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悲愛
発売日:2000.03.31 / EuphonyProduction

◇ あらすじ

 長年付き合ってきた主人公「横田 誠」とその恋人「小曽根 由佳」。 お互いに結婚を意識しはじめる間柄だったが主人公が バイトの身だったために今まで先送りになっていた。 そんな主人公もこの度ようやく内定が決まり、予めコツコツと溜め込んだお金で指輪を購入し意気揚揚と彼女の部屋を訪れたのだが…この日を境に彼女の消息はぷっつりと途絶えてしまった。
 そんなある日、主人公の元に行方不明の由佳から手紙が送られてきた。 その内容と由佳の部屋に残された決定的な写真から彼女は新しいバイト先で酷い目に遭っていた事を理解し、彼女の復讐をするため行方不明の原因となった男の屋敷に使用人として潜り込む事に成功したのだった。


◇ ゲーム概要

 館の主人の一人娘とメイドさん2人を陵辱して「あの男にも同じ苦しみを味あわせてやるぜ!」…と嬉々鬼気迫る男が主人公の陵辱系ADVです。

 ゲーム期間は館の主人が不在中の7日間。 主人公は決められたポイントでターゲットとなる3人の女性の中から一人を選び、初日は会話、それ以降は陵辱をしていく事になります。 ターゲットの選択は同社の『はぷにんぐJOURNEY』や『MyFriends』と同じように顔アイコンを選んでいくというものですが、前作までと違いオンリープレイをしても全エンド&CGは見れませんのでEuphonyProductionとしては難易度高め。 ちなみにゲーム中に出る選択肢もEnd条件に関係したりするので驚きました(ぉ
 プレイ時間はスキップ無しで1時間くらい。後半のエンド探しは10〜15分くらいで可能です。


◇ システム

 インストールは最小5MB、標準250MB、最大400MBの中から選択でき、更にDirectX版とノーマル版の二通りが用意されています。 まあこの辺は『アル中』以降のアセンブラージュ系でおなじみですけど、今回はDirectX版だとやたらと一般保護違反が多発してゲームにならなかったのでノーマル版でプレイしました。

 画面はフルと窓の二通りから選べるしメッセージ速度の調整や既読スキップも完備してるので快適にプレイできます。 昔の同社からは想像できないくらい良くなってますな。 セーブやロードもゲーム中にいつでも可能で登録可能領域も32ヶ所と十分な数が用意されていて良いと思いました。


◇ グラフィック

 原画は「かんの糖子」さん。 やや頭部と目が大きく見えますけどキャラの描き分けはしっかりされてるし、デザインも気に入ってるので問題なし。 表情パターンも数種類用意されて良かったと思います。

 CGも細部に至るまで丁寧に塗られてる印象を受けましたし、枚数も決して多くはないものの十分な数が用意されていて満足しています。 暗めの背景も雰囲気出てました。
 CGモードはTopメニューの他にゲーム中でも入る事が可能。 エロシーンの回想モードももちろんあります。


◇ サウンド

 MIDIかCD-DAのどちらか選択できますがCD-DAの方は最大インストールして付属の音楽CDを入れる事ではじめて再生可能になります。
 曲数は12曲でどの曲もその雰囲気は出ていると思うんですけど、どうもイマイチ印象に残る曲というのが無かった気がします。 いくつかのエンディングではヴォーカル曲「あなたに会いたい」がかかります。 しっとりとした曲なんで最初は印象薄かったんですけど今では結構気に入ってしまいました。 歌詞もいいですし、今もこれ聴きながら書いてます。

 CVは男キャラ以外はフルボイス。 おなじみの「さゆりんと歌う仲間たち」なので通常演技の方は全く問題ないです。 ただエロシーンでは若干弱いかなぁと感じました。 音楽鑑賞モードはCG同様にTopメニュー、又はゲーム中でもいつでも入れます。


◇ 感想まとめ

 今まで思いっきり純愛路線で行っていた「EuphonyProduction」がいきなり送り込んできた館もの&陵辱物って事でやや不安を感じながらのプレイとなりましたが…前作までのプレイし易さ(お手軽さ)を継承しつつも程よい難易度となっていて展開にもある程度の幅を持たせている点は好印象でした。 プレイ時間も短めで飽きるよりも早くコンプしてしまう為、やや物足りなさは感じますけどこのメーカーらしくて良いのではないでしょうか(笑)。

 純粋に陵辱物として見るとややライトな感じは否めませんし、CG枚数も少な目ですけど 全てにおいてそつ無くまとまってるという印象を受けました。

 ただ不満点の方もいくつかあり、ざっと挙げさせて貰うと…前半部分がほのぼのし過ぎでこのゲームが陵辱物というのをすっかり忘れた頃に「いざ陵辱開始!」となる為、プレイヤーである私が置いて行かれた事。 キャラのところでも書いたようにヒロインの心理描写が薄いために展開に理不尽さを感じる場面があった事。 ヒロイン達があまりにも従順すぎてヒロインが堕ちていく描写が弱いこと…などでしょうかね。

 個人的にはどれもある程度の予想はしていた事なんですが、どれも何とか許容範囲に収まってくれたので私的には満足行った作品でした。 ちょっとライトな陵辱物ということで鬼畜初心者(って何?)に特におすすめしときます。


◇ お気に入りキャラ

 某千鶴さん似のメイドさん「逢瀬 遼子」さんです。 この子の某エンドはちょっと切なかった…。 ただこの子ってば主人公の事が好きなんですけど、一体どこに惹かれたのかが全く不明なんですよね。 なので例の独り言も滑稽に感じちゃいました。 これに限らず全体的にキャラの心理描写が薄く感じたのが惜しいです。


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

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