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フェチ3 表の記憶
発売日:2005.06.03 / U・Me SOFT
 全CGと回想を埋めてコンプしました。プレイ時間は合計5時間弱と言ったところ。

 数年ぶりに故郷に帰省した主人公が、かつてこの地で関係を持った女性との思い出と、その女性とのこれからの関係を描いた短編集という感じのゲーム構成。 ヒロイン別に全部で5つのシナリオがあり、ゲーム開始時にどのシナリオをプレイするかをプレイヤーが選択します。

 5つのシナリオは話としては独立していますが、舞台となる町とか主人公やヒロインの基本的な設定などは全シナリオ共通と思われます。 話の流れとしてはどのシナリオも開始してすぐのシーンが実はエンディング直前のシーンとなっていて、物語の大部分が回想シーンで構成されているのが特徴的でした。 つまり開始してすぐ「昔、こういうことがあった」というふうに回想が始まり、その回想シーンでの選択肢次第で回想から戻った後の展開(要するにヒロインとのその後)が変化します。 選択肢の数はどのシナリオも2つだけでなので難易度は低いです。

 各シナリオの中身は基本的にエロシーンの連続構成という感じでストーリー的な深み…とりわけ恋愛模様などキャラの心理描写は薄めな印象。 先に物語の大部分は回想シーンという事を書きましたが、その内容的にもエロシーンの合間にヒロインとの仲の進行状況を淡々と説明してるものがほとんどの「エロシーンダイジェスト」と言う感じなので、キャラに感情移入して物語やエロシーンを楽しむ…という事には向かないゲームではありますね。 一応最低限の説明はされていてプレイヤー置き去り感は無かったので、お手軽エロとしては十分だし下手に冗長になるよりはマシと言えますけど。

 このゲームのメインとなるエロシーンの方はフェラやパイズリにかなり力を注いでいると感じられました。 一つのシナリオで発生するエロシーンは回数的にそれなりにありますが、その半分くらいはフェラ描写…しかも1シーンで複数回発射を実装しています。 特筆すべきは回数よりも声優さんのチュパ音演技で、それはもう凄まじいバキューム音を披露してくれるのですよ。 しかもト書きや主人公のセリフが続く部分ではBG喘ぎ(チュパ音や喘ぎ声をバックグラウンドでエンドレス再生させている…)を実装しているのが偉い。 正直エロテキスト的にはそれほどのエロさは感じなかったのですが、エロシーンの大部分を質の高いチュパ音や喘ぎ声で占められているため実用度は高めと感じます。
 ただフェラの発生頻度に比べ本番の挿入シーンが少ないので自分としては些か食い足りないものがありました。 それと…これは私の属性とは関係ありませんが…淫語などはほとんど出てきませんので淫語好きな人にとっても物足りなさは感じるかも知れません。 ただ一応ヒロインは全て処女なので処女好きの人には嬉しい設定なんじゃないかと思います。
 属性という点ではもうひとつ…登場するヒロイン達のことごとくは巨乳なので、ペタ系しか受け付けないという性癖の人には向きませんね。 遠子なんて88のFカップのくせに「小さい」とかほざくので「謝れ!世のリアル女性達に謝れ!」とか思った(笑)。
 また、エロシーンの回数は多いものの、CG枚数的には不足ぎみ。 同じCGの使い回しが多いので視覚的な新鮮度は段々と薄れていってしまうのが惜しいです。 まぁほとんどのエロCGは半脱ぎシチュなので、個人的にはこのあたりが救いではありましたが(笑)。

 システム面も一応触れておきましょうかね…。一言で書くと「かなり快適」です。 既読と未読で文字色を別けていてスキップも高速。 セーブ時にシナリオ名も表示してくれるので再プレイ時に見分けやすく、ストレスとは無縁だったことは高評価できるかと。 敢えて難を言えばウインドウサイズが640x480と今となっては小さめな事か…。

 「表の記憶」ということで展開するエロシーンは一応全て和姦ではありますが、先にも書いたようにキャラの心理描写は弱くキャラ萌えという点では物足りないものはあります。 あからさまプレイヤー受けを狙ったようなギャルゲ特有の言動が全く無かったのは高評価してますが、エロシーンを盛り上げるスパイスとしてもう少しラブラブ描写は欲しかったところです。 とは言えフェラと巨乳に特化したエロシーンはなかなかよさげなのでAV的にお手軽エロを楽しむ分には割と高い満足度は得られると思います。

 

以下、キャラ毎の雑感(ネタバレあり)。
ちなみにシナリオのプレイの順番は羽鳥編→柚花編→遠子編→霞編→ヒメ編がベストだと思われます。

 

小早川 羽鳥
 地元での学生時代に付き合っていた元恋人。 主人公が地元を離れたために疎遠になっていたが帰郷した際に偶然再会する。 話の展開はHなことに対して奥手だった羽鳥が主人公に言いくるめられて段々とH慣れしていく学生時代の回想がメイン。 フェラ・手コキ・パイズリ・本番・アナルとエロシーンのバリエーションと回数(9回)は全ヒロイン中で一番多く、お世話になりました。

吉川 柚花
 主人公の従姉で母親代わりのような女性。 帰郷した時は既に人妻だが話の内容は結婚前の主人公とのエロ回想がメイン。 結婚を間近に控えた柚花にHな要求をすることに「俺は最低だ」と何度も自己嫌悪するもののヤルことは段々とエスカレートしていくし、婚約者がいながら身体を許す柚花の言動も説得力皆無なので、話としての薄さは他ヒロインと比較しても際立ってます。 エロシーンも他と比べて弱いかな…。

宗我部 遠子
 地元の資産家の娘。 病弱な上に他人に対して心を閉ざしてるという設定の割に主人公と仲良くなる過程があっさりすぎて勿体無いですね。 話の展開としても天之鳥島に渡る流れなども描写に気を配ってくれたら萌え度的にも高くなったと思えるだけに淡々としていたのが残念。 ただエロシーンのフェラ描写は個人的に羽鳥と1・2位を争うくらい気に入っています。

仁科 霞
 某戦国大名の娘。 まぁ前世ものなのですが、ヒロインの設定を考えるとエロシーンへの流れに強引さを感じます。 ただ前世での選択内容によって転生した二人が恋人的になったり主従的になったりするのは良いですね。 それだけに転生した二人のエロシーンも描いて欲しかったところです。

天之鳥島のヒメ
 SF…。一応このゲームにおいて重要な位置に居るヒロインではありますが…物語の舞台とシナリオ展開がこれほど釣り合ってないものも珍しい(笑)。 いちいち突っ込むのが面倒なくらい無理がありすぎるシナリオで正直白けぎみでしたし、キャラ的にもエロシーン的にも個人的には特に気に入ったものが無かったですね。 まぁネタとしては結構楽しめましたけど(苦笑)。

 

私的満足度: ★★★★★ ★☆☆☆☆

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