Rascal・改 − Game Impression
[メニュー枠OFF]

ビーストブリーダーズ
発売日:1996.06.28 / ぷち

◇ あらすじ

 人間と獣人(ビースト)が生きる世界バイアストリア。 主人公「アルバート」はそのバイアストリアにある国の一つアスタル皇国の庭番をしていた。 そしてその国の第二王女「エリスティア」と恋仲でもあった。
 しかしその身分違いの恋が国王の知るところとなり、アルバートは城を追われる身となってしまう。 追手の手からからくも逃げ切ったアルバートだが遂にアリアの森で力尽き倒れてしまう。 そんなアルバートをその森に住むビーストの少女「シェリル」が見つけ、彼女に介抱されてアルバートは何とか一命を取り留めたのだった。

 ビーストを奴隷のように扱う人間をビースト達は嫌悪していたが、不思議とアルバートはシェリルやその妹の「メルティー」そして村の住人達に歓迎され、アルバートもこの村で生きて行こうと思い初めていた。
 そんなある日、アルバートの耳にアスタル城が襲撃され王女エリスティアが拉致されたという情報が飛び込んできた。 王女の身を案じたアルバートは単身アスタル城へ向かう決心をするのだった。


◇ ゲーム概要

 ゲーム進行はADVパートとタクティカルバトルよる戦闘パートをこなしていく事によって進行します。 ステージ数は21(戦闘回数は22回)で、各ステージ終了時に武器やアイテムの購入ができます。
 また、戦闘ではメインキャラ以外のビースト達は「着ぐるみ」という物を装備する事により、その着ぐるみの特徴を生かしたキャラに変化します(例えば「サラマンダー」の着ぐるみだと炎の魔法が使えるといった具合)。 着ぐるみも各ステージの合間に店で購入する事が出来ます。 ついでに敵キャラも殆どがこの着ぐるみを装着したビースト達だったりします。 しかも全て女の子(笑)。


◇ システム

 ArchAngel Ver.3というシステム上で動作しています。 起動すると画面が全て黒く塗り潰され中央に640×480程の画面が現れ、そこにゲーム画面が表示されます。 なんかDOSゲームをやってるような感覚でした。ちなみにシステムカラーを256色設定にしていないと起動しませんでした(汗)。

 セーブは各ステージ毎の合間に6ヶ所に登録出来ます。 ロードもその時しか出来ません。 戦闘中は「中断」する事でセーブ出来ます(ゲームも終了してしまいますが)。 この辺りは今一使いづらいですね。 おまけはCGモードがあり、一度エンディングを見た後に入れるようになります。


◇ グラフィック

 CGは256色で描かれているようです。 原画は「犬上尚雪」さん。キャラクターデザインは中々可愛くって良いです。


◇ サウンド

 BGMはMIDIで全13曲。 効果音はWAV。音声はありませんでした。 曲の感じは可もなく不可もなくと言った所でしょうか。 残念ながら特に印象に残りませんでした。


◇ 感想まとめ

 戦闘シーンは超が付く程簡単です。 おそらく戦闘部分が難しくて先に進めないと言う事は無いと思います。 それよりも私の行く手を阻んだ強敵は……バグでした(泣)。
  戦闘開始時にいきなり画面のスイッチ座標ずれ…ようするにスイッチ押下しても無反応で全然関係ないポイントをクリックするとスイッチ判定されるという現象…が度々(特にボスがいるステージで)発生しました。 対処法はなんとか中断させてからもう一度ゲームを立ち上げて再開すれば直ります。 それと戦闘中にいきなり不正な処理エラーで落ちる事もしばしば…。 戦闘そのものは軽いし、操作性も結構良かっただけにバグの存在が残念です。

 後はイベントシーンですが、なんか主人公にとって都合の良い展開ばかりでちょっと個人的に納得いかなかったです。 それなりに見せ場や濡れ場はあるのですが、もうちょっと演出を凝ってもよかったと思います。 エロシーンは少々薄味でした。

 それとマニュアルにはマルチシナリオを採用したシミュレーションゲームとの記述があったのですが、特にイベントで選択肢が出た訳ではなく1本道シナリオっぽいのですがどうなんだろう、この辺は? まさか戦闘のターン数や途中離脱したキャラによって分岐するのか?
 などなど、不満点や不明点が結構ありますが、バグを除けばSLGとしては無難な作りになっていたと思います。 猫耳属性の方はプレイしてみても良いかもしれません。キャラも可愛いですし。


私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO