| プリズムハート |
| 発売日：2000.10.06 / PAJAMAS SOFT |
◇ あらすじ
地方都市に住む騎士見習い「マイステル」は地方の予選大会を勝ち抜き、騎士を目指すべく王都へやってきた。
騎士に叙任されるためには一年後に王都で開かれる騎士選抜本大会に出場しベスト４までに残らなくてはならない。
そのため主人公は向こう一年間を王都にある風車亭で特訓を兼ねて過すことになる。
果たして一年後に彼は見事騎士となることが出来るだろうか。
◇ ゲーム概要
自己育成型の恋愛SLG。
プレイ開始時に幾つかの質問があり、その回答によって主人公の初期パラメータが変動します。
ゲーム進行は一週間単位で週の始めに平日の特訓スケジュールを決め、土日はその都度ヒロインの誰かとコミュニケーションを取るか特訓をするかを決めるようになっています。
毎月の最終日には練習試合があり、そこでの成績によってランキングなどが発表されるし良い成績を残せば自己パラメータも大幅にアップするようです。
登場するヒロインは８人＋α。
各ヒロインとコミュニケーションを取っていく事自体は難しくありませんが、登場条件や攻略条件にある程度の能力値が必要になるキャラが殆どなので慣れないうちは自己育成との兼ね合いで苦労するかも知れません。
◇ システム
インストールに必要な容量はSEのみで350MB、女性音声＆SEで850MB、フルインストールでは約1GBほど。
BGMがCD-DAなのでゲーム起動時にはPlayDiscが必要になります。
メッセージは速度変更不可…と言っても元々高速なので問題なし。
スキップも割と高速なんですけど未読のチェックをしていないのが惜しいですね。
テキスト履歴を読み返す機能もありませんでした。
セーブやロードは特訓スケジュール画面でのみ可能で計20ヶ所まで登録できます。
セーブに関してはこの仕様でも良いんですけど、出来ればロードはゲーム中にいつでも可能になってたらあり難かったですね。
◇ グラフィック
原画は「大野哲也」さん。
『めい・King』と同じ原画さんですが相変わらずの丸っこいキャラにごてごてとした装飾品を身につけたヒロインが多いっすね(笑)。
まぁこれはこれで個人的には良いと思いますけど。
立ち絵は表情のパターンが多いし各リアクションの漫画ちっくな表現は見てるだけでも楽しめます。
巨大リボンがピコピコと動くのはお約束ですけど、「オーホッホッホ!」という文字がスクロールしていったり青筋部分に矢印が表示されたりするのは結構新鮮に感じました。
背景やイベントでの一枚絵もキャラデザインさえ気にならなければかなり良い感じです。
特訓の時に表示されるミニCGや試合の時のキャラの動きなんかもよさげでした。
全体的に画面変化時のエフェクトが凝ってるんですけど、慣れてくると鬱陶しく感じる場合があるのとキャラによってはCG枚数が少なめなのが惜しいところです。
ＣＧモードとＨシーン回想モードはトップの「おまけ」より入れます。
イベントＣＧの他に立ち絵パターンの鑑賞も可能。
◇ サウンド
CD-DA再生で曲数は主題歌４曲を含めて計28曲。
コメートのテーマ曲「HappyDay!」やエロシーンの「ずっと、このまま」をはじめ結構良質の曲が多くて満足。
練習試合の「腕だめし」も後半が聴いててなかなか楽しいです。
主題歌４曲の中では騎士になった時の「Moonlight Cathedral」がサビの部分とかかなり良かった。
音声は主人公以外フルボイス。
どの声もキャラに合っていたし演技力のほうも抜群。
特にキザなライバルキャラ「キザーロフ」の声がなかなか良いし他にも試合での対戦相手のセリフとかなかなか元ネタと似ていてグット(笑)。
音楽鑑賞モードはトップメニューの「おまけ」より入れます。
◇ 感想まとめ
発売後しばらくしてから購入はしていたんですが、実際にプレイしたのは一年越しとなってしまいました。
そのため…かどうかは判りませんがシステム面で若干の不満はあったものの、パラメータ増減やイベントの配置などゲームとしての出来はなかなか高く安心してプレイできたと思います。
ゲームは基本的に一本道で「騎士を目指して特訓」の合間に各ヒロイン個別のイベントが挿入される感じで進行していきます。
上手く自己パラメータとイベントを調整すればある程度までなら複数ヒロインの同時攻略も可能なので単調なパラメータアップ作業ばかりで飽きるという事はありませんでした。
また、月末に発生する練習試合もなかなか楽しいです。
これはアニメなどのパロディネタが多いので元ネタを知らないと厳しいかも知れませんけど「あの壷を届けてくれ」とか「ぼうやだからさ」などガン○ムネタが特に大量にあって個人的にはかなり笑えました。
声優さんの演技もなかなか上手いんですよ(笑)。
登場するヒロイン達は「幼き日に約束を交わした初恋の娘」「逆境にもめげず健気に頑張るメイド」「わがままな大商人の娘」「大和撫子な巫女」「明るく元気な義理の妹」とまずまずの顔ぶれが用意されており、各ヒロインのストーリーも王道一直線で非常に判り易かったです。
逆に言うと序盤で先の展開が容易に判ってしまうという事ですけど全体的にノリの良い雰囲気で進行しますし変に捻られて雰囲気を損ねるよりはこう「やっぱりね」となる安心できる展開も悪くはないかと（例外はありますけど）。
エンディングも非常に判り易くすっきりしていて良かったです（やっぱり例外はありますけど）。
エロシーンは殆どのキャラが１回（もしくは同ＣＧのテキスト違い）で多くて４回程度でしょうか。
シーン自体は割とあっさりしてるし使用されるＣＧはキャラによって結構差があるんですけど上手い声優さんの喘ぎ声が多いので使えないこともないかな。
処女率は割と高めと感じましたけど破瓜シーンで痛がる描写は殆ど無かったような気がします。
それと…私的にはハーレムエンドがあるのに多人数Ｈが無いのが残念無念(笑)。
シナリオなどで特に目を引く展開があった訳ではないし、繰り返しプレイすると強制イベントや特訓合間に発生する激励の言葉などが少々鬱陶しく感じたりしますけど、先に書いたようにゲーム全体としては割と安心してプレイできる内容になっているのでファンタジー世界を舞台にした話とかラブコメものが好きならおすすめできます。
◇ お気に入りキャラ
ドジなメイドの「コメート」かな。
OP曲「ハートの風車」での「またお皿割ったですぅ〜」というセリフが妙に耳に残ってしまうのを何とかしなければ(苦笑)。
◇ 備考
所要時間： 1プレイ約3〜4時間。コンプリートまで約20時間
私的満足度： ★★★★★ ★★☆☆☆
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