ダンジョンクルセイダーズ 〜TALES OF DEMON EATER〜 |
発売日:2006.12.15 / アトリエかぐや TEAM HEARTBEAT |
全CGと回想を補完してコンプしました。プレイ時間は本編終了まで約36〜37時間くらい。
やり込みモード(EXPANSION MODE)を含めると48時間ほどでした。
悪魔フェルエトの“魔力”がその身に封印されている主人公「クリフ=ヴァーンガルド」は自身と同様にフェルエトの“魂”がその身に封印されている幼馴染のセシリアと共に逃亡生活を送っていた。
彼らの目的はセシリアとフェルエトを分離させる為に必要な「契約の宝珠」を探し出すこと。
そして辿り着いたルーレブルグの地下迷宮においてついに宝珠を持つ者との遭遇を果たす。
しかし必要な宝珠は全部で6つ。
主人公達は残りの宝珠を求めてルーレブルグの地下迷宮の探索を続けていくことになる…というあらすじ。
アトリエかぐや初の「3DダンジョンRPG」。
全15章立てで各章ごとに探索するダンジョンが追加されていきます。
一度潜ったダンジョンは以降も探索可能。
ただし情報屋から依頼されるフリークエストというものもあり、こちらは発生タイミングの時だけしか潜れません。
このフリークエストは発生した章を過ぎると以降は発生しなくなるようです。
メイン級のヒロインは4人(皆パーティメンバー)ですが、ストーリー展開は基本的に一本道。
各章に対応するダンジョン内でボスキャラを倒すとイベントパートへ移行し、全てのイベントを終えると次の章へ…という事を繰り返す構成。
物語的にはだいたい中盤まではヒロイン達がパーティに加わるまでの流れとか種族間の確執などの設定がいくつか語られていき、終盤近くになると敵の黒幕にあたるキャラが動き出してくる…という展開。
本来なら敵の黒幕が判明したり、それに関連して発生するイベントなどは少なからずプレイヤーに衝撃を与えるものですが、この作品に限っては物語としての意外性は無し。
それというのもマニュアルのキャラ紹介で思いっきりネタバレしてくれるためです。
しかも勘の良い人が想像できる程度のモノでは無く、「ザ・ラスボス」とか「部下に輪姦される」とか「格好良く死んでもらう」とか思いっきりバラしてくれるのですよ…。
まぁそんな訳なので物語的な盛り上がりはほとんどありませんでした。
ただ、この作品の世界観は同社の『マジカルウイッチアカデミー(MWA)』や『アマツ』と同じで、イベントや会話の中で両作品に関連するネタが割と豊富に出てくるのでどちらもプレイ済な自分としては中々に楽しめましたです。
逆に未プレイな人には厳しい評価になるかも知れませんが…。
時系列的には『アマツ』→今作→『MWA』の順で、今作のイリスは『MWA』で学院長をする前なのですが、ツカサの先祖に出会ったりアルシアの祖国にある水晶樹の件を憂いたりとMWAネタもばっちり。
他に『人形の館』のヒロイン達によく似た三人組が出てきますが…こちらは似ているだけで関連性は無い模様。
んで、肝心要のRPGパートのほうは…プレイ前まではあくまでメインはキャラ主体のストーリーの方でRPG部分は進行上のオマケ要素程度だろうと高を括っていたのですけど、予想以上に本格的でちょっとびっくり。
実際RPG初挑戦にしては割と良く出来ていたと思いますが、なまじ本格的な作りになっているが故にオマケ程度のRPGだったら気にしなかったであろう細かい不満点とか物足りなさも色々と出てくる破目になりました。
まずダンジョン構成が単調で退屈です。
ダンジョン内部は序盤でも入り組んでたり何も無い小部屋が大量にあったりしますが、オートでマッピングされていくので迷うことは無く、実際に行く手を阻むものと言えるのはロック式の扉くらい。
これも全てフロア内にあるスイッチだけで解除可能なので、基本的には落とし穴も含めてフロア内を隅々まで探索すれば詰まる事はありません。
エロゲ難易度としては無難なのかも知れませんが、「イロイッカイズツ」じゃないけど個人的にはもうちょっと謎解き要素が欲しかった。
トラップ関連もダメージ床や回転床くらいしか無いし、イベントアイテムが全く登場しないのも物足りないですね。
つか回転床って方向感覚を狂わすのが目的でしょうに…オートマッピングされる今作では意味無いんじゃ?
