| SweeperS！ |
| 発売日：1997.10.31 / ぷち |
◇ あらすじ
主人公「拓也」は何処にでもいる普通の大学1年生。
ただ霊を呼び込みやすい体質が災いして1つ年上の幼なじみ「水木風子」には昔から頭が上がらないでいた。
彼女は幽霊や妖怪の類を退治することを生業としているスイーパーで幼い頃から助けてもらっていたのである。
今回、拓也の高校時代からの恋人「楠原美幸」と温泉旅行へ行くことなったのだが、その旅行に「依頼された仕事と同じ所だから」と風子もついてくる事に…。
そして、もちろんそこでも拓也達は幽霊騒動を起こすことになるのだった。
◇ ゲーム概要
選択肢を選んでいくことで進行/分岐するオーソドックスなADV。
ゲーム構成的には幾つかの章に別れていて前半の章では共通イベントが多いのですが、中盤以降は選択肢によって微妙に内容が変化し、場合によっては飛ばされる章もあります。
ただ大まかなストーリーはほぼ一本道なので途中で詰まることはまずありません。
◇ システム
まずインストール時に最小かフルか選べます（最小150KB／最大25MB）。
HDDの残容量が不安な私は最小でプレイしましたがそれほど重くはなかったです。
それとCAPSキーON状態で「．」キーを押す事によってメッセージスキップができます。
セーブ／ロードは各章の決められたポイントでしか行えません。
セーブに関してはそれでも良いのですがせめてロードは何時でも出来るようにしてほしかったですね。
セーブデータは最大6ヶ所でどの章にいるかを表す通し番号が一緒にセーブされます。
それは良いのですがセーブした後、勝手にメニューを抜けてしまうのはいただけません。
つまりセーブして一旦別データをロードということが一度に行えません。この辺は何とかしてほしかった。
◇ グラフィック
256色で描かれているようです。キャラクターデザインは「沢杜いつむ」さんで、個人的にはかなり気に入ってます。
ちょっと頭が大きすぎる感じもしますがそれもまた良しということで(笑)。
CGモードは一度エンディングを迎えるとおまけとして追加されます。
ただしCGを見てセーブだけでは登録されないらしく、一度そのデータでエンディングまで迎える必要あり。
◇ サウンド
BGMの音源はXGのMIDIです。曲数が少ないこともあるのですが、聴いていて印象に残ってる曲というものがありませんでした。
CVの方は中々良かったです。演技もそうですがキャラクターに合った配役になっていて聴いていて違和感ありませんでした。
ちなみに主人公以外フルボイス。効果音はWAVファイルになってました。
音楽モードはありませんがMIDIファイルがフォルダの中に転がってるので勝手に聴くことができます。
◇ 感想まとめ
ヒロインのキャラ立てがなかなか良く、わかりやすいストーリー展開がテンポよく進むのでプレイ感は良好でした。
ただ粗がいくつかありまして… まずゲームが章立てになっていて分岐によっては発生しないイベントもあるのに、後半いかにもそのイベントが発生したかのようなテキストがあったが少々戸惑いました。
特に清美の章の始めに清美に対して何もしてない主人公がいきなり「昨日はごちそうさま」とか言い出したときは？？？？でした。
他にも後になって別ルートでイベントがある事を知ってから「ああ、このイベントのことか」となる場面が結構あったのが残念なところです。
まぁ上記のようなシナリオ展開の整合性とシステム回りのお粗末さにさえ目を瞑ることができれば物語自体は結構良いと思います。
敢えて難を言うなら最後の敵との戦いになっても緊迫感が伝わらなかった事でしょうか。
登場キャラクターは皆良い感じです。特に由香里の章などは彼女の切ない気持ちが良く表現されていて感動しました。
「拓也さんに…私の姿を見ていただきたいんです。頑張って尽くしているところを…拓也さんに覚えていて欲しいんです。それが私が拓也さんのそばにいられた唯一の証明だから…」
なんてセリフが出てきたところではもう…。（ちなみに上の台詞はＨシーンじゃないですよ）
このゲームがぷちブランド初プレイでしたが、ネット上で話題になっている大手メーカー以外にもキャラ萌えする魅力的なヒロインを描けるメーカーがあることが妙に嬉しくて、アセンブラージュ系列のみならず他のマイナーメーカーにも目を向けるきっかけにもなったタイトルでした。
そして「マイナーなゲームだけど面白い」と感じるゲームの方が稀だということに気付くのはそう遠い未来ではなかった訳ですが(苦笑)。
まぁとりあえずこのタイトルに関しては予備知識全く無しの衝動買いであったにも関わらず予想以上に楽しむことができて満足しています。
私的満足度： ★★★★★ ★☆☆☆☆
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