Rascal・改 − Game Impression
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妻しぼり
発売日:2006.08.04 / ALICE SOFT
 一通りのエンディングは見たと思うので一旦終了。 咲良絡みのCGや回想枠はまだいくつか埋まっていませんが、のんびり補完する予定。 所要時間は1stプレイ約7時間、現時点までのトータルでは30時間くらい。

 就職先も決まり卒業まで残り三ヶ月となった主人公「心羽幸介」。 彼は父親と折り合いが付かずオンボロアパートで共同生活を送っていたが、ある日そのアパートを相方の都合で追い出されてしまう。 途方にくれる主人公の前に「葵咲良」と名乗る女性が現れて一軒の家に案内される。 彼女は父親の決めたお見合い相手「琴月円」の姉で、これから卒業までの日々を3人で過ごしていく事を告げられるのだった…というあらすじ。


 姉妹との関係を良好に保ちながら自分の妻を選んでいく箱庭生活ADV…との事ですが、ゲーム構成的にはMAP移動型のイベント探しゲーなので、昔懐かしの恋愛シミュレーションっぽい感じがします。 一日に4回(朝・昼・夕・夜)移動場所を指定してヒロインとのコミュニケーションをとっていく訳ですけど、各種イベントの発生条件はなかなかに厳しいものが多くて難易度は高め。
 ヒロインキャラは計6人。 ただしメインとなるのは姉妹(特に咲良)でイベント数も多く用意されていましたが、他の4人はサブヒロイン…というか浮気相手扱いでCG枚数も少な目でした。 エンディングは各ヒロイン個別+姉妹+Bad系の計8種類を確認。


 先に難易度が高めと書きましたが、その要因としては管理すべきパラメータの多さとその増減値のシビアさが挙げられます。 主人公の体力・精力・性欲・所持金とかヒロインの好感度あたりは定番なので良いとして、姉妹のみに存在する「気分」「嫉妬心」「淫乱度」や姉妹と主人公との「調和値」などはパラメータ単体のみならず、他のパラメータにも大きく影響を及ぼすので管理が大変。
 例えば嫉妬心UP → 好感度&気分DOWN → 調和値DOWN → 全所持金ロスト…という感じで各パラメータが密接に繋がってるので、イベント進行とパラメータ増減の駆け引きが色々と必要になってくるのです。
 特に個人的に苦労させられたのが「性欲」。 コイツがMAXな状態で一夜明けると主人公が夢精して体力と精力がゼロになってしまうのですよ。 体力が無いとほとんど何もできないので当然回避させたいのですけどヒロインとHしても「性欲」が下がらないという理不尽…。 Hして精力がゼロなのに性欲はMAXとか訳わかんねーよ。 しかも自主的に性欲を下げるには「自慰」コマンドって…何が楽しゅうてエロゲやって主人公にオナニーをさせなきゃならんのよ…と。

 それとイベントやエンディングの条件自体も割とシビアです。 特に大学で発生するイベントはヒロインの好感度やイベント進行具合の他に時間帯・天候・曜日の条件が揃わないと発生しないモノもありました。 週末間近だからと無理にイベントを進めようとすると何処かのパラメータが臨界点を超えたりして芋弦式にボロボロになったりしますしね(苦笑)。
 エンド条件に関しては好感度がMAXでないとハッピーエンドにならないのですが、大概はMAXになる前に関連イベントをコンプしてしまい、後はひたすら好感度を上げるための作業が発生するのがマイナスに感じました。

 まぁ各種パラメータが複雑に関連し合う事による難易度の高さは1stプレイ限定のものですし、エンディングやその条件となるイベント手順などは同梱されてる解答集に全て網羅されているので個別エンドを見る分にはそれほど敷居は高くありません。 ただし姉妹の二股エンドや特定アイテムによるコスプレHなどの個別攻略に関連しないイベントの補完はかなり敷居が高くて攻略のし甲斐がありました。 抜きゲーとしてもゲーム性の高いゲームとしても楽しめるこの切り分け方は個人的に好印象を抱いています。


