Rascal・改 − Game Impression
[メニュー枠OFF]

零式
発売日:1997.12.18 / ALICE SOFT

◇ あらすじ

 現在より科学の進んだ架空の未来。 人間の脳を使った人口兵器コアが反乱を起こし、テナントと呼ばれる兵器自動生成装置を打ち込んで人類を攻撃していたが、軍によってテナントの上に封鎖用の建造物が建築され、現在ではコア側の兵器が地上に出てこないようにされている。
 こうして封鎖されたテナントは民間に売却され、そこを舞台にしたチャリオットフェスタと呼ばれる大会が開かれるようになっていた。

 「鳳 あかね」は行方不明になった父を探す為にアイドルを目指す8歳になる女の子。 そんな彼女は有名になる為に双子の姉「なおみ」と共にチャリオットフェスタで優勝を目指すのであった。


◇ ゲーム概要

 チャリオットフェスタとは3週間の期間内にテナント内部(ダンジョンのようなものです)を探索し、得点を競うという競技です。 主人公の「あかね」は零式を操り、テナント内で敵を倒したり、コンテナ(宝箱のようなものです)から得点板を発見したりして得点を稼いでいきます。
 日数が経つにつれコンテナは他の参加者に開けられていってしまうので、いい加減な作戦を立ててると得点不足で泣くかも知れません。

 その他に自由時間に移動する場所によってはイベントが発生しますが、展開によってはBAD ENDになる場合もあります。 最終目的は優勝する事ですが、それ以外にもテナント最深部に「マスターコア」というボスキャラがいて、コイツを倒すと「裏零式」をプレイする事が出来ます。


◇ システム

 テナント内は1マスずつ進んで行き、一度通った場所はオートマッピングされていきます。 マウス使ってプレイするRPG(?)としては操作性は良い方だと思います。

 メッセージスキップは右クリックで発動。ただし強制スキップのみ。 セーブは1日の最後(最初?)とコンテナ内部で「S」キーを押下するで保存でき、最大5ヶ所まで登録可能です。 ただし裏零式だとセーブ用のコンテナを発見するまで保存できませんので注意。


◇ グラフィック

 原画は「MIN-NARAKEN」さん。 通常のイベントCGは18枚と少ないんですけど、プロマイド撮影のシーンをはじめ、全てのCGが背景まで奇麗に描かれていて質は凄く高いですね。でもステータス画面の「あかね」ってとても8歳には見えないんですけど…(汗)。

 さらに裏零式をやるとTADA氏の趣味丸出しのCG(要するに眼鏡っ娘です)が23枚追加されます(笑)。 なお、各種メカデザインは「桐島 千夜」さん。 これも装備によって機体のグラフィックが変化したりして結構凝ってます。


◇ サウンド

 BGMはCD-DA再生のみで全部で9曲。 独特の雰囲気で凄くかっこいい曲が多くて大満足。 特にダンジョン(Tr.5とTr.10)や戦闘シーン(Tr.6)は気に入ってます。 普通にCDプレイヤーでも再生できるけど、できれば音楽モードを付けて曲名も表示して欲しかった。


◇ 感想まとめ

 このゲームは自機である零式の装備を色々とカスタマイズでき、それらを取捨選択することも楽しみの一つな訳ですが、主力にする武器によって難易度が結構変わってきます。
 私は最初にレーザーをメインで使っていたのですが、敵によっては無効化されて大変でした。 次にミサイルをメインにしたら弾数が少ない上に打ち落とされる…。 と言う訳でバルカンをメインにしたのですが「今までの苦労は何だったんだ?」ってくらいサクサクと進みました(苦笑)。

 敵に与えるダメージも乱数ではなく値が固定なので戦略を考えやすいし、先に書いたように操作性も良いので、コツをつかめばストレスもなく楽しめるゲームだと思います。 逆にコツをつかむ前に挫折する人も居そうですね。

 イベント発生頻度は結構高めで良いんですけど…主人公である「あかね」の性格が黒すぎ。 小悪魔…なんて生易しいものじゃなくてドス黒いんですよ。 エロシーンもほとんど陵辱とか虐待系で、すっかり外見に騙されました(苦笑)。
 まあこれはこれで個性があっていいんですが、企画段階では「あかね」の他にもいくつか主人公とシナリオがあったそうで、そちらもやってみたかったかな。

 ゲームとしてのボリュームは少なめですし、シナリオ展開も正直少し引きましたが、「詰めRPG」としてはなかなかの満足感を得られました。 ネット対応も視野に入れてるみたいなので是非とも実現して欲しいところです。


私的満足度: ★★★★★ ★★☆☆☆

Copyright(c) 2007 SHEO