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恋のフローティングマイン
発売日:1998.06.18 / Active

◇ あらすじ

 高校生活最後の夏に主人公は幼い頃に過ごした街に引っ越してきた。 その街で主人公は幼なじみとの再会、そして新たな出会いを経て残り少ない学園生活を送る事になる。 部活やバイトと忙しい生活を送りつつ主人公は素敵な想い出を作れるだろうか。


◇ ゲーム概要

 場所移動の移動先と会話中の選択肢によってヒロインとの仲を進展させていくタイプのADV。 ゲームの期間は6月中旬から翌年の3/1までと比較的長期に渡ってますが、実際に主人公が行動できるのは「平日の土曜日だけ」です。 日曜日は前日にデートの約束をした場合以外は全てバイトに当てられ、他の平日や休日などは稀にイベントが発生する事があるものの、ほとんど何もなく飛ばされていきます。

 登場するヒロインは7人でそれぞれ好感度のような物があるようです。 この好感度と季節、そして土曜日放課後の移動場所やデートの場所によってイベントが発生する場合があります。 好感度が高くても特定のイベントを見ていないとエンディングを迎えられない場合があります。


◇ システム

 インストールはHDDの容量に合わせて3種類から選択可能。 私は50MBの標準インストールでしたが結構快適にプレイ出来ました。
 セーブは10ヶ所まで登録可能で何時でもセーブ/ロードを行う事ができます。 「f・9」キーによるメッセージスキップをはじめ、音声のON/OFF切り替えも主人公のみOFF、男キャラのみOFFなど幾つかあるのも有り難いですね。
 おまけは音楽モード、CGモードをはじめスタッフコーナーがありました(スタッフコーナーはなんか内輪ネタっぽくて付いていけませんでしたが…)。


◇ グラフィック

 原画は『くすり指の教科書』でお馴染みの「風上旬」さん。 CG枚数がちょっと少ないのが不満ですがキャラは相変わらず可愛い感じに描かれているのでまあ良いかな(笑)。 欲を言えば立ち絵の表情変化でもう少し差分が欲しかったですね。


◇ サウンド

 音源をDirectSound及びMIDIのどちらで再生するか選択できます。 私はMIDIでプレイしましたが結構良い曲が揃ってます。 お気に入りは「悲しみ」あたりかな…特に曲の後半が良い感じ。

 音声は『くすり指2』同様、女の子達の演技は結構良かったです(でも男はイマイチ…(^^;)。


◇ 感想まとめ

 一言で書けば「劣化版『下級生』」。 主に週末しか行動出来ない事や、好感度と季節とデート先がフラグとなって発生するイベントや、何のイベントも発生しない場合のデートの味気無さや、Hの回数を重ねる毎に変化/追加されるCGや、複数ヒロインとの同時進行&Hイベントへの突入可能な事など、ホントにそっくりです。 オンリープレイに徹すると時間を持て余して中弛みを感じる所まで似ていました(苦笑)。

 肝心のシナリオは『くすり指の教科書2』あたりと比較してもインパクトが弱く全体的に薄め。 加えてヒロインの行動に理不尽な所があったり、ゲーム中に疑問になった所が最後まで解決されなかったり、やや消化不十分な感じです(結局、主人公は何であの学園に転校出来たんだろう?とかバイト先の唯と主人公の母親の関係は何だったんだろう?等など)。 てっきり従来通りおまけシナリオが存在し、そちらで全て明かされるのだろうと思っていたのですけど、普通にコンプしてしまったので正直「もう終わり?」感が強かったです。

 難易度は低くてその点のストレスを感じないのは良いのですが、やっぱり全体的に今一つ感は拭えず正直言って期待外れでした。 まぁ原画さんや声優さんのファンなら内容に期待せず信者買いしても良いんじゃない?と言ったところでしょうかね。


私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆

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