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Graffiti −グラフィティ−
発売日:1997.07.04 / ぷち

◇ あらすじ

 高校2年の主人公「高杉 弘樹」は父親が蒸発、母親が海外へ単身赴任中という家庭の事情から腹違いの妹である「美咲」と2人暮らしをしていた。 だが冬休みが明け、学校へ登校しようとしていたところに母親から電話があり、4月から母親の元で暮らすように言われる。 嫌がる弘樹に対して母親は主人公に好きな娘が居るのだと勘違いし、恋人を紹介すれば今まで通りこちらで暮らしても良いと言ってきた。 女友達は多いが恋人は居ない主人公は、はたして無事に恋人を作る事ができるだろうか?


◇ ゲーム概要

 ゲームの期間は1/6〜2/22までの約2ヶ月間。 1日の構成は平日だと「午前」「お昼」「午後」「放課後」に分類され、それぞれ学校内(放課後は学校外も可)の移動が1ヶ所だけ可能です(ただし移動した場所で誰にも会わないときは別の場所に行ける)。 休日はイベント発生条件が揃ってないときは何も起きません。

 登場する女の子は全部で11人でその殆どは別の女の子のイベントを同時進行させないとストーリーが進まないようになっています。 イベントは何度も女の子に会って決められた条件を満たし、決められた場所へ行くと発生します。 またイベントの最中に選択肢が出ることがあり、その選択内容によってもエンディングを迎えられる娘が変わってきます。 各女の子には「機嫌」というものがあり、長い間ほっとくと不機嫌になってしまいます。


◇ システム

 「ArchAngel Ver.3」上で動作しています。 画面サイズは640×480固定で、それ以上の解像度の場合は回りが全て余白(というか余黒か?)になります。

 音声切り替えやメッセージスキップが一応あります。 セーブは6ヶ所とちょっと少な目でゲーム中の場所移動の直前でセーブ/ロードが可能になっています。 不便なのはゲーム中にタイトル画面に戻れない事でしょうか。 おまけとしてはCGモードがあり、CGの達成率も表示されます。


◇ グラフィック

 256色で描かれています。 原画は「あらなが輝」さんで同社の『メモリーズリフレイン』と同じ方。 各ヒロイン毎に大体10〜15枚くらいのCGがあります。 まぁ枚数的には妥当な数ではないでしょうか。 キャラデザインは好みが別れそうですが、私は好きです。
 通常画面の立ちポーズなどは固定になってますがテキストウインドウの横にキャラの表情を表示するフェイスウインドウが会話のときに出てきます。 背景は実写取り込み…かな。


◇ サウンド

 BGMは全てMIDIですが、これってXGなんですね…SC-88Proだとプレーする度に音色が違うんですけど…(汗) 曲数は全11曲でまともに鳴れば(ぉぃ)悪くないと思います。
 それとエンディングテーマは「近藤 みらの」と「吉見 裕子」の時だけボーカル曲が流れます。 これがまた結構良いです。もちろん唄ってるのはそれぞれの役の声優さん。 ちなみに初回限定版だと、エンディングテーマ「Memories」のシングルCDがおまけで付いてきます。初回版以外のパッケージを見たことがありませんが…。

 音声は主人公以外はフルボイスになっています。 演技の方は一部のキャラで不満があるものの概ね良い出来だと思います。


◇ 感想まとめ

 各ヒロイン毎のイベントは結構多く、シナリオも楽しめるのですが、やっぱりちょっと人数が多くないかな?と言うのが正直なところ。 しかもほとんどのヒロインは他ヒロインと同時進行させないとシナリオが進展しない設定なのに、同時攻略はほぼ不可能という何とも時間のかかる仕様なのが辛いです。
 マニュアルには親切にキャラ別の学校内の出現場所と時間が書いてありますが、重要なイベントなんかはその出現表以外の場所で発生したりするので難易度もかなり高めになっています。 ですが、ある程度フラグを消化して特定のキャラのシナリオに入ってしまえば後はオートでイベントが発生して進んでいくので後半はストーリーに集中できると思います。

 ちなみにこのゲーム、EuphonyProductionが出した『はぷにんぐJOURNEY』と制服が同じ事からどうやら同じ学園みたいですね。 アセンブラージュ系の恋愛ゲームでよく出てくるベルスクエアという遊園地もあったりして、このメーカーさんのいくつかのタイトルと同じ街が舞台になっているようなのでメーカーのファンの人は結構ニヤリとできるかと。

 原画さんやメーカーのファンの方か、もしくは時間がある程度あって、1つのゲームをじっくり遊びたい人向けのタイトルだと思います。


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

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