下級生 |
発売日:1996.06.07 / elf |
◇ あらすじ
卯月学園に通う主人公は親元を離れ、学園の寮に一人暮らし。
そんな彼は卯月学園はおろか、近所の学校にまでその名を轟かす問題児でもある。
春休み最後の日、いつも通りに親戚の経営している喫茶店「土下座」でのバイトを終えて寮に帰宅した主人公には、明日から高校生活最後の1年がはじまろうとしていた。
はたして一年後の主人公は何処で何をしているのだろうか?
◇ ゲーム概要
このゲームは街や学校などのフィールドマップ上を移動して女の子に出会い、会話中に出現する選択肢を選ぶ事によって女の子と仲良くなって、デートやHを楽しんじゃおう…っていう感じの恋愛SLGです。
期間は4月から翌年の3月までの一年間。
主人公が行動出来るのは主に週末の土日だけで平日は偶にランダムイベントらしきものが発生する以外は特に何もする事がありません。
んで週末の土曜日になると学校〜街などを移動でき、出会った女の子を日曜日のデートに誘ったりします。
イベントは主に日曜のデート中や出会った時に発生しますが、季節や好感度、時には時間帯なども発生させる条件になります。
登場するヒロインは全部で13人です。
◇ システム
3.5”2HD 17枚組。DOS版ではこのFD版しかリリースされていません。
17枚のFDをちまちまとインストールするのは非常に骨が折れました(苦笑)。
操作性の方はなかなか良いと思います。
マップ画面では右クリックすると全体マップが表示され好きな場所に移動できますし、「CTRL」キーによるメッセージスキップもあり操作に関してはストレス無く遊べると思います。
セーブは6ヶ所に登録でき、ゲーム中は主人公の部屋に居る時だけセーブ/ロードが出来るようになっています。
おまけとしてはCGモードがありますが、一度エンディングを迎えたキャラしか見る事が出来ません。
また、98DOS版ではスペシャルディスクの申し込み用紙が同封されていて、メーカーに2000円送るとSPディスクが送られて来ます。
内容は「本編のヒント」「クイズ」「NORONORO」という積みゲームという構成。
クイズは正解すると「門井秘宝館」のチケットが手に入り、マップ上から美術館に行くとおまけCGが見れます。
正直言ってつまらないです(ぉ。
◇ グラフィック
原画は「門井亜矢」さん。
絵は個人的に気に入っているのですが、通常の立ち絵とイベントCGとでキャラの顔が別人に見える事がありました(特に美夏)。
ま、それを除けば質の方は下手な256色CGなんかよりよっぽど奇麗ですし、枚数も400枚以上(←広告文句)とかなりの数になり満足しています。
◇ サウンド
FM音源(26K互換)のみで、曲数は15曲前後だと思います。
お気に入りの曲というのは特に無かったですが「オープニング」や「エンディング」や「瑞穂のテーマ」は結構印象に残っています。
SS版の『下級生』と比べてもこちらの方が良く聞こえたりします。
◇ 感想まとめ
恋愛SLGらしく、ヒロインとの擬似恋愛の過程がなかなか楽しいです。
ADVゲームの場合は基本的にシナリオライターさんの書いた話の展開しか存在せず、コマンドや選択肢を選んでフラグを立てていけば勝手に仲良くなっていきますけど、
このゲームの場合はデートを誘うにもキスをするにも全て「プレイヤーが決める」というのが特徴です。
何度も会話を重ねて「今日こそはキスまでやるぜ」と意気込んでデートするときの高揚感とか、上手くキスできた時の達成感とか、拒絶されたときの脱力感はなかなか二次元キャラでは味わえない物なので新鮮に感じます(笑)。
ただ、このゲームを楽しんでプレイできるのは最初の2〜3回目あたりまでじゃないでしょうかね。
それ以上繰り返しやると一年というゲームの期間が苦痛になってきます。
これは真由美を除くキャラがシナリオ的に今一歩だった事もありますが、ある程度お目当てのヒロインを絞ってプレイすると中だるみを感じてしまうのです。
ゲームとしてのイベント数としては決して少なくはないと思うのですが、やっぱりゲーム期間が長すぎると感じました。
難易度に関してはティナを除いて『同級生』シリーズのように排他関係になっているキャラはいないので、 攻略事体は簡単です(一部引っかけのあるキャラが居ますが)。
12人全員に手を出す外道プレイをするも、1人だけに愛を与えるOnlyPlayをするもプレイヤーの自由になっている点は良かったのではないでしょうか。
このへんの感じ方によってもまた評価が変わってくると思います。
エロシーンは回数を重ねるうちに段々と慣れてきたり大胆になっていく描写がなかなか良いです。
H後の会話なども割と転がれるやり取りが多くてキャラ萌え度的にも十分満足。
ちなみに、複数ヒロインに手を出してもデートやホテルで鉢合わせによる修羅場などはありません。
ただしハーレム的なエンディングは無いので、ゲームとしてのエンディングの後に主人公はたぶん刺されると思います(笑)。
とまぁ、なんだかんだと書きましたが結局全員クリアするまで遊べたので個人的には結構気に入ってるゲームではあります。
ただこのゲームは最初にも書いたようにシナリオよりもデートなどイベントのシチュエーションを楽しむタイプのゲームだと(私は)思うので、ヒロインの数を5〜6人に絞って、もっとイベントの数を増やして欲しかったかな…特にティナはいらなかった。
私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆
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