戦場デ少女ハ躰ヲカケル |
発売日:2006.03.24 / cyc |
全CGと回想を埋めてとりあえずコンプ。
所要時間は1stプレイで約18時間くらいでしょうか。
二周目以降の特典は汎用ユニットの初期レベルが若干上がってる程度なので2ndプレイ以降もエンドまでの時間は1st時と大差なく、全エンド制覇にはかなりの時間を要します。
私はステージ8からのデータを使い回しましたが、それでも結構大変でした。
かつては有能な軍人だった日系アメリカ人の主人公「ショーン・クロサキ」。
今では軍を辞め、南国のリゾート地「アルジェスタン王国」で妹と共にバカンスを満喫していた。
しかし突然軍事クーデーターが発生し、主人公の指揮官としての才能に目を付けた革命軍によって妹を人質に取られてしまう。
やむなく主人公は革命軍に協力することになるのだった…というあらすじ。
近代兵器を用いたウォーシミュレーション。
戦闘ステージは15種類とのことですが、実際は各ヒロインのストーリーに関わるサブステージが1つずつ(計5つ)とTrueエンド条件を満たした時に発生するラストステージもあり、最も多い時で計21回の戦闘が発生することになります。
舞台となる王国は女性上位社会なのでエロゲらしく軍隊にも女性が多め。
ヒロインは5人で中盤あたりまでは全員のストーリーの同時進行が可能です。
ただしシナリオを進行させるためのフラグはヒロインの戦闘ユニットとしてのレベルとなっている為、お目当てキャラのレベルが他キャラより低くならないように気を使う必要あり。
大筋のストーリーは小さな村の開放から始まり、段々と重要拠点の攻略をさせられ革命軍の主力となっていくというオーソドックスな展開で、これらに主人公や各ヒロイン達のエピソードが挿入される感じの流れになってました。
ヒロイン達は貴族階級制の貧しい身分の者がほとんどで主人公との考え方や価値観の違いと言ったものを良く表せていたと思います。
ただヒロイン達は他人(例えば主人公)を利用したり、下品な言葉で罵倒し合う描写などが多いため、いわゆる萌え要素は低め。
もっとも前者に関しては貧民階級出が多い上に戦時中という余裕の無い状況下の描写としては悪く無かったし、後者も「生理ナプキンを喉に詰まらせて死んでしまえ!」とか「ケツの穴にパイナップル突っ込んで月まで飛ばすぞワレ!」とか軍隊らしい(?)下品な言葉の応酬がそれなりに楽しめました(苦笑)。
ヒロイン達は序盤から終盤まで登場するし、イベント数もそれなりにある反面、サブヒロイン達の扱いはかなりいい加減な印象を受けました。
大体は戦闘ステージを一定ターン以内にクリアすることで捕獲、その後は都合の良い展開でHシーンが発生して主人公に協力的になるというワンパターンのみ。
中にはTrueエンドを見るのに重要なキャラも居るのに主義も主張も中途半端なヤリ捨て展開ばかりなのが個人的には不満でした。
そしてそれ以上に主人公の原動力となっていた妹の扱いが不満。
なんつーか、長い戦闘に耐えてきた結果がコレかよ…という感じでリアルで「orz」なポーズを取ってしまいたくなりますよ。
別に死別する訳ではないし、都合の良過ぎるハッピーエンドというのも白ける可能性がありますけど…個人的にはせめて回避ルートくらい用意して欲しかったです。
戦闘シーンは敵/味方単位でのターン制。
戦車系がメインの構成ですが航空機や自走砲を上手く使えれば難易度は低めだと思います。
ヒロインユニットが破壊されても死亡することは無く、次ステージでは平気な顔で出てきたりするので緊迫感が薄いのが難点かな。
ユニット自体も資金をやり繰りして増やす訳ではなく、勝手に追加されていくだけなので有り難味も薄いですし。
それと序盤は比較的サクサクと進むものの、中盤以降は敵側との物量差で一回の戦闘がかなり長引きます。
