| こみっくパーティー |
| 発売日：1999.05.28 / Leaf |
◇ あらすじ
希望していた美大への入学が叶わず、この春から普通の大学に通うこととなった主人公。
ある日、女友達の高瀬 瑞希と大学見学をしていた所、幼なじみの大志からとあるイベントへの誘いを受ける。
そのイベントこそ地獄の一丁目、夢と野望と欲望が渦巻くワンダーランド「こみっくパーティー」（略してこみパ）だった。
そこで大志から漫画を描くことを薦められる主人公…。
この日を境に彼の人生は大きく変わろうとしていた。
◇ ゲーム概要
主人公は「創造力」「画力」といったパラメーターを上げつつ一ヶ月単位で同人誌を描きあげ、即売会に参加する…ということを一年間続ける同人誌作成SLG。
初期状態では知名度がゼロなので、まずはサークルを立ち上げるとこから始まり、ヒロイン達も瑞希以外は面識がないので即売会などのサークル活動を通じて出会うことになります。
その後は休日などに移動する場所とか作成する同人誌のジャンルや主人公のスキルによってヒロインとの仲が進展していく流れ。
登場するヒロインは9人。
イベントにランダム要素が入っていたりするので難易度はちょっと高めかも。
◇ システム
推奨インストールサイズは約650MB。
音声データをインストールしない場合はもう少し抑えられます。
画面は640×480とフルスクリーンの二通り。
メッセージは既読スキップのみ。バックログ閲覧機能もあって悪くはないですね。
他にも描画指定やフォントなどが設定できるようになってました。
セーブファイルは10ヶ所まで登録可能ですが、セーブとロードは主人公の行動を設定する場面以外では行なえないようです。
これは結構不便。
それとこのゲームはPC環境によっては色々と不具合が多発するようなので、プレイ前にはオフィシャルサイトから修正ファイルをDLするのを忘れずに。
◇ グラフィック
原画は「みつみ美里」さんと「甘露樹」さん。
キャラクターデザインやCGのクオリティに関しては文句なし。
とても256色で描かれているとは思えませんです。
ただ私の環境だと256色モード以外でゲームを起動すると一部で描画が激遅になるのが残念でした。
特にエンディング後のエピローグはかなり遅かったです。
CGモードは一度プレイすると追加され、ゲーム中で見たものは随時登録されていきます。
余談ですがCGモードの上部に表示されるCGタイトルが笑えました。
◇ サウンド
CD-DA再生の全22曲。
同メーカーの過去作のイメージで聴くと明らかに印象薄いのですが、個人的には玲子の「９９％無添加少女」と詠美の「プリンセスタイム」あたりは割とお気に入りで全体的にも悪くなかったと思います。
OPの「As time goes by」とEDの「恋わずらい」はボーカル曲。
なんかEDの方はドリカムの曲なんかちょっと思い出しちゃいました(笑)。
ちなみにOPは何度か繰り返し見てると歌い手が変わったバージョンが曲が流れたりします。
CVは特定のイベントのみのパートボイス仕様。
演技の方はかなりレベル高いと思います。
音楽モードはCGモード同様に一度ゲームを開始すればメニューに追加されます。
◇ 感想まとめ
同人誌とか同人誌即売会とか一般人にとっては少々特殊(?)な世界が舞台となっていますが、当時コミケに数回足を運んだだけの一般人に限りなく近い私がプレイしても話に置いて行かれることは無かったので大丈夫と思います。
ただゲーム中に苦労して本を作成し、その本が売れた事に対する達成感はあまり感じなかったのが残念なところ。
なにせ初っ端からあっさり完売してしまいますから(苦笑)。
プレイヤーは単純にジャンルやページ数を選択し、あとは一週間単位で「原稿を書く」といったコマンドを実行していくだけで良いので知識が無い私には有り難かったのですが、1年というゲーム期間ではかなり苦痛に感じますね。
ある程度攻略対象が絞れてきた時点で同人誌作成SLGを無くして、シナリオ展開に集中できる構成にして欲しかったです。
シナリオは各ヒロイン毎に少し差があったし、強烈な衝撃を受けるような事も無かったのですが、初心の大切さを思い出させてくれる展開は個人的になかなか楽しめたし感謝もしています(笑)。
それ以上にヒロイン達のキャラ立てが良く全員魅力的に描かれていて愛着が沸きますね。
ホントに良い娘ばかりでキャラ萌え度は高めと思います。
ただこれらのシナリオ展開もランダム遭遇のイベントやロードの不便さなど、変にゲーム性を出そうとしたシステムのせいでテンポが悪い印象を受けました。
あと主人公がどうにも偽善者臭いのが個人的に気になります（特にあさひシナリオ）。
まぁ後者に関しては単に私が捻くれて見てるだけだと思いますけど。
同人誌作成パートやランダムイベントなどのゲーム部分は今ひとつ楽しいとは感じませんでしたが、キャラ立ての良さとシナリオ展開でそれなりの満足感は得られたかなと言ったところです。
私的満足度： ★★★★★ ★★☆☆☆
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