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TWIN WAY 〜一瞬の時の中で…〜
発売日:2000.07.14 / Studio e・go!

◇ あらすじ

 主人公「高田 僚」は空手部所属の南津学園の二年生。 彼の兄「高田 俊郎」は南津学園空手部の創設者であり、空手の腕もさる事ながら成績優秀、才色兼備と非の打ちどころのない人物なため、弟である主人公はいつも「あの俊郎の弟」という目で世間から見られ、兄に対してコンプレックスを抱いていた。
 そんな主人公にもやがて「本当の自分」を見てくれる人との出会いが訪れることになる。


◇ ゲーム概要

 ゲームは基本的に場所移動で「誰と会うか」を選択することで進行していくタイプです。 場所移動時には学校内と町内の全体マップが表示され、誰が何処に居るのかは一目で判るようになってます。 他に会話やイベント等で選択肢が出ることもありますが、どれを選べば良いかは一目瞭然なものばかりなので難易度はかなり低め。

 攻略可能なヒロインは6人。 ゲーム期間は6月上旬から9月下旬までの約4ヶ月とやや長めですけどゲームの進行が平日、土曜、日曜となっているのでプレイ時間はそれほどかからないかと。 大体2〜3時間くらいかな。


◇ システム

 インストール時に音声をインストールするか聞かれます。 音声を入れた場合に必要なHD容量は約500MBで他にDirectXとNetShowプレイヤーが必要。 ゲーム起動には音楽用のCDが必要になります。

 画面は800×600の窓とフルスクリーンの二通り。デフォルトではフルスクリーンです。 メッセージはF3キーにてスキップ可能。但し既読・未読のチェックはしていないので注意。 ロードは何時でもできますがセーブはゲーム中では全体マップが表示されてる時のみしかできません。 セーブ領域は20ヶ所とそれなりの数が用意されてますし、セーブ時の恋人名とかも表示してくれるので誰を攻略中のデータか判り易いのはマル。


◇ グラフィック

 原画は「山本 和枝」さん。 キャラは可愛いんですけど、髪型と服装以外でキャラを判別するのは難しいですね。 実際このゲームでも初期の頃は「久美」と「絵里香」を判別するのに苦労しましたし…って私だけかな?

 CGは流石に綺麗です。 背景もよく描かれていてかなりの水準ではないかと。 それとオープニングで再生されるムービーもなかなか綺麗で良かったと思います。 ただ…枚数は一見多そうに見えますが実際はパターン違いが多数あるので多く見えるだけですね。

 CGモードは「美術室」、エロシーンの回想モードは「視聴覚室」というメニューが最初からあり、そこから入れるようになってました。


◇ サウンド

 BGMはWAVかCD-DAから選択可能で曲数は15曲。 ただOPとEDでは同じ主題歌のshort/longバージョンが使用されてるので実質14曲ってとこですね。 曲に関しては「悪くない」というレベルでした。どうも印象薄いというか。 主題歌は最初のイントロ部分でのセリフが難でしたが、割とお気に入り。

 音声はNetShowプレイヤーがインストされてれば再生可能で、演技の方はなかなか良いキャラも居ました。 全体的にはやっぱり無難なとこ…かなぁ。 ちなみに私の環境では偶に音声再生失敗してくれます。 あとデフォルトで音声ボリュームが最小になってるので、最初はバグかと思ってしまいましたよ。
 音楽モードは「音楽室」というメニューが最初からあり、そこから入れるようになってました。


◇ 感想まとめ

 気持ちいいくらいにコテコテな展開っすね。 基本というか王道というか…もうゲーム中は使い古されたシチュエーションのオンパレードで苦笑しまくりでした。 ここまでくると「このゲームそのものがギャグなのでは?」と感じてしまうんですが…大まじめに作ってますよね、きっと。

 ゲームは場所移動からお目当てのヒロインに会って会話する形式なのは先に書きましたが、その会話内容はシナリオの本筋とは関係ない「雑談」的なものが多く、しかも思いっきり尻切れ状態なのが一番の不満点。
 例えば「一緒に帰ろうよ」という会話の後、普通なら下校途中に何処かに寄ったり、会話シーンを入れたりしてヒロインとのコミュニケーションを描きそうな処を、このゲームは思いっきり省いているんです。 つまり「一緒に帰ろう」という会話の後に出てくるシーンは既に一緒に帰った後の主人公が自室でくつろぐシーンだったりする訳です。 で、こんな状態がいくつか続くと、ある日突然に相思相愛な仲になり、なにやら盛り上がってるなぁ…ってところでエンディングに。 …なんて言いますか「プレイヤーは頑張って付いて来い」と言わんばかりのマイペースぶりでしたよ。

 エロシーンは基本的にどのヒロインでも恋人になったその日に初H(ちなみに全員処女)で、その後はエンディングまでひたすら何度も何度もエロシーンがあります。 Hの後すぐエンディングとなるゲームが多い中、これはこれで評価できると思います。 まぁ中身は濃くはないですけど、体位を選択できたり中出し/外出しを毎回選択できるようになってますし、声優さんの演技も良いので内容的には取り立てて不満はないです。 ただ何度も同じシチュエーションでのHなので流石に飽きます。 リアリティ云々は置いておいて、可愛いキャラが可愛く喘ぐシーンという認識でいけば満足できる出来なのではないでしょうか。

 プレイ前は結構期待していたタイトルでしたがコンプした結論としては「買って損したという事はないが小粒な恋愛ADVだった」と言ったところです。 メーカーや原画さんのファンにはいいかも知れませんが、「これだ」という売りがないのが辛いとこですね。 まぁ売りのあるゲームの方が少ないのが実情なんですけど…。
 余談ですがStdio e・go!は今までSRPGばかりで、これが初の恋愛ADVのようですが…なんか似たようなことやった某『青』がこのゲーム発売日の一週間前に出てましたよね。 しかも感じた不満点が結構似ている…。


◇ お気に入りキャラ

 ……誰だろう?(ぉ
ハッキリ言ってしまえばどのキャラもあまりパッとしません。 強いて挙げれば転校生で主人公のメール友達の正体という設定になってる「濱中 絵里香」でしょうかね。 無表情で繰り出す冗談とか主人公との掛け合いは結構楽しかったですし。


私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆

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