私はこの手のSLGでは自軍が劣勢で圧倒的な国力や兵力を持つ相手の侵攻を捌く…という展開が大好きだったりするので終盤での自軍ユニット数30に対して敵ユニット数90超えなんていう三倍以上の戦力差を目にした時なんかは「うきゃ〜」なんて喜んでるのか良くわからん悲鳴を上げながら結構楽しんでました(笑)。
ただ…単純に物量差だけなら問題無かったのですけど、このゲームは敵も味方も命中率が異様に低いのが大マイナス。
せっかく効率の良さそうな侵攻ルートを模索しても弾を外しまくって無駄骨になる事が多い上に、各ユニットには残弾数が設定されていて弾切れになったら一度補給ポイントまで退く必要があるのでストレスが溜まるのです。
しかもどのヒロインルートでも戦闘ステージが同じ為、何度も繰り返すと流石に飽きるんですよね。
まぁ命中率に関してはやはり不満が多かったのか、メーカーサイトで命中率アップの差分が公開されていて、それを適用することでかなり改善されましたけど、やっぱりヒロインルート毎に終盤の展開や難易度にある程度の変化が欲しかったところです。
エロシーンはヒロイン一人あたり1〜2回程度。
サブキャラは12人ほどで、これもエロイッカイズツ。
基本的には和姦ですけどエロ描写はかなり薄めです。
一部のキャラは輪姦されたりしますが、やっぱり描写が薄かったり事後描写のみだったりで中途半端な印象でした。
あとはオマケ要素として一度エンディングを迎えたヒロインは次回プレイで自慰シーンを見れます。
まぁこれも実用に耐えれる内容ではありませんでしたけど。
まとめとしては戦闘SLG物としても戦争を描いた物語としても中途半端な印象。
個人的にはSLG部の難易度をもうちょっと上げてヒロインの生死とか戦闘中のイベントや演出とかで緊迫感を出して欲しかったところです。
キャラ毎の雑感は軽く(ネタバレあり)。
アリシア・ロロッガ
ヒロイン達の中では普通っぽさが個性になっている娘。
戦争で人を殺す事に疑問を感じつつも敵の補給部隊が砂糖を運んでるのを見て躊躇なく撃って砂糖を強奪し、主人公の為にクッキーを焼く…という展開が印象的でした(その後に猛烈に後悔してますが)。
ダスティが主人公と仲良くしてることで他の女兵士から集団リンチを受けるシーンで、一緒になってダスティを蹴る…というなかなかの黒さも見せてくれます。
クリスティーナ・デオロット
あだ名が「ダスティ(ゴミくず)」と言うほど役立たずのドジ娘。
転んで銃を暴発させるなど、軍隊に置いておく事が理解不能。
隊長である主人公のお気に入りになればドジをしても隊に置いて貰える…という思いから主人公に抱かれたりとこの娘もなかなか黒いですな。
サフィナ・カネンメイヤ
主人公の副官だが実際は主人公の監視役。
貴族を恨んでいて貴族の捕虜の扱いで主人公と揉めて上官である主人公をぶん殴ることもある激情家。
つーか主人公情けなさすぎ。
サムとの下品な罵倒合戦をするわサドだわで、何処にヒロインとしての魅力を感じれば良いのか理解不能だったキャラです。
サミー・スティーブンス
サムというニックネームで呼ばれる陽気な傭兵。何故か関西弁。
主人公を連れションに誘ったり下品な言動が目立つもののゲームのムードメーカー的な存在で悪く無いキャラでした。
かつて主人公とは敵対していて、主人公に親代わりだった傭兵を殺されているという過去あり。
エンディング間際の展開はわりとお気に入りかも。
アフィ・モコエナ
元は政府軍に属していた戦車乗り。
主人公の陣営に付いてからも仲間から孤立して集団レイプされたりと不憫なキャラ。
主人公に心を開いた後の描写をもっと描いて欲しかったですね。
お気に入り順は…どのキャラにも魅力を感じなかったので省略します(^^;
私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆
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