイする分には良いかも知れませんけどね。
あとはヒロイン毎のイベントをもう少し用意して欲しかったところです。
特にメインヒロインのイリーナは捕虜という立場から主人公と接していくうちに段々と心を開いていくという過程が飛ばしすぎな印象を受けました。
ヒロインの描写だけに限らず、全体的にイベントは淡々としてる感じなので盛り上がりに欠け、“燃え”展開としても弱めなのがどうにも物足りなさを感じます。
エロシーンはヒロインあたり1〜2シーン。
主人公とのエロシーンは何人か強姦から入るものもありますが、主人公は意外とフェミニストなので鬼畜描写は弱め。
ユニットキャラ達はクラスチェンジのタイミングでエロシーンが発生し、これも基本的には和姦ですね。
尺は若干短いですけど、各キャラの個性がなかなか良く出ていたし、声優さんの演技も良好なので頑張れば使えるんじゃないでしょうか。
また何人かのヒロインは条件によっては陵辱シーンが存在しますが、こちらは基本的に主人公のお手付きになる前の段階で、且つ主人公の知らないところで配下の某キャラによって犯されるものがほとんどなので寝取られ描写は無し。
例外的にイリーナがガーランドに陵辱される展開がありますけど、直接描写は無いのでちょっと物足りなかった。
システムまわりは動作自体は安定していましたが、使い勝手は今ひとつと言ったところ。
特に出撃時のユニット選択で支配力ポイントが確認し難いのが一番不親切に感じました。
まとめるとシミュレーションRPGとしては程よい難易度で楽しめるが、物語的にはかなり消化不良な上に盛り上がりに欠ける印象でした。
まぁ続編プレイ前の予習と割り切ってプレイする分には良いかも知れません。
キャラ毎の雑感はお気に入りの6人だけ。
カーリアン
主人公の幼なじみで上級悪魔と睡魔族との間に生まれた娘。
明るく裏表の無い性格が魅力なキャラですな。
ただ父親と敵対してまで主人公の陣営に付いたのに当の主人公からは素っ気無い対応をされるのが不憫。
加えて割と一途に主人公を想ってる感じなのに彼女が妃となるエンドでは何の描写も無いのが気の毒すぎ。
ソルガッシュ化しても何のイベントも発生しないしねぇ(苦笑)。
戦闘では高い攻撃力と防御力でほとんど無敵状態でした。
リスティ
睡魔族(スゥーティ)の娘。
いわゆる淫魔なのですが淫卑な印象はなく、子供好きで屈託の無い笑顔に癒された。
純真な性格でありながら淫魔らしく性行為になんの抵抗もないというアンバランスさもなかなか良さげ。
戦闘では飛行ユニットとして使い勝手は悪くないが、ねこぱんちがなかなか当たらないのが難ですね。
ペテレーネ
混沌の女神の修道女。
顔に大火傷を負っているという設定から常に顔を隠しているけど実際は火傷のない美少女。
リウイを慕っているものの、自身はリウイが憎悪している人間族であることから傍に居るために正体を隠している…という設定がいじらしくてグッド。
戦闘では唯一の回復要員として大活躍でした。
イリーナ・テシュオス
テシュオス王家の第三王女。
メンフィルへの輿入れの道中に主人公に捕縛される。
主人公が他のヒロインともHしてることを知ったときのヤキモチっぷりがなかなか良い感じでしたが、先にも書いたように主人公に惹かれる描写が不足してるのが惜しい。
ケルヴァンの陵辱シーンは近衛騎士を上手く使って悪くなかったと思うが、ガーランドに捕まる展開はなかなかキツいっすな。
戦闘には不参加のキャラ。
リネア
諸国を放浪していた傭兵。
敵として登場し主人公に捕縛される訳ですが、その時の触手プレイでの抵抗具合がなかなか良い感じでした。
つか連れの二人が物怖じしなさ過ぎなだけですが(笑)。
クラスチェンジ時のエロシーンもいじらしくて良いですね。
戦闘では同タイプにカーリアンが居るのでほとんど出番がありませんでした。
ティナ・パリエ
第一章で主人公に捕縛される癒しの女神の修道女。ちなみに主人公の筆おろしの相手。
個別エンドがあるのでゲーム的にはイリーナと同格なのかも知れんが、序盤と終盤しか登場しないので思い入れは他ヒロイン達に比べて今ひとつ。
回復要員としてそのまま主人公達に同行すればかなりのお気に入りキャラになったかも知れません。
私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆
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