 シナリオ展開は「見た目冴えない主人公に接しているうちに、その人柄に惹かれてHしたらもう主人公なしでは居られなくなっちゃった♪」というもの(笑)。 各ヒロイン毎に初Hまでの流れや細かい展開の相違はあるものの、大まかにはそんな感じ。 とにかくもう主人公とHしたら最後、旦那持ちだろうが彼氏持ちだろうが主人公以外ではもう満たされなくなってしまうのです。
 主人公はおとなしくて鈍い性格ではありますが、本能(煩悩?)の塊です。 ヒロイン達の男関係を知っていても性欲に抗えずHするし、「浮気しないよ」と断言した直後に他ヒロインに「エッチしたい」と堂々と告げるある意味男らしいヤツでした。 まぁ後者は私がそういう選択肢を選んだだけですけど(笑)。
 このゲームは1プレイで6人全員とH可能な入れ食いゲーですが(勿論オンリープレイも可)中盤以降はすっかり主人公のナニにメロメロになったヒロイン達に「こんな気持ち良いこと他の女の人にしたら嫌なんだからぁ」とか「どんな事もするから私だけにして」と懇願しされまくりつつ、一日に4人(場合によっては5人)のヒロイン達を食いまくってる主人公はなかなかに輝いて見えました。 要するに入れ食いゲーとしてはかなりの好印象。

 修羅場イベントが多いのも良い感じです。 刺したりダイヴしたりするドロドロした展開はありませんが、主人公を取られまいと激しく口論するシーンが割と多く、主人公は男冥利に尽きるなぁと感じられます。 他にも浮気相手のところに出かけようとする主人公を後ろから抱きしめたりするイベントなんかも良い味出してました。


 エロシーンは回数的な制限はなく、一定のパターンを繰り返す感じ。 メインヒロインの姉妹にはコマンドで行為内容(クンニとか正常位など)を選択できるシーンが存在しますが、サブヒロインはイベント的なエロシーンのみ。 姉妹などは割とパターンが豊富ですけど、どのシーンも基本的に使用CGが1枚+差分なのちょっと残念。

 主人公とのエロシーンは先にも書いたようにヒロイン達が主人公にメロメロ状態なので「激しく求めて激しく淫れる」というパターンがほとんどですね。 尺は長めですし喘ぎ声も多くて個人的には実用性は高かったです。 ヅマや彼氏持ちが半分以上ということもあって「あの人よりずっといい」とか「こんな凄いの初めて」と言った優越感を刺激するセリフも多め。
 ただ衣装パターンがどのヒロインも異様に少ないのが難点でしょうか。 サブヒロインは仕方ないと諦めるとしてもメインの一人である円もダボYシャツと裸エプロンのみというのが拍子抜け。 せめて私服バージョンくらいは用意して欲しい。 咲良もアイテムによるコスプレが3つしか無く、もっと用意して欲しかったところです。

 特殊シチュは咲良のコスプレの他はアナルが咲良と雪絵に存在したくらいでしょうかね。 妊娠パラメータを上げることでヒロインが妊娠しますけど、せいぜい母乳が出るくらいでボテ腹状態でのエロはありませんでした。

 あとは主人公以外にも咲良を狙ってる男キャラが3人ほど存在するので、彼らに寝取られるシーンが存在します。 しかも突発的なモノではなく、咲良との出会いから何とかモノにしようと接近してくる描写まであってNTR属性を保有していないとイベントを進行させるのが苦痛に感じるかも。 NTRシーンとしては嫌がる仕草を見せ、主人公に心の中で詫びつつも快楽には抗えない…というパターン。 それが孕ませられるまで何度も続いたりしますのでNTR好きな人には良いのかも知れませんが、泣き叫ぶ描写が好きな人には合いませんし、寝取られるキャラは咲良だけなので他ヒロインに期待すると拍子抜けすると思います。


 まとめとしては思った以上に難易度が高かった上に一部パラメータの扱いに理不尽な箇所もありましたが、ゲーム性の高さと抜きゲーとしての実用性という相反しそうな要素を上手く融合させてると感じられたし、ちょも山さんの絵が好きな事もあって個人的には割と満足度の高いゲームとなりました。


以下、ヒロイン毎の雑感(ネタバレあり)。


葵 咲良
 妹と主人公の見合い同居を監視する名目で共に暮らす事になった未亡人。 旦那と主人公との外見が似ている事で主人公を意識するようになり、主人公が円以外の女性に浮気しないよう姓処理を買って出る。 多くの場合は主人公の筆おろし相手になるんじゃないでしょうかね。
 妹の為とかで円に遠慮するそぶりは見せるものの、実際に円と主人公がHしてるのを知って嫉妬したり、主人公が咲良を放置すると不満げだったり、挙げ句に快楽に抗えずにオッサンやショタにも股を開いたりとビッチの素質十分なキャラでした。 いや嫌いじゃないですけどね(苦笑)。

琴月 円
 父親同士が親友という繋がりな見合い相手。 風呂場で裸の対面となり初期状態では嫌われる…というツンデレ展開。 律子の婚約者が元カレだが肉体関係は無かった模様。 元カレを律子に取られ、今また主人公を取られそうになったときの感情剥き出しっぷりが良い感じ。 律子エンドでの修羅場描写も欲しかったですな。
 デレ期のメロメロぶりは萌えますが咲良に比べてエロシーンのパターンが少ないのが惜しまれます。 姉妹丼ももう少し数が欲しかったですしね…。 円は個別エンドでも姉付きだし正式な嫁候補の割に何かと不遇な印象を受けました。 というか不遇な展開のほうが円らしいかも(苦笑)。 彼女が主人公の筆おろし相手になるパターンもありますけど、個人的には悔しがる展開のほうが気に入ってます。

竹内 姫香
 主人公の幼なじみのお姉さん。旦那の暴力癖が原因で離婚。 その後喫茶店を経営しつつ主人公の事を気にかけている。 このキャラもが主人公の筆おろし相手になるパターンあり。
 身近すぎて主人公への想いに気付かなかったが主人公の見合い話を機に意識するようになる…って自分は結婚までしておいて勝手やなぁ(苦笑)。 そんな折に元旦那がちょっかい出すようになり主人公が仲裁する流れ。 まぁ元旦那云々よりも咲良にライバル意識燃やす様がなかなか良かったかも。

伊澤 律子
 主人公の大学の先生。 主人公の高校生時代に教育実習に来たことが縁で知り合い、以後何かと気にかけている。 結婚を間近に控えた婚約者付き。
 女に縁が無さそうな主人公に女性を教えるつもりが逆に主人公のモノの虜になってしまう展開。 ラストはお約束通り花嫁強奪。 まぁメガネ属性の無い私には割とどうでも良いキャラ…と思ったらメガネは伊達(曰く「知的に見えるでしょ」)でエロシーンはメガネ無しヴァージョンがあったのがアリスにしては予想外でした。 結構エロかったし。

椿 雪絵
 隣家の奥さんで居酒屋の女将さん。 旦那は奥さん放置、息子はショタキャラで共に咲良を寝取る展開あり。最低の父子やな。
 主人公に女扱いされた事が嬉しくて居酒屋に招待してHしたらメロメロに…最初は旦那に遠慮(?)してアナル専門だったが旦那の浮気現場を目撃してからは主人公の子を欲しがる…という流れ。 たぶん妊娠後に個別エンドを迎えなくても旦那の子として育てそう。 エロは和服なのがなかなか新鮮で良かったけどエピローグで出た洋服&髪おろし版でもエロシーンが見たかったですよ。

宮前るみな
 主人公の親友「圭太」の従妹。このゲーム唯一のロリキャラ。 姓に興味があり同世代の男相手に手淫やフェラはしていたようだがSEX経験は無い模様。
 圭太の紹介で家庭教師をしていく過程で同世代の男に襲われる場面があり、そこを主人公に助けられたことで懐かれる…という流れ。 初H後もかなり淡々した流れでしたけど家庭教師バイトの時給はかなり良いので毎回エロシーンまでは進んだなぁ(苦笑)。 終盤に主人公達の家へ泊まりにくるイベントのようなのをもっと用意して欲しかった。


お気に入り順は
 円 > るみな > 雪絵 > 咲良 > 姫香 > 律子
特典の『+香苗Disk』に関しては割愛。


私的満足度: ★★★★★ ★★★☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO