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星のピアス
発売日:1999.11.26 / ACTRESS

◇ あらすじ

 西暦2100年、人類はその開発の手を遠く火星まで伸ばしはじめた時代。 宇宙大学に在籍している主人公は地球での卒業試験になんとか合格し、最終試験を受ける為に火星にやってきた。 最終試験が実施されるまでの一ヶ月間、主人公と同じく地球での試験をパスした5人の女の子達と火星ドームで過ごしていく事になるのだが…はたして無事に最終試験に合格し卒業する事ができるだろうか。 そして卒業後の主人公は?


◇ ゲーム概要

 火星ドーム内を移動して女の子に出会い、会話によって好感度を上げて仲良くなっていくタイプの恋愛ADV。 ゲーム期間は1ヶ月(30日)で1日が10:00〜22:00まで行動可能となっていて、場所移動する度に1時間ずつ経過していきます。

 場所移動は移動先に誰か女の子が居る場合にはその地点にハートマークが表示されるので誰にも会えずに時間が過ぎていく…という状況にはなりませんが、名前までは表示されないので“お目当てのヒロインを見つける作業”が発生する事に変わりはないですね。
 更にこのゲームの場合、10:00〜14:00の間にある程度の授業数をこなしていないと強制的に補修授業で1日潰れる場合があるので女の子ばかり追いかけてても駄目。 でも他のヒロイン達も授業を受けるために教室によく居るので難しく考える事もないんですけど。 あと各ヒロインにつき1つミニゲームがあり、場合によってはCG補完の為にわざと失敗する必要もあります。


◇ システム

 インストール容量は約180MB。システムは『セデュース』と同じMEGUなので細かい点は省きますが…これって私の環境だと結構重いんですよね〜。 ちなみにアクトレスのページから修正ファイルとMEGUの最新版がDL可能なのでプレイ前に修正ファイルは入れてた方が良いでしょう。
 セーブは主人公が自室に居る時、又は1日の終了時に可能ですが、イベントによってはセーブできない場合もあるので注意が必要。 保存可能領域は10ヶ所でゲーム中の日付や実際の日付、更にコメントも付ける事もできました。 ただしロードはタイトル画面からしか行なえないようになってて、ちょっと不便です。
 それとこのゲームはCD2枚を使用するのでゲーム中(17日以降)に入れ替えが発生します。 これも何度もやってると結構面倒なんでできれば1枚はHDに入れられるような設定も用意しておいて欲しかった。


◇ グラフィック

 原画は「金目鯛ぴんく」氏。まゆにちょっと特徴がある気がしますね。 それと…ヒロイン達がやたら筋肉質に見える塗りがちょっと気になったかも(笑)。
 CGは背景がちょっと寂しい気もしますが舞台設定的にしょうがないのかな…。 イベント絵は結構綺麗だと思いますが、枚数が少な目なのがちょっと残念。
 CGモードは誰かとハッピーエンドを迎えればトップメニューにおまけが追加され、そこから入れます。 他にもHシーン回想モードや卒業後のおまけシナリオ(というかエピローグ)が見れるようになってました。


◇ サウンド

 OPとEDはヴォーカル曲がWAVで再生、その他のBGMはMIDIになっていて曲数は計40曲。 MIDIの方は特にお気に入りの曲というのは無いけど全体的に良い感じでした。
 ヴォーカル曲の方の印象はOPの「恋のパステル」はギャルゲーらしい印象に残る曲。 バッドエンドの「ティーのおいしい入れ方」はユーロ系の曲調が良いけど歌詞が笑えた。 ハッピーエンドは2バージョンあり、エリス役の方が歌ってる方がちょっと危うい感じでした。 初回版ではおまけでドラマCDが付いていて、そっちにヴォーカル曲のCD-DA版が入ってます。
 CVはヒロイン5人がフルヴォイスで演技もよさげ。 でも主人公の名前が固定じゃないので名前の部分が抜けるのが惜しいです。 面白いのがゲーム終了後に出るパスワード(数パターンある)を主人公の名前として開始するとヒロイン達がその名前で呼んでくれる事かな。 音楽モードに入る条件はCGと同じです。


◇ 感想まとめ

 ゲームを全体を通して見ると結構細かい所まで丁寧に作り込まれていて良いと思います。 例えばあるヒロインとのイベントの後、別の場所で同じヒロインと再開すると「また会ったね〜」とか「私の後付けてる?」と言った挨拶(?)から会話が始まったり、好感度や消化イベントによって同じ時間帯のイベントでも会話の内容が異なるといった具合になかなか凝ってます。

 ストーリーは火星を舞台にしているという事を除けば、特にこれといってインパクトのあるイベントが展開する訳じゃないのですが(リンダはちょっと例外的に設定に合っていたけど)、 全くの他人から地道なコミュニケーションを通じて段々と仲良くなり次第に惹かれていく…といった過程がよく描かれているので、この手のゲームにありがちな「何時の間にか好かれてた」という状況にならない(なりにくい)のが好印象。 「純愛系コミュニケーションアドベンチャー」と銘打ってるだけはあります。 この辺りは他の恋愛ゲーム作ってるメーカーさんも見習って欲しいものですね。

 次に不満点。まずは何と言っても場所移動でお目当ての娘を見つけるまでの作業が非常にかったるいという点。 移動先に表示されるのがハートでなく顔アイコンになるだけでもかなり快適になると思うんですが…。 加えて動作(描画)が遅く、1日に何度も場所移動をする割にはセーブやロードが不便なので途中で何度も流れを止められたのが本当に惜しいです。

 エロシーンは各ヒロインにつき2〜3回発生しますが…中身薄すぎ。 前作『セデュース』のあの濃さは何処へ行ってしまったのやら(苦笑)。

 そんな訳でまとめると「良く出来ていて見るべき点も多いけど惜しい点も目立つ」ゲームですね。 とりあえず動作をもう少し軽くして下さい(ぉ


◇ お気に入りキャラ

 「朧月藍子」。日本人なら黙って黒髪&和服?


私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO