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ぷりずむ・ぼっくす
発売日:2001.04.27 / PAJAMAS SOFT

◇ 概要・感想

 ぱじゃまソフトのバラエティソフト。 前作『プリズムハート』の外伝シナリオやミニゲーム、その他システムボイスや時計などが入っています。 内容の紹介と感想は以下の通り。

剣にこめた想い

 『プリズムハート』の外伝シナリオ。 メインヒロインはプリンセアとなっていて本編のほうで彼女のシナリオをクリアしてないと思いっきりネタバレになりますのでご注意下さい。 物語の時期的には『プリズムハート』本編でプリンセアが主人公の初恋の人だというのが判った直後の話になります。

--- いつものように森で特訓していた主人公とプリンセアはふとしたことで彼女の弟「ハンス」がよく遊び場に使用していた風車小屋へ赴くことになるが、二人で小屋の二階へ上がった途端に床が崩れ落ち、気が付いた時には主人公もプリンセアも記憶を失っていた。 その二人の前に現れたのはなんと幼き日の姿をしたままのハンスだった…。 騎士に憧れてるハンスに対して記憶を失ってる二人は彼の特訓に付き合うことになるが… ---

 ……という感じで始まる時間移動物。 ゲームシステムは前作とほぼ同様で特に選択肢も出現しない一本道シナリオとなっています。 音声もちゃんとフルボイスになってました。
 物語の内容は本編に負けず劣らず王道一直線って感じでまずまず良い感じ。 本編をプレイしていれば結末が判ってしまうだけに終始やるせない気分になりますけど、終盤なんかは声優さんの演技と演出効果のおかげで話に引き込まれました。

 エロシーンは……一応あります(笑)。 ただ、これも本編のネタバレになってしまいますけど、このシナリオの時期はまだエロシーンが発生していないので妄想の産物ってことになってしまってます。 シーン自体は悪くはありませんでしたが…。

 この追加シナリオで使用されてるイベント絵は6枚と少ないのが残念なところですけど、プリンセアのファンはもちろん『プリズムハート』を気に入った方なら一見の価値はある内容になってると思います。


奥さまは巫女?

 --- 幼い頃に魔女っ娘と巫女に憧れていた主人公は田舎へ遊びに行った際に近所の姉妹に「魔女と巫女どっちが良いのか」ということを訪ねた。 その時姉妹は姉が魔女っ娘で妹が巫女になるからどっちか気に入った方をお嫁さんにするという事を約束する。 ……それから数年経ったゴールデンウイークの前日、主人公の家に魔女ッ娘と巫女さんが…。 ---

 という出だしで始まるこのソフトのオリジナルアドベンチャー(後にリニューアル版が発売されましたが)。 あらすじ見て予想できるかも知れませんがギャグ満載のラブコメものです。
 シナリオ「丸谷英人」さん。原画「かんなぎれい」さん。音楽「OdiakeS」さん。 主題歌ありのフルボイス。 CG総数20枚のミニシナリオでスキップは強制スキップのみ、セーブやロードは20ヶ所までいつでも可能という仕様になっています。

 この世界はどうやらGWは祝日7日連続のようで、学生も7連休みたいです。 主人公はこの7日を姉妹どちらと多く過すかによってエンディングが変わるという仕組みで難易度は凄く低いですね。
 まぁそんな事よりもまず目に付いたのは音を使った演出がかなり良いということ。 一日の始まりに「1日目、朝。」という音声が入ったり、ゲーム中の会話でギャグ落ちな部分はコントの客席のような笑い声が入ってたりして楽しいです。 作中のギャグは少々寒さを感じて微妙なんですけど、ノリが良いので概ね楽しめました。 主人公と魔女ッ娘のやり取りはなかなか笑えます。

 肝心のヒロインは一人はピンクの髪でロリっ気全開の魔女ッ娘「メロディ」、もう一人はほのぼの〜とした雰囲気のおっとり巫女さん「鈴音」。 個人的に魔女ッ娘と巫女さんじゃ悩むまでもなく巫女さんなんですけど、それじゃ話が進まないのでとりあえずプレイしてみたところ…強引なノリと持ち前のドジで主人公を巻き込むメロディも、ぽけぽけとしてる「鈴音」もどちらのヒロインも非常にマイペースな上にキャラが立っていて良い感じです。 立ち絵の無いちょい役の近所のオバサンや主人公の母親もおいしい役どころで予想以上に楽しむことが出来ましたよ。

 エロシーンは1キャラ1回。 シーン自体は薄めでこのあたりが唯一残念だった点でしょうかね。

 シナリオも後半になると予想外の展開を見せてくれますし、バラエティソフトの中の1ゲームとしては非常に良質のADVゲームだなぁと思います。


じゃらじゃらハート

 『プリズムハート』のヒロイン5人と対戦する麻雀…というより「どんじゃら」ですね。 各キャラと3回対戦して16分割されたCGのパーツを全て取り除けばそのキャラのCGがゲットできるというもの。 序盤のコメートやイーナあたりは適当にプレイしていても勝てるんですけど、後半のキャラは上手く高得点の役で上がらないとCGを捲るための得点が足りなくなってしまたり…と、なかなか手強かったりします。 まぁ私が弱すぎるだけって話もありますけどね(苦笑)


カルトクイズ

 タイトルそのまんまです(ぉぃ
『プリズムハート』本編、またはそのユーザー葉書を送って貰えるファンディスクの中からの出題になっていて、中にはかなり手強い問題とかあって侮れません…っていうか私まだ上級編がクリアできないんですけど。


えとせとら

 以下の内容で構成されています。
 ・『プリハ』クロック(プリンセア、コメート、イーナ、カミナ、メル)
 ・スクリーンセーバー「しーぷり」
 ・システムボイス
 ・ユーザー広場
 ・スタッフルーム
 ・壁紙
 ※壁紙は「ぽよよん・ろっく」さん、「現津みかみ」さん、「後藤なお」さん、「剣康之」さんの4人の作家による『プリズムハート』キャラのものです。


 以上のような内容でしたが、個人的にはやっぱり特にミニシナリオ2本が素晴らしかったですね。  バラエティソフトは工数をそれほどかけずにメーカーが小金を稼ぐためのものって感じが無きにしもあらずって感じでしたが、上記2本のミニシナリオのおかげで個人的な満足度は高めでした。 これで定価5,800円なら『プリズムハート』ファンなら大外しはしないと思います。


◇ お気に入りキャラ

 奥さまは巫女?の巫女さん「鈴代」ですね。「鈴音」ではありませんので念のため(笑)。


◇ 備考

 所要時間: 総プレイ時間約7時間


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

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