Rascal・改 − Game Impression
[メニュー枠OFF]

Hello Again
発売日:2000.05.26 / Active

◇ あらすじ

 何かと問題児の主人公「行平 東吾(ゆきひらとうご)」は夏休みを前に問題を起こし、停学…いわゆる自主退学の猶予期間を食らっていた。 そんな訳で転入先の学園をネットで検索していた折にふとホスト役の女の子に惹かれた学園があった。
 その学園の名は「瀬戸際学園」。 DA潜在能力値が高い者は学費免除の特待制度のある学校である。 DAとはディライブ・アビリティの略で世間一般で言うところの超能力らしく、困ったことに主人公には(どんな能力かは不明ながら)その資格があった。
 文字通り後の無い主人公は瀬戸際学園に編入し、寮生活を送るために引っ越してきたのだった。


◇ ゲーム概要

 ゲーム中の選択肢から行動内容(主に移動先)を選択することで進行・分岐するオーソドックスなマルチシナリオAVG。 ゲーム期間は6/11から6/末までの約3週間で攻略対象ヒロインは5人。
 1プレイ所要時間は1'stでは3時間、2nd以降は1時間弱とアクティブとしては比較的ボリュームがありました。 難易度はかなり低めです。


◇ システム

 インストールは最小5MB、標準200MB、最大500MBの中から選択でき、最大の場合はCD-ROM無しでもゲームが起動されます。

 画面は640×480の窓とフルスクリーンの二通り。 描画やメッセージ速度の指定もできますし「CAPS」をロックした時のオートスキップの指定もできたりと割と不満の無い作りになっています。 もちろんプレイヤーが任意にメッセージスキップする事も可能。 操作感もかなり良好で、この辺りは流石アクティブだと感じました…って『スタ☆グラ』と同じこと書いてますけど気にしない方向で(笑)。 セーブやロードもゲーム中の好きなタイミングで計10ヶ所まで保存できます。


◇ グラフィック

 原画は「センキチロオ」さん。 風上旬さんの絵と激似なんですけど別人なんでしょうか(笑)。 キャラは立ち絵とイベント絵で目の大きさが違うためか、かなり違和感ありました。
 立ち絵のポーズも「止鞠 泉深」なんかは仁王立ちしててちょっと不自然というか怖いです。 表情は殆ど変化ありませんがテキスト欄左上にフェイスウインドウが表示され、そこで表情が変化します。
 一枚絵は偶にデフォルメされてるものもありましたが、良くも悪くもアクティブらしい塗りで個人的には満足してます。 枚数は総計ではやや少なめですが、特に気になりません。

 CGモードはトップメニューの「おまけ」から入れますが通常CGとHCGで別れてました。 他におかずモードとしてHシーンの回想モードも有り。


◇ サウンド

 音源はMIDIかDirectSoundから選択でき、曲数は20曲ほど。 悪くはないですが、特に素晴らしいとも感ず無難な出来だと感じました。 耳に残ってるのはOPの曲かな。ボーカル曲はありません。

 音声はフルボイス。 演技は皆さんかなりレベルが高いです。 主人公も喋りますが私は主人公だけはOFFにしていたので主人公の演技力は不明。

 音楽モードもCGと同様にトップメニューの「おまけ」から入れます。


◇ 感想まとめ

 まずヒロインを含めた各キャラが魅力的に描かれ、それぞれの個性も良く出ていたことに好感触を抱きました。 とくにマニュアル曰くの「かしまし3人娘(真沙魚・由真・詩歩)」は主人公の部屋の先住民(勝手に空部屋を別荘として使用してただけ)で主人公が越して来た当日から部屋に頻繁に訪れてくつろぐ…というかなり強引な展開なのですが、主人公が能天気というか傍若無人というか…『ONE』系の性格で、展開の強引さが気にならなくなるくらい主人公との会話のキャッチボールが楽しく、結果ヒロイン達の魅力がよく描かれていたと言った感じですね。

 ゲーム中の期間は短いもののシナリオはなかなか密度が高く、超能力者が集まった学校という非常に料理し易い設定(特に主人公の能力)を生かした展開は結構惹きつけられるものがありました。 1'stプレイではちょっと時間がかかりましたが途中でダレることもなく程よいテンポで話が進むのも好印象です。

 ただ、個人的にですがテキスト自体は難あり。 はっきり言ってしまえば下手です(私に言われたくないでしょうが、こっちは趣味だから良いんです(ぉ)。 ゲーム中はかなりのドタバタ劇が展開するのですが、CGの表示されないシーンはテキストから状況を想像するのが非常に苦労します。 イベントの中盤あたりでようやく何してるか理解できる…と言うやり取りが多く、ちょっと勿体無いなぁと感じました。

 他にも個人的な好みの問題での不満点はありますが、結論としては買って良かった、満足できたとはっきり言えます。 TrueEndなどは感動というより、ちょっと良い話といった感じで結構おすすめです。


◇ お気に入りキャラ

 主人公のあとに転校してくる「止鞠 泉深」かな。 後半の主人公に泣いて告白するシーンは結構くるものがありました。 ただ、シナリオ展開によっては主人公の友人(向日久人)に想いを寄せることになるのが悲しい…。<わがまま


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO