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守り神様
発売日:1999.03.25 / ALICE SOFT

◇ あらすじ

 幸運の持ち主である父親「裕行」の長期出張により小野寺家は悪魔に狙われるはめに…。 残された家族三人と猫一匹の運命は小野寺家の守り神様に託されたのだった。


◇ ゲーム概要

 一言で書けば「とある家族の生活を見守る箱庭観察SLG」と言う感じのゲームです。 ゲーム期間は一週間。一日は「昼の部」と「夜の部」に別れていて、実際に守り神様(プレイヤー)が行動できるのは夜の部だけで、昼の部は見てるだけという仕様。

 夜の部では守り神様の神力が許す範囲で家族の行動を変更できたり幸運を与える事が可能で、その行動内容によって翌日の昼の部が変化していきます。 例えば夜に「テレビを見る」から「勉強する」に変更すれば翌日のテストで良い点数を取れる…と言った具合ですね。

 また小野寺家には毎晩2匹の悪魔が不定期に落ちてきます。 落ちた場所に家族が居るとその人物は翌日不幸になるのですが、イベントを制覇するにはその辺りの駆け引きも結構重要になってきます。


◇ システム

 フルインストールすれば起動時にディスクレスになるのは有難いです。 ゲーム自体は軽いし操作性も悪くないのすが、ただ一つだけ、セーブ可能なポイントが「夜の部」の後しかないのが不満でした。 個人的には1時間おきにセーブできるようになっていたら良かったのですけどね。 ちなみにセーブファイルは10ヶ所まで登録できます。


◇ グラフィック

 原画は「ちょも山」さん。 ゲーム期間のわりにCG枚数は多めで、約180枚のほどありました。 ただ…個人的に今回のゲームは登場キャラにあまり魅力を感じなかったのが残念。 いや、CGの出来そのものは良いんですけどね。
 CGモードや回想モードはオプションメニューから入れるようになってます。


◇ サウンド

 BGMはMIDIで全23曲です。 アリスのゲームはいつもCD-DA再生だったのでちょっと意外な感じですね。
 曲の方は…これが実はあまり印象に残っていません(苦笑)。 強いて挙げるなら猫ふんじゃったのアレンジになってる「ミルクメインテーマー」とノリのいい「晋太郎怒る」あたりでしょうか。 音楽モードはオプションメニューから入れます。


◇ 感想まとめ

 ゲームの雰囲気的には『リトルコンピューターピープル(またはアップルタウン物語)』と『臭作』の一部を上手くミックスしてアリス風にアレンジした感じかなぁ…説明の難しいゲームです(笑)。

 ゲーム開始してからしばらくは「夜の部」の行動を少し変えてやったり、不幸や幸運にしてやるだけで次々と異なる展開が見れるテンポの良さがなかなか良さげ。 ですが、ある程度イベントが埋まってくると一転して新しい展開を見つけるのが非常に困難になり次第にストレスが溜まってきます。
 ストレスの主な原因としてはゲームシステム自体が不親切と言うか運の要素が必要になるため…という事が挙げられます。 特に夜の部で悪魔を落下させて不幸モードにしたいのに、落下してくるタイミングがランダムなので何度もやり直すはめになりましたし、セーブポイントから昼の部を経て夜の部になるまでを何度も繰り返すので“余計な時間”が非常に多くなるのも難点。
 悪魔の落下確率を表示させたり、何時でもロードできるようにしたりと、いくらでもプレイしやすくする事は可能なのに何故それをしなかったんでしょうかね…。

 イベントは基本的に普通の生活を送るノーマルモードと、嫌になるくらいほのぼのしてる幸福モード、そしてひたすら陵辱される不幸モードの3つから成り立ってます。 不幸モードの描写は結構キツめなので、この手のアリスらしい不幸っぷりに耐性が無いとちょっと厳しいかも知れません。 それと中には突発的に起こるギャグシナリオもあり、この辺りもアリスっぽくて良かったのではないかと。

 1回のプレイ時間が短いので平日に少しずつ楽しめるのは良いのですが、個人的には小野寺家の住人達に今ひとつ魅力を感じられなかったのがちょっと残念…と言ったところでした。


私的満足度: ★★★★★ ☆☆☆☆☆

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