それと魔法系が使い物にならないのも不満。
スキルポイントに応じてある程度まで取捨選択できるのは良いと思いましたが、レベル制限は必要無かったと思います。
例えば魔法使いキャラでも全体攻撃魔法はLv40にならないと覚えられないのですが、そのレベルになる頃には前衛キャラにもグループ範囲攻撃可能な装備が出てくる上に魔法よりも威力が高かったりするので、わざわざMP消費してまで魔法を使うメリットが無いんですよね。
もともと今作の場合、魔法はMP消費が10単位なのにレベルアップ時の増量値は大体5〜6前後…酷いときは1しか上がらない時もあって魔法の乱発が出来ない仕様なのだから、もっと威力を上げるか取得時期の制限を無くすかして欲しかったです。
あとは…個人的な要望になるけどアイテムの取得/未取得がひと目で判るリスト画面が欲しかった。
折角大量のアイテムがあるのだからコレクター魂を煽る面でも効果があると思いますし。
加えてレア系の武具も数種類用意してくれると尚良し。
他に操作系、エンカウント率の高さ、ステータス異常の高さなども人によってはネックになりそうな気がしますけど個人的にこのあたりは許容範囲。
操作系は確かに褒められたものではありませんし、ショップでのアイテム売却画面と装備画面の構成が同じため装備するつもりが売却してしまって泣いたりもしましたけど…描画速度が遅い訳ではないので特にストレスは感じませんでした。
まぁ過去に『戦女神2』とかプレイしてこの手の操作には耐性がある…というのも理由と思いますけどね。
エンカウント率やステータス異常の高さも、ここまで高いと逆に最初から諦めが付いたり覚悟できたりする分、中途半端なものよりもストレスは感じないものです(笑)。
ゲームバランスは正直あまり良くないかも。
次の章の雑魚敵が前の章のボスキャラより大ダメージを与えてきたりするので防御力を軽視してると章が変わった途端に瞬殺されることも…。
特に終盤は魔法防御を高めないとボコボコ死にます。
逆に防御力を最優先で強化すれば特に苦もなく進むのですが…これはこれであまり面白みは無いような。
次いでエロ方面。ヒロイン級キャラの回想数は7枠ありますが主人公の挿入シーンまであるのは3回前後でした。
主人公とのエロは当然全て和姦。
連戦率が高く、尺は長めですし声優さんの演技も安定しているので実用度はそれなりに高いと思われます。
他にはダンジョン内で全滅した際に敵キャラに凌辱されるシーンが各ヒロイン1回ずつ。
こちらはキャラによって輪姦だったり触手だったりとまちまち。
サブキャラと主人公との和姦エロも結構充実してますね。
フリークエスト達成時のご褒美要素も含めると登場する女性キャラには一応ひと通りエロシーンが存在する事になります(挿入無しなキャラも居るけど)。
何人かのサブキャラは敵に凌辱されるシーンもあって、こちらはヒロイン達と異なり回避不可。
和姦好きな人には厳しい展開かも知れませんが、某キャラの凌辱で処女を散らすシーンとかはなかなか良い感じだったと思います。
ヒロイン・サブキャラを含めた3Pなど多人数プレイなども数は豊富。
もともと主人公が女性キャラ達を食いまくる入れ食い展開なのでハーレム・多人数プレイ好きとしては中々に満足度の高いタイトルだと感じました。
RPG部分に力を入れた事でプレイ時間のほとんどをダンジョン内部で過ごすことになり、従来のアトリエかぐや作品のようなプレイテンポの良さが損なわれている感は否定できませんが、慣れないジャンルの割にRPGとして普通に楽しめた事は個人的に好印象。
もちろん色々と物足りない部分はありますけど、出来れば今回限りで終わらせずに今回培った経験を活かしてより質の高いRPGを作ってくれることを希望したいところです。
ヒロイン別雑感は軽く(一応ネタバレあり)。
セシリア=ウェンスアーク
クリフの幼なじみで体内に悪魔フェルエトの魂を封じられ、フェルエトと肉体を共有する聖騎士。
初Hまでは何かと嫉妬攻撃をしてくるので正直鬱陶しかったのですが(酷っ)、初H後に「他の女へ手出しOK」許可を頂いてからは愛着が沸きました(笑)。
それまで鬱陶しく感じた嫉妬も可愛いヤキモチ程度に感じられるから不思議です。
戦闘ユニットとしては物理防御・魔法防御ともに高く、アンデット系の敵に高いダメージを与えられるので中盤までの主戦力でした。
ただフェルエトとの合体技「浄撃天魔斬」が思ったより威力が低くてしょんぼり。
エリカ=ルーレブルグ
物語の舞台となる街ルーレブルグの領主の娘。
母親はディルガ族という先住民族の巫女で、その娘であるエリカはこの地の精霊に好かれている…らしい。
おっとり系の性格だがエロ方面には前向きで、キャラデザインも含めて個人的には一番のお気に入りヒロイン。
ただ打撃・魔法ともに威力が低く、戦闘では使い物になりませんでした。
一応回復要員としては役に立ちますが、エリカ自身が受けるダメージも死亡率も一番高いため、やっぱりお荷物…。
頼みの綱の大精霊も駄目駄目でした。
アヤメ=ノイエンドルフ
主人公達の住む屋敷のメイド長。
かつては傭兵団の長を務めていたが、食い詰めてしまった事でメイドに転職したらしい。
メイドよりも傭兵としての設定が多く語られるし、実際メイドとしてはアヤメより三人組の方が印象に残っているのですけど…まぁ戦闘力の高いメイドさんはエロゲのお約束だし良いか。
戦闘では八方手裏剣という高い攻撃力を持つ武器を早い段階で入手できるため、メインアタッカーになります。
つかこの武器…絶対出現タイミングをミスってるだろ。
その後も神雷というグループ攻撃可能な武器が出てくるので装備スキルのチェインIIと合わせれば攻撃面では申し分ないのですが、防御力…特に魔法防御に難ありなのでこれを装備で上手くドーピングできるかが鍵になりますね。
イリス
言わずと知れた後のウィザーディア魔法学院の学院長。
記憶喪失のままダンジョンを彷徨ってるところを主人公達と遭遇して仲間になる。
正体は天地の守護精霊イリスティアで、この世界では神のような存在。
ネレイスとかリビティナといった姉妹も居るようなので、もし同世界観の作品が出るならこのあたりが関連してきそうですね。
戦闘では使い物にならないキャラパート2。
先にも書いたようにこの作品は魔法が軽視されてるし、雑魚戦闘はほとんどオート+CTRL押下で流してたので空気ユニットと化してました。
お気に入り順は
エリカ > イリス > セシリア > アヤメ
私的満足度: ★★★★★ ★★+☆☆☆
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